卒業文集の書き方指導

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作成者: ゲンタさん

文集をパソコンで作成する」もご参照ください。

1 意欲付け

 まず、卒業文集の特徴を伝えます。

「小学校で書く最後の長い作文です」

「一生残る作文はこれくらいです」

「自分や自分の家族だけでなく、友達やその家族も読みます」

こういう話をすれば、たいていの子は「しっかり考えて丁寧に書かねば」と思ってくれます。  過去の文集を見せるのも効果的です。先輩達ができたのだから自分も!という気持ちにさせることができます。

次に文集用の原稿用紙を見せます。小さなマス目を見て、かなり気持ちが引いてしまうこともあります。  しかし、マス目の数はそれほどではありません。用紙によって違いますが、私が使っているものは約1600字。原稿用紙4枚分です。普段書いている作文は原稿用紙3枚程度が多いので、4枚なら何とかなるかもという雰囲気になります。

2 題材

「大まかな内容を考えておくように」と話しておき、数日待ちます。  内容は「将来の夢」というように学級や学年で統一する場合もあるでしょうが、できれば自分で考えさせるようにしたいものです。明確な夢のない子もいます。「思い出」というテーマでも同様です。いい思い出のない子もいます。 

 子ども達の考える内容は、たいていは「思い出」か「将来の夢、希望」のどちらかに分かれます。どちらを書いてもよしとします。

3 取材

数日後、もう少し詳しく「何を書くか」を考えさせます。「取材」の段階です。

思い出を書く場合に陥りがちなのは、「移動教室の作文」のような文章になってしまうことです。出来事をただ詳しく書くだけでは、移動教室をテーマに選んだ子の作文はどれもみな似たようなものになってしまいます。

自分らしい作文にするために、「どうして自分は移動教室のことを書きたいと思ったのか」を自問自答してみるよう指示します。

そうすると「友情が深まったから」「自然の中で過ごすことが楽しかったから」といった「書きたい中心」がはっきりしてくるはずです。

思い出を書く子たちには、別の書き方も指導します。  「6年間の学校生活で得た宝物は何だろう」と尋ねると、「友達」と答える子がたくさんいます。では、「友達の大切さを感じた思い出は何だろう」と尋ねるのです。この方法ならば、「友達」というテーマのもと、移動教室や運動会、普段の生活のことなど、いろいろなエピソードを盛り込むことができます。

他のテーマとしては「努力」「協力」「やさしさ」「勇気」などが考えられます。

こうすれば行事作文ではない、卒業文集らしい内容になっていきます。

「夢」をテーマにした子には、中学での夢、大人になってからの夢など、さまざまな夢を書き出してみるよう指示します。  けれども、これからのことなので、あまり詳しいことは書けません。そこで、「その夢を実現するには、どうしたらいいか」を書き加えるといい作文になるよと伝えます。

こうすれば、「自分の夢」だけでなく「これから努力すること」「決意」も文中に出てきます。  また、「その夢をもつようになったのはなぜだろう」と尋ねます。そうすると、これまでの経験がその夢につながったことに気がつきます。「将来の夢」の作文の中に、これまでの思い出が挿入されることになります。

4 構成

基本は「はじめ」「なか」「まとめ」です。  「なか」の部分に3つ程度の内容を入れます。ここに何を入れるか、どういう順番にするかがポイントの一つです。  「思い出」をテーマにしたならば、「一番の思い出」「二番の~」「三番の~」という順もあるでしょうし、時系列に並べる方法も考えられます。

次に、大まかな書く分量を考えます。  たとえば、「はじめ」で3行、「なか1」で12行、「なか2」「なか3」各10行、「まとめ」5行といった感じです。  これを原稿用紙に書き込んでおいて目安にします。

5 記述

「はじめ」には、文章全体にかかわる書き出しをします。  「将来の夢」をテーマにしているある子は、書き出しで「ぼくは中学生になったら部活でサッカーをがんばります」と書き始めました。中学のサッカー部のことだけで1600字が書けるとは思えなかったので、すぐに書き直させました。

「中学生になったらがんばりたいことがたくさんあります」「ぼくは、これからもずっとサッカーをしていきたいと思っています」のように大きな「はじめ」を書いておかないと、あとで苦しくなります。

もう一つ、気を付けることは習った漢字はひらがなで書かないということです。意図的にひらがなで書く場合は除き、習った漢字は使うのが基本です。  後から直そうとするとやっかいな問題がおきます。たとえば「問題」を「もんだい」と書いておくと後で直したときに2マス空いてしまうことになります。下書きを清書するときに2マス詰めて書き写さねばならず、間違いのもとになってしまいます。

小さな字を書くので、シャーペンを使ってもよいことにします。 以前は清書はペンで書いていました。くっきりと読みやすいのですが、修正が大変です。シャーペンは芯の濃さをBや2Bにすれば印刷に出しても十分読むことができます。印刷業者との打ち合わせで確認しておくといでしょう。

書ききれずに余白ができてしまった場合はイラストを入れてもよしとします。できれば内容に関係のあるものにするよう伝えます。  けれども余白がかなり多い場合は、絵ではなく別のコーナーを作るようにさせます。 「思い出ベスト3」「俳句」などいくつかの例を挙げると書きやすいでしょう。

下書きができたら全員分に目を通して教師が推敲します。この時点なら大きな修正もできるのでしっかりと目を通します。

6 清書

清書は雑な字や薄い字は全文書き直しになることをあらかじめ伝えておきます。心配な子は途中で見せに来るよう話します。  

書き終わったらコピーを取って修正点を書き込みます。清書用紙には直接書き込みません。コピーを取ると文字の薄さは一目瞭然なので子どもも素直に修正します。

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