図形の面積(算数 指導案)

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目次

1.1 算数の用語を適切に使う事例

この実践は文部科学省から許可を得て、文部科学省ホームページ上の「先生応援ページ」より転載させて頂いております。ここから指導案もダウンロードできます。

添付ファイル

単元の目標

四角形や三角形の面積の求め方を考え,計算によって求めることができるようにする。

本時の目標

台形の面積の公式を考えることができる。

本時の評価規準

【数学的な考え方】

一つの台形の面積の求め方を基に,一般的な台形の面積の公式を導きだしている。

主な学習活動

◎指導計画における本時の位置づけ(全13時間)

  • 第一次 平行四辺形の面積(3時間)
  • 第二次 三角形の面積(3時間)
  • 第三次 台形,ひし形の面積(4時間)
  • 第四次 底辺や高さと面積の関係(1時間)  (本時2/4)
  • 第五次 学習内容の定着とまとめ(2時間)

指導事例と学習指導要領との関連

小学校学習指導要領・算数の第5学年では,内容「B量と測定」「(1)図形の面積を計算によって求めることができるようにする。ア 三角形,平行四辺形,ひし形及び台形の面積の求め方を考 えること」を示している。また,「[算数的活動](1)イ 三角形,平行四辺形,ひし形及び台形 の面積の求め方を,具体物を用いたり,言葉,数,式,図を用いたりして考え,説明する活動」を 示している。

台形の面積の求め方を,言葉や数,式,図を用いて考え説明する。

前時において右の台形の面積を求め,互いに求め方を伝え合い,友達の求 め方についても理解し合うことまで行った。本時においては,下に示した求 め方を基に,公式にする活動を行う。その際,台形の構成要素(上底,下底, 高さ)に色をつけ,台形のどの要素を用いたのかを明確にした。台形の構成 要素に色をつけることにより,児童は公式を作りやすくなった。(黄色は太 線,赤色は太破線,青色は細破線で示している)

言語活動の充実の工夫

同じ考えの人と少人数のグループを作って話し合いをさせ,各自の考えを明確にさせる。(*1)

本事例においては,公式にすることに関して,あまり自信をもっていない児童が多かったので, 同じ考えの人と少人数でグループを作り,グループ内で考え方を伝え合い,確認し合う言語活動を 取り入れた。グループ内で,公式にする過程を一つ一つ振り返りながら確認させ,グループごとに 台形の公式を作らせた。その結果,下のように言葉や式を用いて公式にする過程を説明することができるようになった。

違う考えの児童同士を同じグループにして,お互いに自分の考えを発表させる場合もあるし,同 じ考えの児童同士をグループにして話し合わせる言語活動もある。ねらいや児童の実態に合わせて, 行うことが大切になる。

変形した平行四辺形の「高さ」と台形の「高さ」の違いを明確にする。(*2)

(B)「台形を横に切って,移動して平行四辺形にした求め方」を発表していたときのことである。 ある児童(A児)が,「(上の辺+下の辺)×高さ」でいいと主張した。「高さを半分にしたから÷ 2」がいると説明しても理解してもらえない。そのとき,「A児の高さは何の高さですか。」と聞い た児童がいた。このことから,A児のいう「高さ」は「変形した平行四辺形の高さ」であり,「台形 の高さ」でないことが明らかになった。台形の公式を作ることから,公式には,台形の高さを用い ることが確認され,A児は納得した。

このように,説明し合い質問をし合う言語活動を充実する中で,算数で学習する用語(この場合 は台形の高さ)についての理解を深めることも大切である。

引用元

文部科学省ホームページ「先生応援ページ」(授業資料・学習評価等)

http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/new-cs/senseiouen/index.htm

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