小学校・教育実習の体験談です。
実習に行く前に、授業や子どもとの関わりについて、どんな準備をしたのか紹介します。
実習先の小学校を決める
私の大学(教育学部)では、実習先を大学附属小学校か公立小学校かを自分で選んで希望することができました。附属小学校は実習前に大学の授業で何度か授業見学をさせて頂いていましたが、学習環境や内容に驚きました。自分が今までみてきた授業とは大きく異なり、自分がそこで授業をするイメージがもてなかったので、公立小学校を希望しました。(2年生の算数でx進法に触れる授業でした。)学校が決まったら、小学校へ挨拶をしたり、ジャージや文房具などの準備を始めました。
決まった実習校は私の小学校時代と似たような雰囲気で、馴染むまでに時間はかかりませんでした。附属小学校へ行った知人に実習の様子を聞いたところ、「附属では教科の授業研究にとても力が入っていてとても勉強になる」「学生が複数で実習するので授業つくりを協力したり、お互い支えながら実習を乗り越えることができた」と話してくれました。私は実習に1人で臨んだので、学校の先生方と相談して教材研究をしました。附属校か公立校で比べることもできますが、公立でもどの学校も特色があり、実際に行ってみないと分からないと思います。
実習前に準備したこと
授業
担当が4年生だったので、大学図書館で学年の教科書を探して、自分が実習する期間の単元を予習しました。特に一番授業時間の多い国語と算数を中心にしました。
国語は「手と心で読む」という福祉的な内容の文章があったので、実習までの間、手話や点字の勉強をしたり、身の回りにあるバリアフリーについて意識して生活しました。「子どもだったら、どんなことに関心を持つだろう?」と考えていると、いつもの生活が違った景色に見えるのが新鮮でした。黄色い点字ブロックの上を、目を閉じて歩いたりもしましたが、とても危なかったです。
算数は、小数のかけ算・わり算の単元でした。自分自身が苦手な計算だったので、子どもには分かりやすく教えたい、という気持ちが強かったです。予習としては、単元内容の教え方だけではなく、一年生から三年生までの教科書を見て本単元に関わる既習事項を確認しました。小数の計算では、位取りの理解が必要なので、1、2年生の教科書もよく読みました。
実際に実習が始まると、ゆっくり教材研究をするゆとりがなかったので、事前に準備をしていて良かったと思います。振り返ってのことになりますが、私は教科書や指導要領など理論を中心に授業を考えていた部分が多かったですが、具体的な板書案やプリント教材なども事前にいくつか用意しておくと、実習中にゆとりをもって授業に臨めると思いました。
(実習中は、明日の授業で使うプリントを前日に手作りで用意する、という日々でした。)
子どもとの関わり
授業以外では、子どものことを知るため、休日に学区に出かけてみました。通学路や子どもの生活圏内にどのようなものがあるのかを知ることで、話のきっかけになれば良いなと思ったからです。実習校は駅が近く、朝や夕方は通勤する人々がたくさんいました。学校前の道路も狭く、社会の授業で交通標識を学習することと繋がりました。
他には、「子どもが多く集まる場所はどこだろう?」と考え、公園やゲームセンターに足を運び、子どもの生活を少しでも理解しようと努めました。実際に実習中に子どもの会話する際に、ゲームやアニメの話はとても盛り上がりました。子どもの好きなことを知っていると、距離が早く縮まると思いました。ただし、実習生と言えども先生という立場でいるので、子どもとの距離の取り方は難しかったです。
生活リズム
実習前に他に意識したことは、生活リズムを整えることです。実習は9月からでしたが、大学は夏休みの真っ只中でした。遅寝遅起きのリズムはすぐには直らないと思い、2週間くらい前から早起きを心がけました。実習では社会人としての振る舞いが求められます。生活リズムを変えることで、大学生気分を一掃して、気持ちも実習モードへ切り替えることができました。
これから実習へ行く方へ
実習に行く前はうまく授業できるか、子どもを指導できるか、不安なことしかありませんでした。しかし、実習に行くと現場の先生方はもちろん、精一杯学校生活を送っている子どもたちにたくさん元気をもらいました。授業後に担当の先生からは「うまく授業できるはずがない」といつも言われました。事前にできることは学習内容の確認や授業準備など、終わりがないと思います。もちろん、できるだけの準備はしていきますが、「実習をうまくやろう」と思うのではなく、「目の前の児童・生徒・先生をよくみて、聞いて、感じること」を大切にがんばってください。
☆教育実習 まとめ記事
小学館が運営する教育Webメディア「みんなの教育技術」にて、EDUPEDIAの教育実習記事から、実習の挨拶や持ち物、心構えなど、内容を厳選して紹介していただきました。こちらからご覧ください
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