I‘m 〜. のアクティビティ
クラス始めにピッタリのアクティビティとは……?
I‘m 〜. のアクティビティで一般的なのは、I‘m a robot. ( 私はロボットです。)、I‘m blue.(私は青色です。)、などとヒントを出して、発表者が何のキャラクターや有名人になりきっているかを当てるクイズなどです。しかし、今時の生徒はこの程度のアクティビティではすぐ飽きてしまうなんてことはありませんか?
そこで、生徒たちがより意欲的に取り組めるよう、次のようなアクティビティをご紹介します。
自分の嗜好や特技など、周りの人にまだ知られていないことをI‘m 〜. で発表させるアクティビティです。固有名詞を入れて具体的な文章を作らせるとさらに面白いアクティビティになります。
先に例文を多く提示しておくと、生徒たちもスムーズに文章を考えることができるでしょう。
ここでは、生徒が考えそうな発表を例文として挙げます。
例文
I‘m BTS fan.( 私はBTSのファンです。)
I‘m Pokemon hakase.( 私はポケモン博士です。)
I‘m Pazudora meijin .( 私はパズドラの名人です。)
I‘m ONE PIECE otaku.( 私はワンピースおたくです。)
※英語学習を始めたばかりの時期は、英文に少し日本語が入るのはやむを得ないです。また、a、theなどの冠詞もまだ難しいので、そこまでの指導は入れなくても構いません。あくまで I‘m 〜.の文に楽しみながら慣れることを重視しましょう。
アクティビティを実践してみよう
このアクティビティが盛り上がるワケ
このような会話は生徒たちの実際の日常会話に近いです。だから自然と発表したくなります。クラスメイトの嗜好や特技は元々生徒たちの知りたかった情報でもあるので会話は盛り上がります。
実践してみると
I’m 〜 fan.と発表する生徒が多いですが、なかには受けを狙って、少し変わった発表をする生徒もいます。
過去の授業では、I‘m smart. ( 僕、頭いいんだ。) I‘m funny .(僕、面白いよ。)、I‘m handsome.(僕、ハンサムなんだ。)などがありました。また、アニメや漫画にハマっている生徒は、その登場人物になりたいあまり、I’m princess.(私、お姫様よ。)、I’m PreCure.(私はプリキュアよ。)なんて言う子もいて、授業を盛り上げてくれました。
このような発表も先に例文として提示しておくと、さらにバラエティに富んだ発表が生まれます。
アクティビティのやり方
アクティビティのやり方としては、教室内で自由にペアを作り、I‘m 〜.の文を互いに言い合うのが一般的です。
しかし私は生徒を1人ずつ立たせ、クラス全員に対して発表してもらうようにしてきました。
言語習得は、周りの人が話すのを聞いて覚えるのが基本なので、出来るだけ多くの英文を聞いてもらうという意図があります。面白い発表なら記憶にも残りやすく、このやり方なら生徒どうしの接触もないのでコロナ対策にもよいのではないでしょうか。
クラスを盛り上げる発表をした生徒には、教師から発表内容についてさらに質問やコメントをしていきましょう。その時は教師も日本語を使って構いません。質問やコメントをすることで授業がさらに盛り上がることに繋がります。
クラスメイトの嗜好や特技を知ることは、クラス内の人間関係作りにも役立ちます。クラス開きの時期にピッタリのアクティビティです。
記事執筆者のプロフィール
栁 俊孝(やなぎ としたか)
大阪外国語大学(現大阪大学外国語学部)卒業
横浜市公立中学校勤務 ※掲載当時のプロフィール
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