本単元で身に身に付けたい資質・能力
本単元では、3種類の生き物について、「何が」「どこに」「どのようにして」隠れていると説明されているか文章を読み、事柄の順序などを考えながら、内容の大体を捉える力を育てていく。また、3種類の生き物を比べながら読む中で、主語と述語との関係に気づき、文章の中の重要な語や文を考えて選び出す力を育んでいく。
単元の評価基準
知識・技能
- 文の中における主語と述語との関係に気づいている。
- 事柄の順序など情報と情報との関係について理解している。
思考・判断・表現
- 「読むこと」において、事柄の順序などを考えながら、内容の大体を捉えている。
- 「読むこと」において、文章の中の重要な語や文を考えて選び出している。
主体的に学習に取り組む態度
文章の中で大事な言葉を押さえながら粘り強く読み、学習課題に沿って分かったことを伝えようとしている。
単元の展開(後編)【第3次~第4次(5~8時)】
第3次(5時)「もくずしょい」の隠れ方を読み解き、まとめる。
- 前回の復習をする。
教師:「海の生き物たちの隠れ方について、隠れる場所→体の仕組みや機能→隠れる方法という順序で書かれていました。」
- 教科書p116を音読する。
教師:「『もくずしょい』の隠れ方を確認しながら読みましょう。」
- 「もくずしょい」の隠れ方について発表し合い、ノートにまとめる。
教師:「『もくずしょい』について、どんなことが書かれていましたか。」
児童:「岩の近くに隠れていること。」
教師:「2文目には、どんなことが書かれていましたか。」
- 教科書p116のQRコードを読み取って、動画で「もくずしょい」の隠れ方を確認する。
- 次回の学習の見通しを持つ。
教師:「次回は、自分の興味のある生き物の隠れ方について、調べ学習をします。海の生き物はもちろん、虫のような陸地の生き物でもいいです。」
【板書】
第4次(6時)興味のもった生き物について、本を使って調べる。(図書室)
- 図書室の本を読んで、興味のもった生き物について「なまえ」「かくれるばしょ」「かくれるためのからだのこと」「かくれるほうほう」を調べる。
- 本が見つからない児童のために、予め何冊かピックアップしておく。
- 調べて見つけたことを、順序を考えてノートに書く。
【板書】
第4次(7時)「かくれんぼ名人カード」を作る。
- 前回まとめたノートをたよりに、カードを作成する。
教師:「前回ノートに書いたことをたよりに、かくれんぼ名人カードを作りましょう。ひとり1枚作ります。次の時間に友達に見てもらうので、わかりやすく書けているか気をつけて書きましょう。」
【カード】
第4次(8時)友達に発表し、「うみのかくれんぼ」の振り返りをする。
- 班ごとに友達と交流する。
- 友達と交流して、初めて知ったことを発表する。
教師:「友達の発表を聞いて、初めて知ったことはありましたか。」
- 教科書p117の質問をもとに、友達と交流し、「うみのかくれんぼ」の振り返りをする。
教師:「『うみのかくれんぼ』を読んで、はじめて知ったことは何ですか。」
児童:「はまぐりが、大きくて強い足を持っていることを初めて知りました。」
児童:「かにがはさみで物を切ることは知っていたけど、小さく切った海藻を体につけて、海藻に変身することは初めて知りました。」
教師:「うみのいきものは、どんなかくれんぼをしていましたか。」
児童:「たこは、周りと同じ色になって、海の底に隠れていました。」
- 単元のまとめをする。
教師:「生き物の隠れ方がわかりましたか。他にも、地球上には様々な生き物がいます。友達が借りてきた図書室の本を読んで、調べてみるのもいいです。」
- 単元が終了したら、つくった「かくれんぼ名人カード」は、図書室で借りてきた本とともにクラスに掲示する。
- カードを使って、おうちの方へ発表する宿題を出す。
授業をふりかえって
子どもたちにとって、「うみのかくれんぼ」はとても興味が惹かれるです。「早く次の活動がしたい」という子どもたちの思いを組みつつも、「何が」「どこに」「どのようにして」を丁寧に読み取り、重要な文や語を選び出す力を養うことで、単元の後半では、自分で選んだ図書から「かくれんぼ名人カード」を作成するのに必要な情報を選び出すことができるようになると考えられます。学級内に生き物に詳しい子どもがいると思いますので、そういった子が活躍できる場もこの機会につくってあげたいです。
参考・引用図書
- 光村図書『こくご 一上』
参考・引用URL
Https://assets.mitsumura-tosHo.co.jp/5917/1031/2528/06s_k_nenkei1_03.pdf(光村㋒図書HP内)
執筆者
MUKOせんせい
元小学校教諭としての経験を活かし、中学・高校でも講師として教壇に立つこと多数。現在は、子育てに奮闘しながら、現場で働く先生方をサポートするウェブライターとして活動中。
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