本単元で身に付けたい資質・能力
本単元では、これまでに学習してきた助詞やかぎ(「 」)の使い方、句読点の打ち方を文章の中で使用する力を身に付ける。また、「書くこと」においては、自身が経験したことなどから題材を見つけ、文章を書くために必要な情報を集めたり確かめたりする力も身に付けていく。家の人に知らせたいことを伝えるためには、どんな情報をどの順序で書く必要があるのか、学習の見通しをもって伝えるための文章を書こうとする態度を養っていく。
単元の評価基準
知識・技能
- 言葉には、事物の内容を表す働きや、経験を伝える働きがあることに気づいている。
- 助詞の「は」、「へ」及び「を」の使い方、句読点の打ち方、かぎ(「 」)の使い方を理解して、文や文章の中で使っている。
思考・判断・表現
- 「書くこと」において、経験などから書くことを見つけ、必要な事柄を集めたり確かめたりしている。
- 「書くこと」において、語と語や文と文との続き方に注意しながら書き表している。
主体的に学習に取り組む態度
- 知らせたいものを丁寧に観察し、学習の見通しをもって見つけたことを文章にして伝えようとしている。
単元の展開(前編)【第1~3次(4時間)】
第1次(1時)学習課題を確認し、家の人に知らせたいものを決める
- 教科書p20を読み、学習課題「見つけたことを書いて、知らせよう」を確認する。
- 「知らせたいもの」で思いついた考えを発表する。
児童:「学校で飼っているメダカについて、知らせたいと思いました。」
児童:「学校で育てているサツマイモについて伝えたいです。」
教師:「友だちの考えを聞いて、知らせたいものが何か考えを膨らませましょう。」
- 知らせたいものについて考えてノートに書き、その中から一つ選ぶ。
教師:「知らせたいものをいくつか考えてノートに書きましょう。この授業の終わりに、その中から一つ選んで決めましょうね。」
- 次回の学習の見通しをもつ。
教師:「次回は、知らせたいものについて、絵や見つけたことを書いていきましょう。」
【板書例】
![](https://edupedia.jp/wp-content/uploads/2024/06/image-19.png)
第2次(2時)知らせたいものについて、絵や見つけたことをカードに記録する
- 教科書p21を読み、本時の活動に見通しをもつ。
教師:「教科書では、見つけたバッタについて、絵と見つけたことが書かれていますね。例えば、どんなことが詳しく書かれていますか。」
児童:「バッタの形について、書かれています。」
児童:「色も書かれているよ。」
児童:「食べるときの動きについても書かれているね。」
教師:「書き方に工夫はありますか。」
児童:「短い言葉でわかりやすいです。」
- 知らせたいものの絵と、見つけたことをプリントに書く。
教師:「教科書を例に、知らせたいものの絵と、見つけたことを書きましょう。見つけたことは、短い言葉で書きましょう。」
- 次回の学習の見通しをもつ。
教師:「次回は、見つけたことを文章にしていきます。」
※授業終了後、プリントを回収し、添削する。
【板書例】
![](https://edupedia.jp/wp-content/uploads/2024/06/image-20.png)
【プリント例】
![](https://edupedia.jp/wp-content/uploads/2024/06/image-21.png)
※A4サイズ、横
※子どもの実態に応じて、罫線を引くなど配慮する。
第3次(3時)見つけた事柄をカードにまとめ、書く順序を考える
- 教科書p22を読み、本時の活動に見通しをもつ。
教師:「教科書の例文には、どんなことが書かれていましたか。」
児童:「色や形など、見つけたことが書いてあります。」
教師:「見つけたことが詳しく書かれていますね。今日は、プリントに書いたことを確認しながら、一つずつ詳しく書いていきましょう。その後、書く順序を考えていきます。」
- 見つけたことを一つずつ文章にし、短冊カードに書く。
教師:「文章の書き始めは、一マス空けましょう。」
- 短冊カードを並べて、書く順序を考える。
教師:「書いた短冊カードを並び替えて、書く順序を考えましょう。書く順序が決まったら、紙にのりで短冊カードを貼り付けます。」
- 次回の学習の見通しをもつ。
教師:「次回は、今日考えた書く順序に沿って、作文用紙に文章を書きます。」
※授業終了後、のりで貼り付けられた短冊カードを回収し、添削する。
【板書例】
![](https://edupedia.jp/wp-content/uploads/2024/06/image-22.png)
※マス目を空けるところに注意が向くよう、赤丸等でわかりやすく示す。
※教科書p22の例文を画像等で示し、何について書かれているか子どもたちと一緒に確認しながら板書する。
【短冊カード例】
![](https://edupedia.jp/wp-content/uploads/2024/06/image-23.png)
※子どもの実態に応じた大きさのマス目に設定する。
※点線で切り取らせ、4つの事柄について書けるようにする。各事柄について文章を書き、並べ替えて順序を決めたら、白紙にのりで貼り付けるよう指導する。
第3次(4時)見つけた事柄を文章に書く
- 本時の活動を確認する。
教師:「今日は、前回決めた書く順序に沿って、作文用紙に文章を書いていきます。」
- 作文用紙に文章を書く。
教師:「まずは、一マス空けて、知らせたいものの名前を書きましょう。」
教師:「次に、自分の名前を書きます。下から数えて一マス空くように書きます。苗字と名前の間にも、一マス空くように気をつけます。」
教師:「自分の名前まで書けましたか。次からは、知らせたいことを順に書いていきましょう。文章の始めは、一マス空けます。」
※作文用紙は、子どもの実態に応じた大きさのマス目に設定し、用意する。
※知らせたいものと名前までを一斉に指導することで、子どもの間違いを減らせることが多い。
- 次回の学習の見通しをもつ。
教師:「次回は、文章に間違いがないか読み返して確認しましょう。」
【板書例】
![](https://edupedia.jp/wp-content/uploads/2024/06/image-24.png)
※前回学習した内容を黒板で確認できるようにしておく。
参考・引用図書
光村図書『こくご 一下』
参考・引用URL
https://assets.mitsumura-tosHo.co.jp/5917/1031/2528/06s_k_nenkei1_03.pdf(光村図書HP内)
執筆者
MUKOせんせい
元小学校教諭としての経験を活かし、中学・高校でも講師として教壇に立つこと多数。現在は、子育てに奮闘しながら、現場で働く先生方をサポートするウェブライターとして活動中。
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