『わたしたちの県のまちづくり』焼き物を生かしたまちづくり(教育出版4年社会科)~知識の構造図で単元を見てみよう~

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目次

本単元で身に付けたい資質・能力

伝統的な技術を生かした地場産業が盛んな地域について、人々の生活との関連を踏まえて理解させる。調査活動、地図帳や各種の具体的資料を通して、必要な情報を調べまとめる技能を身に付けさせる。また、自分たちの住む地域と比較し、その地域の特色を考え、白地図などにまとめたことをもとに説明したり話し合ったりする力を養う。そして、主体的に学習の問題を解決しようとし、地域社会に対する誇りと愛情、地域社会の一員としての自覚を養う。

単元の評価規準

知識・技能

伝統的な技術を生かした地場産業が盛んな地域について、地図帳や各種の資料で調べ、白地図などにまとめている

思考・判断・表現

伝統的な技術を生かした地場産業が盛んな地域の位置や自然環境などに着目して、地域の様子を捉え、それらの特色を考え、表現している。

主体的に学習に取り組む態度

伝統的な技術を生かした地場産業が盛んな地域について、予想や学習計画を立てたり、見直したりして、主体的に学習問題を追究し、解決しようとしている。

市の様子の移り変わりについて、予想や学習計画を立てたり、見直したりして、主体的に学習問題を追究し、解決しようとしている。

単元の展開【1~5時】

1時 焼き物づくりがさかんな東峰村

・地図や郷土資料集などから東峰村の位置や、土地の様子を調べる。

・東峰村はどのような所か、地域の人(ゲストティーチャーなど)から話を聞く。

・調べたり話を聞いたりする中で生まれた疑問を出し合って、学習問題をつくる。

・単元の学習問題(例:東峰村では、なぜ焼き物づくりがさかんのだろう。)を問いかけ、個人で予想をする。

個人で振り返りを行う。(振り返りシート)

2時 小石原焼が広まったわけは

・郷土資料集などから、小石原焼の始まりについて、個人で調べる。

・個人で調べたことを班で共有する。

・郷土資料集などから、小石原焼が広く知られるようになったわけを、個人で調べる。

・個人で調べたことを班で共有する。

・調べてわかったことをノートに書く。

個人で振り返りを行う。(振り返りシート)

3時 小石原焼ができるまで

・窯元を見学し、小石原焼の材料と小石原焼ができるまでの作業の様子について、話を聞く。

・焼き物づくりのくふうについて、インタビューをする。

・窯元を見学して考えたことをノートに書く。

個人で振り返りを行う。(振り返りシート)

4時 小石原焼のよさを広めるために

・窯元以外の人の小石原焼に対する思いや願いについて、個人で考える。

・個人で考えたことを班で共有する。

・小石原焼を広めるための取り組みについて、東峰村の様々な人(生産者・役場・小売店など)から話を聞く。

・小石原焼を広めるためのそれぞれの取り組みについて、個人で整理する。

個人で振り返りを行う。(振り返りシート)

5時 東峰村の発展を願って

・東峰村で小石原焼の生産が盛んなわけについて、個人で考える。

・個人で考えたことを班で共有する。

・班で共有したことを、地理的条件や歴史的背景、人々の協力などにそれぞれ分類、整理する。

・班で分類、整理したもの全体に伝える。

・学習問題について考えたことをノートに書く。

個人で振り返りを行う。(振り返りシート)

知識の構造図で単元を見てみよう

前記事でも述べたように「知識の構造図」とは、単元において3つの「何を」指導するのかを明確にしていくものです。その3つとは、

「具体的知識」:一時間毎に習得させる知識のこと

「概念的知識(中心概念)」:単元の終末に、調べて取得した具体的知識を活用して獲得させる知識のこと

「用語や語句」:都道府県の名称や地図記号などのような一般的な知識のこと

本単元の「知識の構造図」を以下のようにまとめてみました。

以上のように、「知識の構造図」で単元を見てみると、単元の学習問題を前提として、単元の学習問題を解決していくために、毎時間の具体的知識や用語が明確になります。

「知識の構造図」は、「単元構造図」や「教材構造図」などと呼ばれ、多くの教師用指導書に掲載されています。指導を考える前に、一度目を通してみてはどうでしょう。

 [参考出典]

・教育出版「令和6年度版『小学社会4』年間指導計画・評価計画」

執筆者プロフィール

nanalalala

元小中学校教員。「思考を深める」(アクティブラーニング・思考回路図の活用など)、「安心して学ぶことができる」(ユニバーサルデザインを意識した授業計画・環境整備など)、「SST」「理解教育・インクルーシブ教育」などを意識し、教育活動・学習活動などに取り組んできた。現在は自身の経験を伝えるWebライターとして活動中。

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この記事を書いた人

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