5分間で20問漢字テスト!

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学力保障のために

「スピード」、「繰り返し」、「パターン化」、「自学システム」

学力を保障する上で、これらは重要なキーワードであるように思われます。
私は、かつて、ある勉強会で教えていただいた漢字テストをもとに
自分なりに工夫しながら、「5分間で20問漢字テスト」を実践してきました。

以下に、紹介します。

準備と方法

<準備物>

  • 市販の漢字ドリル
  • 20問の答えを書く解答用紙
  • 赤ペン
  • 解答用紙を閉じておくファイル

<方法>

  • 国語の授業のはじめの10分間を漢字の時間として位置づける(週3回程度)
  • テスト時間は5分間(ストップウォッチで正確に)
  • 解答用紙はあらかじめ、ファイルにたくさん綴らせておく
  • 問題は市販の漢字ドリルの読みのページ(ひらがなばかりにページ)をみる黒板に問題を書いたりはしない。
  • 授業の開始のチャイムとともに、教師が「用意スタート」の声でテスト開始。「残り2分」と「あと1分」で時間を伝える。その間は、机間指導で、正解している答えに一人1つずつ赤丸をつけてまわる。
  • テスト終了と同時に丸つけを自分で赤ペンで2分間行う。さらに1分間、&color(Purple){間違っていた漢字を問題用紙の空いているスペースに練習};する。全問正解の子は、次のテストの練習をする。時間が来たら、点数を聞く。1問5点で100点満点。点数の低いほうから挙手させる。また、前回と比べて、点数の伸びを聞く。人と比べてではなく、前回の自分と比べて伸びた子を大いに誉める

<ポイント>

  • だらだらやらない。時間を区切って、テスト、丸付け、練習、振り返りを10分間内で終える。
  • 同じ問題(例えば、漢字ドリル15)を最低でも3~5回は繰り返してやる。週3回以上は漢字テストをする。単元テストで余った時間や、他教科や学習活動で余った時間も利用して行う。
  • 成績が伸びている子は家でも、ストップウォッチで同じように練習していることを紹介し、自学へとつなげる。あくまでも宿題にはしない。自分の意思でやることの価値を伝える。
  • 時々、答え合わせは隣同士で交換させる。また、数回に1回は、ファイルを集めて、教師がチェックをする。字の丁寧さ、理解度、成績推移の様子を把握し、個別に指導を行うためである。

どうしても速くなると、殴り書きのような字を書く子もいる。他人が読めなければ×、とめやはねが微妙なものは×とする。速さよりもあくまでも正確さが大切であることを伝える。人との競争でなく、あくまでも前の自分と比べて力が伸びていることを重視する。

  • 努力する子は必ず成績に直結する。具体的な成果を示し誉めること。併せて、普段のノートや文章を書く中でも漢字を使っていることを意図的に認め、漢字テストの為だけの漢字テストではなく、他教科や生活へもつながっているテストであることを、折を見ては話すようにした。

伸びを実感するテストを

学習を定着させるためには、子ども自身が学習する楽しさや、目的(目標)を持つことが大切ではないかと思います。どの子も自分の伸びを実感できるようなテストであってほしいと思います。

私の経験からは、3年生以上のどの学年の、どの子ども達でも、前向きに取り組みました。最初は「無理、無理」と言っていた子が、1ヶ月、2ヶ月と続けるうちに、5分間で20問が当たり前になってきます。子ども自身が変容を実感するからです。もちろん、そこまでには、様々な励ましや個々へのかかわりが必要ですが・・・。「できる、できる」、「君ならやれる」というピグマリオン効果で教室中の雰囲気をいっぱいにします。5分間で5問、または、問題数を減らして全員が満点をとるというような指導をよく見かけますが、私はあまり良い方法だとは思いません。子どもは教師が思うよりもずっとすごい能力を秘めています。子どもの知的好奇心や知的欲求をくすぐりたいものです。

参考資料:アップルズ津山サークル

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