生物と環境3(シリウス)

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作成者:Marina Ogawa (Edupedia編集部)さん

1 はじめに

こちらの記事は、静岡県で30年間以上続く教員サークル、シリウスのホームページに掲載

されている教育実践法の一つをご紹介しています。

http://homepage1.nifty.com/moritake/

2 実践内容

これまでの「生物と環境」についての学習は、以下三つの記事にまとめられています。
生物と環境1(シリウス)
生物と環境2(シリウス)
生物と環境3(シリウス)

植物も動物と同じように水や空気を取り入れて、その後体の外へ出すかどうかについて調べました。子どもたちの予想は、次のようになりました。

 水 :〈体の外へ出している〉 4人
     〈体の外に出していない〉12人
 空気 :〈体の外へ出している〉 14人
     〈体の外に出していない〉 2人

こうした予想のもとに実験をしてみることにしました。まず水です。

植物の葉にビニール袋をかぶせて15分ほどそのままにしてみよう

ビニール袋をかぶせて10分ほどたつとビニール袋の内側に水滴がついていることを確認できました。水は体の外に出されているのです。ビニール袋に水滴がついている様子を興味深く観察していました。

どうして体の外へ水が出ていってしまうのでしょうか。

難しい問いだが子どもたちは頑張って考えました。
 ・水分がありすぎても困ると思うし、なさ過ぎても困ると思うから。水分の調節で水を出していると思う。
 ・水を出さないと体の中が水でいっぱいになってしまうから。それに水を出さないと腐ってしまうから。
 ・吸った水をそのままにしておくと葉とかが腐ってしまう。前、花に水をあげていたら、あんまりあげ過ぎてもよくないよと言われたから。

 植物は葉から水分を出すこと(蒸散)、また根から水分を吸収できるということを簡単に説明しました。

 さて、次は呼吸の実験です。呼吸については〈呼吸している〉14人 〈していない〉2人と水とは逆の予想でした。

実験2 植物が呼吸をしているかどうか調べよう。

1.枝豆全体をビニール袋で覆う
 2.ビニール袋の中にストローで自分の息(二酸化炭素)を吹き込む。
 3.気体検知管で袋の中の酸素・二酸化炭素の量を調べる。
 4.1時間ほど日に当て、もう一度、酸素・二酸化炭素の量を調べる

袋の中を二酸化炭素でいっぱいにしたあと、1時間後に袋の中の空気がどのように変化したのかを気体検知管を使って調べました。
結果は、

このように酸素が増え二酸化炭素が減っていることを数値として確かめることができました。植物が二酸化炭素を吸い酸素を出していること、動物と植物はお互い助け合って呼吸していることを説明しました。

植物が酸素を作っているところをもっとわかりやすく確かめるために、

試験管の中に入れた水草を観察してみよう。光に当てておくと水草のところに酸素ができているのがわかります。

「酸素ができる瞬間が見えるよ」と声をかけると、子どもたちは興味深々の様子です。よく光にあてて中を見ると、泡のようなものがたくさん見えます。これが酸素であることを教えました。

植物が呼吸をしたり水を体の外に出すことをして思ったこと考えたこと。

  • 私は植物のこととか呼吸したりするなんて思わなかった。それに水を出すなんて、考えなかった。呼吸をしたり水を出したりするなんて、まるで生き物と同じだなあと思いました。すごいなあ。
  • 最初は、植物は水は吸うけど出さないと思っていた。けれど調べてみたら、水を出していてびっくりした。植物は私たちと反対に二酸化炭素を欲しがっていることがわかりました。もしかしたら、私たちがずっと二酸化炭素上げ続けたら植物は大きくなるのかな。植物も私たちのように生きているから。私たちも水がなかったり空気がなかったら死んでしまうから、植物を育てるときはそれが自分だと思って水をあげるの忘れないようにしたいです。植物と人間は共に生きているんだな。
  • 人と植物は助け合って生きている。植物は酸素を出すので、それを人が吸って植物は人の出す二酸化炭素を吸ってリサイクルみたいにしている。
  • 私たち人間と植物は助け合っていることが分かりました。
  • 人間だけだと二酸化炭素が多くて死んでしまうかもしれないし。逆に植物だけだと植物も死んでしまう。ちょうど人間と植物で支えあっている。

3 プロフィール

静岡県教育サークル

1984年創立。

「理論より実践を語る」「子どもの事実で語る」「小さな事実から大きな結論を導かない

」これがサークルの主な柱です。

最近では、技術だけではない理論の大切さも感じています。それは「子どもをよくみる」

という誰もがしている当たり前のことでした。思想、信条関係なし。「子どもにとってよ

り価値ある教師になりたい」という願いだけを共有しています。

(2015年1月時点のものです)

4 書籍のご紹介

「教室掲示

「学級&授業ゲームアイデア事典」(2014/7/25発売)

「係活動システム&アイデア事典」(2015/2/27発売)

「学級開きルール&アイデア事典」(2015/3/12発売)

5 編集後記

はじめは「この泡の正体は何だろう?」とい考えていた児童たちが、それが呼吸の時に用いる酸素や二酸化炭素であると気づき、身の回りの生物が生きるために行っている呼吸というものを理解することができる実践だと思いました。この記事の最後の「植物も動物も支えあって生きている」という児童の感想が印象的です。
(編集・文責:EDUPEDIA編集部 小川真里菜)

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