ヒトの体のつくりと運動5・6(シリウス)

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作成者:佐藤 光紘 (Edupedia編集部)さん

1 はじめに

こちらの記事は、静岡県で30年間以上続く教員サークル、シリウスのホームページに掲載されている教育実践法の一つをご紹介しています。
http://homepage1.nifty.com/moritake/

2 実践内容

 ヒトの体のつくりと運動5「腕を曲げたり伸ばしたりするのに筋肉は必要か」

4年生では、骨と筋肉について学びます。骨格の後は筋肉について学びました。この単元の初めの頃に腕ずもう大会をやったことを思い出しました。あのとき、腕を曲げないと力が出ませんでした。力を出すというのは筋肉を使うということに子どもたちは気づいています。では力は入れないで腕を曲げているとき、筋肉は使っているのでしょうか。このことについて考えました。

 ①腕を曲げたり伸ばしたりするのに筋肉は必要なのでしょうか。

子どもたちはこの質問に戸惑ったようです。普段腕を曲げたり伸ばしたりするときに筋肉を使っているかどうか意識することなどありません。自分の腕を出して肘の辺りを注意深く観察していました。
「先生、よく見ると曲げたり伸ばしたりすると何か動いている。」こんな感じで何度も何度も動かしては首をかしげています。

〈必要ない〉

  • 力がなくても骨が動くから筋肉は関係ないと思う。
  • 力を入れたとき筋肉が出るのだから、腕を曲げるときには力を使わないのだから必要ではない。
  • 筋肉は力を出す時だけだから必要ではない。ただ腕を上げるだけ。やってみたらムキッと筋肉が出た。

〈必要〉

  • 腕を曲げるときに筋肉を使わなければ曲げたり伸ばしたりできないから。
  • 寝ているとき絶対に腕を伸ばして寝ているから。腕ずもうでレディと言った時、もしいきなりゴ−と言ったら一瞬のすきだからすぐに負ける。
  • 曲げたとき、筋肉が動くから。

どちらの意見にも理がありそうです。そこで実験をして確かめることにしました。用意したのは鳥の手羽です。手羽は2本の骨と筋肉があり、ヒトの腕と作りがよく似ているのでこれを観察することにしました。

 ②鶏の手羽を見たり触ったりして腕を曲げたり伸ばしたりするのに筋肉が必要かどうか調べてみましょう。

手羽を切り裂いていくと図のように2本の骨(骨A,骨B)と2つの筋肉(筋肉A,筋肉B)に分かれます。これをあれこれと触っていきました。
  子どもたちは、手羽の筋肉を引っ張り始めました。筋肉を引っぱるだけで、関節が曲がり骨が動く様子に「わぁすごい。曲がった、曲がった。」「Bの筋肉を引っ張ると腕がぴーんと伸びた」という驚きの声があちらこちらから聞こえてきました。逆にAの筋肉を引っぱったときには、腕が伸びることがありません。どうしてAとBの二つの筋肉があるのかをあれこれ触りながら子どもたちは探っていきました。
  最後に骨と筋肉を完全に分けた分解していく中で、骨と筋肉が強く結びついている部分(C)があることに気づきました。吸盤のような丸いものがあり、すぐには取れませんでした。なぜここはこんなに強く結びついているのか次回に考えさせようと思っています。


【手羽を調べてわかったこと、気づいたこと】

  • 筋肉を引っ張ると、上の部分が動いてすごい!と思った。筋肉がくっついていてすごく取りにくかった。
  • Bの筋肉を引っぱると先が上に行ったり下に行ったりする。
  • 筋肉は骨に繋がっていて筋肉を引っ張ると骨が動く。
  • 筋肉は必要で、筋肉が動くと微妙に骨が動いた。
  • Bが下に曲がった。Aが上に曲がった。骨に関節があって面白かった。
  • 手羽は人間と同じで筋肉を動かさないと腕は曲がらない。Aを曲げたら上にいった。Bを曲げたら下に行った。

 ヒトの体のつくりと運動6「骨と筋肉のモデルを作ろう」

(1)かさ袋にストローをつけて端を止める。袋の先を短く切り取る。
  (2)両端をセロテープで留めて筋肉の形(紡錘形)にする。
  (3)ストローと綿棒で、骨を作る。
  (4)ストローを折り曲げた先をセロテープで軽く止める。すき間に綿棒を通して、関節にする。
  (5)関節(ストローを折り曲げた根本の辺り)に筋肉(かさ袋)をつける。着け具合によって、動き具合が異なる。
  (6)空気を吹き込むとかさ袋が縮むことによって、腕が曲がる。空気を吹き込む=筋肉を動かしなさいという脳からの指令、ととらえさせる。
  (7)手を着けたり、筋肉に赤マジックで模様を描く。

3 プロフィール

静岡県教育サークル シリウス
1984年創立。
「理論より実践を語る」「子どもの事実で語る」「小さな事実から大きな結論を導かない」これがサークルの主な柱です。
最近では、技術だけではない理論の大切さも感じています。それは「子どもをよくみる」という誰もがしている当たり前のことでした。思想、信条関係なし。「子どもにとってより価値ある教師になりたい」という願いだけを共有しています。
(2016年1月時点のものです)

4 書籍のご紹介

「教室掲示 レイアウトアイデア事典」(明治図書2014/2/21発売)

「学級&授業ゲームアイデア事典」(2014/7/25発売)

「係活動システム&アイデア事典」(2015/2/27発売)

「学級開きルール&アイデア事典」(2015/3/12発売)

5 編集後記

ヒトの体のつくり、しくみを学ぶ実践です。腕の運動に筋肉が果たす役割について考えます。実際に鳥の手羽を使うことで、筋肉の動きや関節の位置付け等を、より実感できるかと思います。「ヒトの体のつくりと運動1・2、3・4」と併せて、ぜひご活用ください。

(編集・文責:EDUPEDIA編集部 佐藤光紘)

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