リレーを盛り上げる ~勝ち負けよりも全員のタイムの短縮を目当てに

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タイムを計る

リレーの練習を漫然とやってみても、試合になれば足の速い人がそろったチームが強いのが当然です。勝ち負けだけで成長を評価しようとすると、もともと足の速い人が勝って、足の速い人が高い評価を受けるという結果にしかなりません。それでは、足の遅い人は面白くもなんともありません。足の速い人の餌食になって引き立て役でしかありません。やる気も出ないので、一生懸命走りません。一生懸命走らないと走力(体力)はつきません。

そこで、勝ち負けではなく、タイムの伸び(短縮)を目標にします。必ず、毎時間試合を1回はして、全員分のタイムを計ります。計ったタイムは必ず記録して、その日のうちに子供たちに伝えます。グラフや表にして、掲示すると効果的です。タイムを取って、以下の様なことが起こったり、分かったりしてきます。

指導の手順

  1. 短い体育授業の期間で走力が伸びるのには限界がある。タイムを縮めるにはバトンパスを上手になるのが手っ取り早い。
  2. チームワークがよく、バトンパスが上手になったチームが伸びてくる。すかさずほめてあげてください。
  3. 足の遅い人はけっこう伸びる量が多いです。もともと速い人には伸びしろがあまりありません。チーム全体のタイムが伸びるかどうかは、遅い人にかかっています。遅い人は体力がない場合も多いので、何回か練習していると体力がついてくることでタイムが伸びてきます。
  4. 同様に、一番遅いチームがけっこう伸びます。場合によっては劇的に伸びます。150mぐらいのトラックで走らせると、1人平均3秒ぐらいタイムを縮める時があります。6人チームなら、18秒。やる気とバトンパスの技術と体力の向上なのでしょうか。
  5. ある時点で、最初の試合でトップだったチームのタイムより、最初の試合で最下位だったチームのタイムの方がよくなるケースが出てきます。大いにほめてあげましょう。
  6. リレーの目標をチームごとに置いていてもいいですが、「各チームの初期タイムと最高タイムの差がクラスで合計60秒縮まる。」というような目標設定にしておけば、クラス全体で盛り上がることもできますね。

最終日はコンディションを整えて

ちょっと裏技ですが、最後の試合に、絶好のコンディションを選んであげてください。雨上がりの次の日、3時間目あたりがいいでしょう。雨が降らなければ、こっそり、十分に水をまいてあげてください。地面が濡れることで運動場表面の摩擦抵抗が大きくなり、ぐっとタイムが伸びます。最後に盛り上がって終わりましょう。
下記リンクも是非ご参照ください。

バトンタッチの練習 ~効率的に、何回も練習させる | EDUPEDIA

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