「大きなかぶ」 “あまそうなかぶ”と“あまいかぶ”

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1 「~になれ」を表現読みをして

”あまそうなかぶ”と”あまいかぶ”についての違いを検討する授業をおこなった。
まず、教科書を声を出して読んだ。 

おじいさんがかぶのたねをまきました。「あまい、あまいかぶになれ。おおきなおおきなかぶになれ。」あまそうな、げんきのいい、とてつもなく大きなかぶができました。

読み終わったところで「~になれ」という表現に着目し

「~になれ」と言うときには、どんなときに言いますか?

  • 魔法をかけるときに言うみたい

 

こんな意見が出てきたので「そうだね。ひみつのあっこちゃんがよく言っているね」と受けてから「じゃあ、あっこちゃんでは、どんなことを言っている?」と尋ねると

  • 動物になあれ
  • ごきぶりになあれ

 

いろいろなものが出てきたが、この「なれ」という言葉が、願いを表している言葉だということに気づかせたかった。

2 表現の違いに注目して

 
次に黒板に”あまいかぶ””あまそうなかぶ”と書いてから、

”あまいかぶ”と”あまそうなかぶ”は、同じですか?

< 同じ >0人 < 違う >36人 であった。

理由を尋ねると

< 違う > 36人

  • あまいかぶは本当に甘いけれど、あまそうな株は甘いとかわからない。
  • あまそうな株は、もしかしたら、辛いかもしれない。
  • 本には同じだと書いていない。
  • あまそうなかぶとあまいかぶは、字の長さが違う

”あまいかぶ”と”あまそうなかぶ”をもう少し、切実な問題として考えさせようとし、次のように尋ねた。

@<b>{あなただったら”あまいかぶ”と”あまそうなかぶ”のどちらを食べますか?
'

全員が < あまいかぶ > だと答えるだろうな、我ながらいい発問だ、と一人悦に入っていたが、予想に反して < あまそうなかぶ > と答える子が続出した。

< あまそうなかぶ >

  • ぼくは、かぶは辛いのが好きだから、あまそうなかぶにする。''
  • ぼくも辛いのが好きで、あまいかぶだと本当に甘くて、あまそうなかぶ なら、もしかして辛いかもしれないから、甘そうなのにする。

子どもたちは誠に理にかなった答えをする。
「素直じゃねえなぁ」と心の中で一人つぶやいていたが、子どもたちはしっかり”甘い”と”甘そうな”の違いに気づくことができた。
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