1 たかが整列ですが
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* 学校では集会や体育の時間、整列をさせる機会が多いです。だらだらやらせては、整列後の雰囲気を壊してしまいます。軍隊調にがんがん叱って、やるのもなんだかつらいですね。
* しかし、集会や授業が整列から始まることが多いですから、ここをだらだらさせてしまっては、その時間は教師側の負けになってしまいます。月曜の朝に全校朝会を設けていて、それがガヤガヤしているようであれば学校(職員集団)が全児童にその先1週間負けてしまうということになるかもしれません。
* さっぱり、手早く集団を整列させるには・・・・
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★静かに素早く整列2
も、是非ご参照ください。
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2 廊下に黙って並んで、黙って移動する
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この程度のことがけっこうなかなかできません。1人がしゃべったら全員やり直しというような方法もいいのですが、クラスの中に我慢をするのが難しい子供が何人かいると、どうしてもやり直しが多くなり、倦怠感が蔓延します。そこで、しゃべった子供に対して、周囲が黙って指を指すようにします。1人が指を指しただけでは1対1になって「しゃべった」「しゃべってない」と、喧嘩になりかねません。3人(もしくは2人)に指を指されたらアウトぐらいにしておくとよいと思います。指を指された子供は教室に戻って自分の席に座り100を数えるか、それともスクワットを30回するか・・・など、本人が反省できるようなルールを作っておきましょう。スクワット30回は体罰ととられるとたいへんなので、「これだけしゃべるなと言われてもしゃべってしまう人はエネルギーがあり余っているんだよ。先生がスクワットをさせてあげるね。有り余っているエネルギーも使えるし、体力もつくし、静かにできるようになるし、いいことだらけだよね。」と、強調しておくといいと思います。これは、廊下を走る子供にも使えますね。
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3 全校集会は教師が前に立つ
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教師がいない状態でも全校でさっさと集まることができるような学校もあります。それは、立派で素晴らしいですが、そうでない学校も多いと思います。
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まず、教師ができるだけ早く子供の前に立っておくことでしょう。だらだらと子供が集まって、だらだらと教師が出てきて、整列ができていないことについてだらだらと説教をする。これではいけません。朝会のある日などは早い目に教室から子供を追い出しましょう。朝会のある日は職員朝集(朝の職員打合せ)をなくしてしまうというのもいいかもしれません。
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月曜の朝の全校集会で挨拶をする時は、特に教師はこどもたちの前に立つのが良いと思います。ある種の儀式ですから。
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4 大まかに並ばせる
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大人数がばらばらと集まってきたときは、なかなか整列ができません。最近の子供たちは、どうも、全体を考えて行動できないので、放っておくと列が詰まり過ぎたり、大きく曲がっていたりします。教師が前に立ってマークになっておくことも大事ですが、一度列の後ろまで教師が大まかに並ばせましょう。
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5 予令と動令
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「前へー」(予令)を長く伸ばします。子供たちに気合を入れるための心の準備をとらせます。「ならえ」(動令)を短く大きくハッキリ言います。時には、予鈴だけにして、「前へーーーーーー」でやめて、「ん?気合の入っていない人がいるね。びっしっと決めてね、もう一回行くよ。・・・・・前へーーー」
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6 体を離す指示
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このごろの子供はすぐ友達と体をくっつけますね。そして、しゃべる。そのときの指示として、「人と体がくっつかないようにしなさい」「手の長さだけ離れます」を言っておきましょう。それでもくっついていたら、「あなたの手の長さはそんなに短いのですか?」「手の長さって、目で分かるでしょう。」と、注意します。
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7 集中できる指示を
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“前へならえ”のときに、「前の人の首の真ん中を見て」「小指(中指)に力を入れて」などの指示を出しましょう。ちなみに、“前にならえ”ではなく、“前へならえ”だそうです。
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8 「音をひとつにして」
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「直れ」を言う前に、、「音をひとつにして体の横に手を戻します」と、念を押しておきます。これも、集中できますね。
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9 座らせる場合は
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「座りなさい」さりげなく言って、しゃべったらすぐに「はい、立つ。」で、やり直させます。「8人ぐらいの人がしゃべりました。」と具体的な数(もちろん適当)を言ってから、「残念です。今度は黙って座りなさい。」
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10 ハンドサイン
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だまってハンドサインを出すのもひとつの手です。「パーで前へならえ」「グーで直れ」「グーを下ろしたら座れ」等、学校全体でハンドサインのやり方を統一しておくといいですね。列の先頭の子供がハンドサインを出すようにしておくのもいいかもしれません。
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11 超高速指示
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時々、「前へーならえ、直れ、座れ」と超高速指示を出すのも気分が変わって面白いです。一瞬集中力が出ますので、座ったときに「すごい、上手。顔もこっちを向いている!」と言って、誉めて話を始めることができます。
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12 静かにならないとき
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なかなか静かにならない時には、「しゃべっていない人が半分ぐらいになりました。」「あと20人ぐらいです」と、おしゃべりが止まるのを待つのもいいかもしれません。じっと、怒りのオーラを出しておきましょう。それでもだめなら、カミナリを落とします。「そこぉ!そこっ!いつまでわからんの!!▼§◎△★・・・!!!」(マイクを外すのをお忘れなく)
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13 理屈を話す
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「1人が1言しゃべったら567個(集合している人数分)のおしゃべりになりますね。」「でも、576人全員がしゃべらないというのは、すごいですよね。576人で作った静かさです。」「並ぶのがすぐにできなくて、567人が1分損すると全部で10時間ぐらいの損が出るんだよ。(※低学年にはわからん理屈です)」などと、意識をさせる。
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14 最初に来た人に釘を刺す
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クラスや学年ごとに体育館などで集まる時には、最初に入ってきたクラスに「最初に入ってきたあなたたちがしゃべらなければ、あとの人はしゃべりません。」と、プレッシャーをかけておきます。
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などなど、あの手この手で静かに集まる習慣をつけておけば、静かにしているというあたりまえでかつ教師側にも子供側にも都合がいいことで褒めることができます。
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