1.1 授業の場でポスターを作るとき
ポスター作りは、いろいろな場面で行われます。 図工の授業を初め、委員会活動、学校行事のアピール、外部のコンクールへの出品などがあります。
授業の場でポスターを作るとき、* 実際のポスターを見て、感想を持ったり、研究したりする* どういうポスターが「いい」ポスターか考える(文字の大きさ、文言、配色、レイアウト、文字や画像のデザインなど)* 何のポスターを作るか決める* 「いい」ポスターになるように工夫して作るという順番になることが多いと思います。
1.2 「いい」ポスターとは?
ここで考えたいのが、「いい」ポスターとは? ということです。
なぜポスターを作るのか(ポスターを作る目的)を考えれば、おのずとどんなポスターが「いい」かがわかってきます。
○文字の大きさ、文言、配色、レイアウト、文字や画像のデザインなど
これらが「いい」ポスターの決め手になるわけですが、いいか、よくないかは、ポスターの目的に叶っているか、を考えないとわかりません。
ポスターを貼る目的は、と言えば、何かを伝えることです。それは、イベントのお知らせだったり、標語を浸透させるためだったり、標語を使ってきまりやマナーなどを周知させたり守ることを訴えたり、とさまざまです。これらの情報が、ポスターを見た人に正確に伝わり、その人の行動に結びつけば、「いい」ポスター、と言っていいです。
1.3 ポスターの目的を考えさせる
ポスター作りを授業として見るとき、上に書いたように、「作る」(できた)ところで終わってしまわずに、
- 作ったポスターはどこに貼ったら効果的か(目を引くか)
- 逆に、貼る場所や、そこを通る人を想定して作られているか(大人・子ども・学年など)
- 貼ったことにより効果があったかどうか
- 効果がなかったとしたらなぜか
- どうしたら効果が上がるように改善できるか
- 改善した結果がどうだったか
など、単に作品づくりとしてだけではなく、情報を的確に伝える手段としての、ポスターの位置づけまで考えられるような流れを持たせることが大切です。
例えば、「読書週間」をポスターにするなら、目標の一つを図書室利用の増加に置き、学校の中のどこに貼るポスターを作るか、何年生を対象にするか、どんなポスターなら、みんなが本により親しむようになるかを考えて作り、それを貼ったら、貼る前と比べて図書室の利用数が増えたか、効果が上がらないときは、その理由は、など、作ったあとにたくさん考察して、さらに「いい」ポスターにできるところまでを、授業として組み立てるといいと思います。
ポスターは、美術作品と見ることはできますが、ほんとうは実用品であることを忘れずに、勉強したいと思います。
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