大地のつくりと変化~日本沈没は本当に起こりうるか

1.1 資料の提示として

大地のつくりと変化では地震や火山に関する学習をします。座学になりがちな単元のため、資料の提示を工夫する必要があります。例えば、映画「日本沈没」の一部を見せてはいがでしょう。(全部見せることはないと思います)
冒頭からガソリンスタンドの爆発や火山の噴火シーンがあります。阿蘇山の噴火による火山弾が熊本城を破壊するシーンもあります。子供でなくとも、フィクションだと思っていても、不安を煽るシーンが続出します。
「日本沈没は本当にありうるのか」「ガソリンスタンドが爆発する事はあるか」「熊本城が火山弾に破壊されることはあるか」等、興味のありそうな場面を見せた後、子供たちに「ある」「ない」を聞いて挙手させてみます。

1.2 「ガソリンスタンドが爆発する事はあるか」

過去の大震災(阪神・中越)の例からすると、まず、ガソリンスタンドが爆発するようなことはないようです。消防法令で高度な耐震性や耐火性が決められていて、実は地震に強いそうです。耐震設計には万全を期しており、タンクは地下に作られており、分厚いコンクリートで守られているようです。阪神大震災の際には街のあちこちで高さ2メートル以上の防火塀設置が延焼を食い止めたそうで、避難場所として利用を検討してもよいほどだそうです。

1.3 「熊本城が火山弾に破壊されることはあるか」

記録によると、水平距離で最大でも約5km程度だそうなので、熊本城まで火山弾が飛んでくることはまずないと考えていいでしょう。記録によると浅間山の爆発で11kmというのがあるそうですが、それでも阿蘇山の火山弾が熊本城までは届きはしません。

1.4 「日本沈没は本当にありうるのか」

上記のようにいくつかの疑問を提出し、それに応えた後に、地震や火山の噴火がおこる仕組みとして、プレート移動説を披露します。小学校の理科の範囲なので、小学生に教える範囲ではないですが、子供たちは地震や火山噴火の起こる仕組みについてはたいへん興味を持っています。
図を用いながら簡単に説明する程度でいいでしょう。プレートの図と、過去数年間の地震発生の図が用意できるなら、それを見比べれば、プレートの境目で地震が多発していることがよくわかります。
さらに、日本が4つのプレートの境目の位置にあることも分かりますし、映画の冒頭シーンが静岡であることも、静岡が北アメリカプレート・ユーラシアプレート・フィリピン海プレートの境目(フォッサマグナ)に位置していることで説明がつきます。
それらの話をしっかり聞かせた後で、プレートは押し合いながらも、プレートが日本を巻き込んで沈んでいく可能性は極めて低いということを説明してあげるといいでしょう。むしろ日本は隆起する事が予想されているそうです。

なお、日本沈没に関しては下のアドレスで東京大学の地震研究所のページで詳しく解説がされています。

http://www.eri.u-tokyo.ac.jp/filmnc06/eri_qa.html

1.5 不安も油断も

最後にまとめとして、次のような話をしました。

  1. 地震国日本に住んでいる限り、地震に遭う可能性は高いのだから、無闇に不安に思っているよりも、科学的な知識を得て、冷静に対策をしっかりと考える事の方が大事です。
  2. 反対に、油断してしまってはいけません。日本が隆起するとしても、隆起の際にも地震は伴うのです。(映画の冒頭の「それは明日かもしれない」を引用し、)明日来るかもしれない災害に、備える準備をする必要はあると思います。
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コスモス

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