NHK for School「いじめをノックアウト」

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目次

1 はじめに

NHKのいじめ問題への取組である、特別活動の時間に活用することができるTV番組教材「いじめをノックアウト」http://www.nhk.or.jp/tokkatsu/ijimezero/)の紹介です。小学校3年生から中学生までを対象とした学校放送番組です。

番組のねらい

『いじめをノックアウト』は、「“いじめ”とは何か?」「“いじめ”を減らすためにはどうすれば良いか」を考え、“いじめが起きてもみんなで解決できるクラスづくり”を目指す番組です。MCの高橋みなみさん(AKB48)が、ノックアウトくんから次々と投げかけられる質問に真剣に答える姿をドキュメント形式で見せていきます。質問のもととなるのは、みなさんと同じ小・中学生たちのナマの声。高橋さんの意見も参考に、番組を見た後、教室のみんなで話し合うきっかけを提供します。

また、2013 年夏から“NHKいじめを考えるキャンペーン”として番組が始めた「100 万人の行動宣言」は、「いじめを減らすために何ができるか?」を一人ひとりが考え宣言用紙に書く活動です。全国の小・中・高校、特別支援学校に広がっています。

ぜひ、新年度や新学期などの節目に、“より良いクラスづくり”の一環としてクラス・学校単位で参加してみませんか?

  • NHK for School「いじめをノックアウト」先生向け放送リスト より引用

http://www.nhk.or.jp/tokkatsu/ijimezero/teacher/program/

2 「いじめをノックアウト」番組の紹介

番組ホームページからはこれまで放送した、いじめについて考える「いじめをノックアウト」のおよそ30テーマの動画を閲覧することができます。

また各回の動画ページにある〈きょうざい〉には、番組の続きで高橋みなみさんが考えを述べる「みなみの考え」、番組を題材にした授業で使用するワークシートが公開されています。「いじめをノックアウト」は答えを提示するわけではなく、教室でみんなに考えてもらうことを大事にしているため、質問を投げかける形で番組は終わっています。「みなみの考え」は投げかけられた質問のひとつの答えです。

〈先生向け〉のページ内には、先生の授業の幅を広げるためのヒントとなる、取材をしたディレクターが考えたことや北陸学院大学教授 金森俊朗先生の授業実践のヒントが載ったコラムなどが〈指導用資料〉として公開されています。

3 NHK for School「100万人の行動宣言」の紹介

NHK for Schoolではいじめを考えるキャンペーンにて、全国の小・中・高校・特別支援学校の児童・生徒・先生から、いじめを減らすための取組み〈100万人の行動宣言〉を募集しています。是非応募してみてはいかがでしょうか。

  • いじめを考えるキャンペーン 100万人の行動宣言

http://www.nhk.or.jp/ijimezero/index.html

  • いじめを考えるキャンペーン紹介動画ページ

(http://www.nhk.or.jp/ijimezero/spot_boshuu.html#sengen_area3)

クラスや学校での行動宣言の募集

https://www.nhk.or.jp/ijimezero/schoolform.html

このページでは投稿された全国の学校の行動宣言に加え、実際に行動宣言を使った授業や小中学校向けに「いじめをノックアウト」を使用した授業案・年間カリキュラムのモデル案が紹介されています。また取材された先生方のオリジナルの授業案やワークシートをダウンロードすることができます。

 

※先生の授業案のページから授業案(PDF)がダウンロードできます。

先生の授業案・行動宣言を使った授業、とりくみ事例のページからは、いじめ問題に取り組む先生方の情報交換の場となる、授業への質問や実践してみた感想や意見を直接交換する掲示板が開設されています。

〈100万人の行動宣言〉

全国から投稿された行動宣言の一部です。

いじめられている人がいたら、そうだんを聞いてあげる。

いじめを見たら、やめるように言うか、先生に言って助ける。

自分の近くでいじめがおきたら、それをとめる。

見て見ぬふりをしない。なやんでいる人がいたら相談にのる。

日本全国から83万件の宣言が集まっています。

「いじめをノックアウト」先生向け放送リスト一覧

現在以下のタイトルの動画が掲載されています。
学級で最近起きたことや気になったことなどあれば、ぜひ一度見てみてください。

「いじめをノックアウト」を使った授業案

http://www.nhk.or.jp/ijimezero/class_top.html
全国の先生が投稿した、「いじめをノックアウト」を用いた、学年ごと、通期の授業案を閲覧することができます。またサイトを通じて(授業案ページ最下部)授業案についての質問を投稿することができます。

4 編集後記

事例によって状況の異なるいじめを解決するための画一的な答えはありません。またいじめは無くなることはありません。必ずどこかにあります。しかしそれらは重要なことではなく、大事なことはどの教室でも起こりうる、いじめの解決方法には正解がないということを踏まえた上で、生徒も教師も一緒になって、いじめについて理解を深め、真剣に考えることができる空気を作り上げることです。それができる教室では自然といじめが発生する確率は減少することでしょう。

「いじめをノックアウト」を使った授業を一つのきっかけとして、いじめとは何かを考えることができる学級づくりを目指してみてはいかがでしょうか。
(編集・文責:EDUPEDIA編集部 松尾春来)

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