「アップとルーズで伝える」授業案(ワークシートあり)~段落の役割と表現の特徴を読み取る~

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作成者:大和 信治 (Edupedia編集部)さん

国語(光村)小4・説明文「アップとルーズで伝える」(中谷日出)の教材研究・授業案です。
 本単元では、文章全体と段落と役割や、対比・写真と文章の対応関係といった表現の特徴を考えます。難度と分量を考えると、単元初めに個人作業をして、今までの学習でどれだけ読む力が付いたのかを試す良い機会かもしれません。

また、メディアによる情報は、目的に応じて(一定の価値判断に基づいて)取捨選択されている、という本文の主張は、多様な情報に触れ始める小学生には、ぜひ身につけてもらいたい視点です。

目次

1 単元の目標

2 教材の文章構成

3 内容、各段落の読解

4 授業展開案

5 関連記事

1 単元の目標

・中心となる語や文をとらえ、段落が全体の中で果たしている役割を考えながら読むことができる。(読(1)イ)

・表現の特徴である対比(類比)や写真と本文の対応関係を理解しながら読み、「アップ」と「ルーズ」それぞれの特徴を整理することができる。(読(1)エ)

2 教材の文章構成

1,2,3段落

テレビでのアップとルーズの場面と特徴を提示し、その違いは何か問いかけている。
(写真対応)

4,5段落

問いの答えとして、アップとルーズで分かること・分からないこと(長所と短所)を逆説の接続詞を使って対比的に説明している。
(写真対応)

6段落

アップとルーズは目的に応じて使い分けられるのだと、4,5段落をまとめている。
(写真対応)

7段落

テレビ映像の類比として新聞の写真を取り上げ、展開部の主張を強めている。

8段落

アップとルーズの使い分けは(メディアによる情報は)、受け手が知りたいこと・送り手が伝えたいこと、といった価値判断に基づいて取捨選択されているのだと、全体をまとめている。

3 内容、各段落の読解

文章全体を捉える

Q.話題は何ですか。
A.アップとルーズで伝えること

Q.筆者の言いたいこと(主張)は何ですか。
A.テレビも新聞も、受け手が知りたいことは何か、送り手が伝えたいことは何かを考えて、アップとルーズの使い分けて伝えている。(8段落)

Q.問いの文はどこですか。
A.「アップとルーズでは、どんなちがいがあるのでしょう」(3段落)

Q.問いの答えを書きましょう。
A.アップは、細かい部分の様子が分かり、広いはんいの様子は分からない。
 一方、ルーズは、広いはんいの様子が分かり、細かい部分は分からない、というちがい。(4.5段落)

各段落の読解

4段落

Q.アップで分かる「細かい部分」は、どんな様子のことですか。
A.ゴールを決めた選手が両手を広げて、ユニホームは風をはらみ、口を大きく開けて、全身で喜びを表しながら走る選手の様子。

Q.アップで分からない「多くの部分」は、どんな様子のことですか。
A.①ゴールを決められた選手の様子、②それぞれのおうえん席の様子

5段落

Q.ルーズで分かる「広いはんい」は、どんな様子のことですか。
A.①あちこちでふられる旗、②たれまく、③立ち上がっている観客とそれに向かって手をあげる選手たち、④選手とおうえんした人たちが一体となって、勝利を喜びあっている様子

Q.ルーズで分からないのは、どんなことですか。
A.①各選手の顔つきや視線、②それから感じられる気持ち

Q.「それ」(P37L10)とは、何ですか。
A.各選手の顔つきや視線

6段落

Q.アップとルーズを切りかえるのは、なぜですか。
A.アップで分からないことはルーズで分かって、ルーズで分からないことはアップで分かるから。
目的に応じて放送するため。

7段落

Q.「それら」(P38L11)とは、何ですか。
A.アップとルーズでとった写真

Q.「その」(P39L1)とは、何ですか。
A.取材のときに、いろいろな角度やきょりからとった多くの写真

Q.取材のときに、いろいろな角度やきょりから、多くの写真をとるのは、なぜですか。
A.とった写真の中から、目的に一番合うものを選んで使うため。

文法

Q.接続語を探しましょう。

・しかし(P36L7)、でも(P37L9)
意味:前のことと反対のことを言う(逆接)
似た言葉:ところが、けれども

・このように(P38L1)
意味:それまでの内容をまとめる
似た言葉:ようするに、つまり、したがって

・それで(P38L3)
意味:前のことが思った通りになる(順接)
似た言葉:だから、したがって

4 授業展開案(全6-8時間)

1,本文を読み、内容をまとめる(1時間+家庭学習)

授業初めにワークシートを渡し、各自作業をする。

作業前のヒント
*1段落から順番に書くのではなく、まずは教科書に書き込みをしながら全体を通読して、筆者の主張を大まかに把握してから書き始める。
*問いと答えは?
*筆者の主張は?
*写真は何のためにある?
(→写真との対応関係は教科書に書き込ませる)

(ワークシート例)

2,まとめた内容を交流する(2時間)

ワークシートに書き込んだ順番、迷った箇所、「対比」(類比)、写真と本文の対応関係などを中心に交流する。
板書は同じ書式で模造紙に書き込んでいくと分かりやすい。

(ワークシート書き込み例)

*ダウンロードはこちらから

「アップとルーズで伝える」ワークシート元版 小4国語.docx

「アップとルーズで伝える」ワークシート書き込み 小4国語.docx

3,文章構成図を書く(1時間)

全体と段落の関係を自分なりに表現する。

(例)

4,学習した視点で、メディアの情報を読み解く(家庭学習+1時間)

CMや雑誌、新聞など身の回りのメディアを、アップとルーズの視点で読み解き、情報提供者にどのような意図(映像切り替えや写真の効果)があるのかを考え、交流する。

5,学習をまとめる(1時間)

本単元で学習したことをまとめる。

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「生き物は円柱形」~教材研究資料~段落の関係や要約~

本教材は段落の役割が分かりやすく、文章構成を考える際に、アップとルーズの学習を活用できる教材だといえます。

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