高2現代文「自分なりに作品を読んでみよう」 ~授業振り返り編~ (関東中高まなびプロジェクト)

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作成者: 関東中高まなびプロジェクトさん

1 はじめに

この記事は、NPO法人ROJE(日本教育再興連盟)関東中高まなびプロジェクトが、平成30年10月に聖学院高校の高2文系クラスで実施した現代文の授業実践全8回についてまとめたものです。

今回は、授業振り返り編をお届けします。

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2 授業振り返り

全回の授業実践を終え、授業づくりと授業実践に参加した大学生メンバーで、振り返りを行いました。

授業目的の達成度について

授業目的「小説に対して様々な解釈を認め、自分なりに読む楽しさに納得感を持つ」の達成度について以下のような意見が出ました。

  • 班で議論する場面では、生徒同士で話を回すことができており、皆がそれぞれ自分なりの意見を言えていた。
  • 生徒から面白い視点がたくさん出てきて、多様な読み方を楽しんでいる様子が感じられた。

このような大学生から見た授業中の生徒の様子や、ワークシートの書き込み具合から、授業目的は概ね達成できたと判断しました。

授業全体を通しての反省

全体で共有できる時間がもっとあればよかった
個人ワークや班ワークで面白い意見がたくさん出たが、それらをクラス全体で共有する時間があまり取れなかった。そのような時間を取ることで、より議論や思考を深めることができたのではないか。
大学生が生徒に加わって班ワークをするときの仕組みを工夫するべき
今回の班ワークでは、各班の大学生担当者を決めるのみで、班のどこに座るか・立つかなど、大学生の入る位置や方法は細かく決めていなかった。そのため、班に適切なタイミングで話しかけて話し合いを促進するのが難しい、という声が多く出た。「生徒と目線が同じになるようにしゃがむ」「座る位置をあらかじめ確保しておく」など、工夫すべきであった。
話し合いの時間をきちんと取るべき
話し合いの時間が足りなかった班もあり、深く議論できていなかったことがあった。また、テーマを生徒の意見から選んだときもあったが、大学生があらかじめ決めてしまったことで、自分なりの解釈を深めることができなかった生徒もいたのではないか。

先生からのフィードバック

また、今回の実践を担当してくださった先生と大学生メンバーで、振り返りをさせていただきました。その際、先生からのフィードバックをいただきました。

【良かった点】

生徒が小説に対してじっくり考えることができた
小説に対して、生徒たちが自分なりの読みをじっくり持つ機会は普段の授業ではなかった。今回中高まなびプロジェクトが目標としていた、「小説に対して様々な解釈を認め、自分なりに読む楽しさに納得感を持つ」ことは達成できたのではないか。
グループワークの時間に生徒たちが生き生きとしていた
普段の授業では4~5回に一度くらいしかグループワークはしないが、今回の実践ではほとんど毎回グループワークを行った。生徒の主体性を活かせた点が良かった。

【改善点】

「作品の文学的な視点」「作者に関する視点」をより授業に取り入れると良かった
授業をする上で、大学生の教材に対する読みが足りなかった。また、現代文の授業として文学的な要素を取り入れることができると良かった。太宰と井伏の関係性を調べて授業に取り入れられれば、生徒からより多様な意見が出たのではないか。
授業形式を工夫するべきであった
どのように授業に集中させるか、惹きつけるかをより考え、工夫するべき。例えば講義とグループワークの配分を工夫するなどして、メリハリをつけるべき。今回は特進クラスだったため「一部のみ説明して、多くの部分は生徒主体に投げる」という授業形式で上手くいったが、一般の生徒では、だんだんと飽きてしまうと思われる。

実践を終えて

実践を終えて、参加した大学生からは、「学校現場での実践は貴重な経験、とても楽しく勉強になることが多かった」「教師になったときにこの経験を活かしたい」「ぜひまた参加したい」といった声が上がりました。

今回の実践では、自分なりの読みを楽しむ、対話を多く取り入れた現代文の授業を、大学生がサポートし、また、大学生自身も作品の自分なりの読みを研究することで、高校生と共に学びながら創り上げていきました。

中高まなびプロジェクトは、このように「大学生だからこそできること」を大切にし、今後も授業実践を行っていきたいと思っています。

3 関東中高まなびプロジェクトとは

中高まなびプロジェクトでは、中高生に教科学習に限らない幅広い学びを届けるために、大学生が中学校・高校に行き、さまざまな授業実践を行っています。

関東中高まなびプロジェクトHPはこちら

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