自己学習力を身に付ける!「けテぶれ学習法」(watcha Nagoya講演録②チームけテぶれ)

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作成者:Mako Hinoue (Edupedia編集部)さん

1 はじめに

2019年3月27日水曜日に名古屋市内で催されたイベント「watcha Nagoya」におけるチームけテぶれ(くろ先生・ロック先生・つっち~先生)の講演録です。
チームけテぶれは計画→テスト→分析→練習のサイクルで自己学習力を身につける学習法「けテぶれ」を実践しておられます。今回はチームけテぶれである3人の先生方の「けテぶれ」の実践例とそこから発展した交流会についてお話しいただきました。子どもたちに日々のテストや宿題で成長してもらいたいと考えている先生方、ぜひご一読下さい。

「watcha Nagoya」についてはこちら

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2 けテぶれとは

「けテぶれ」は葛原祥太先生(小学校教員)が提唱された「計画→テスト→分析→練習のサイクルで自己学習力を身につける学習法」です。以下葛原先生のブログから引用させていただいた「けテぶれ」の概要です。

葛原先生による「けテぶれ」の解説はこちら

簡単に言うと「効率的な勉強方法」のことです。これを子どもたちに手渡してやることで子どもたちは「自己学習」つまり「独学」ができるようになります。そしてけテぶれを元にした「自己学習」に取り組む中で、自分なりの勉強方法を見つけ「自立した学習者」へと育っていきます。具体的には…目標に向けて学習計画を立て(計画)自身の実力を測り(テスト)実力を上げるためにはどうすればいいかを考え(分析)学習を積み重ねる(練習)というサイクルを回します。各過程を「計画」「テスト」「分析」「練習」とし、頭文字をとって「けテぶれ」です。

ではここから3人の先生方の「けテぶれ」実践を紹介します。

3 実践①ーくろ先生ー

1つ目の実践は小学校教員のくろ先生の例です。今回は漢字学習に「けテぶれ」を取り入れた方法を紹介していただきました。

8個の漢字を覚える場合

〇はじめに

  1. 子どもに1つの漢字につき30秒で音・訓、意味、熟語、部首を読んでもらう
  2. 読むスピードを段階的に上げて2回繰り返してもらう
  3. その漢字を使った言葉で知っているものを発表してもらう。先生はその言葉に対するコメントを言う(間違えやすい漢字・覚え方など)
  4. その漢字の空書きを3回してもらう
  5. 1~4を漢字8個分行う

〇計画

  1. 漢字の覚え方を提示し、覚え方の計画を立ててもらう
  2. 漢字1つにつき20秒で覚えさせる

〇テスト

  1. テスト用紙に自分の名前を10秒で書き、1つの漢字につき5秒で書いてもらう
  2. 子ども自身に丸付けをしてもらう

〇分析

  1. テスト結果へのフィードバックと覚え方の提示を行う
  2. ここまでの流れを新学年がスタートしてから毎日行い、自分に一番合う覚え方を1か月以内に決めてもらう

〇練習

漢字を何回も書く・1分間見つめるなど、自分に合った覚え方を実践してもらう

4 実践②ーロック先生ー

2つ目の実践は小学校教員のロック先生の例です。ロック先生は「けテぶれ」の‟分析”を特に重視し、習慣的にテスト直しに取り入れられています。今回はその‟分析”の部分について詳しく紹介していただきました。

テスト直しに取り入れた場合

子どもたちにテストが返却されたら、答えと照らし合わせてどこを間違ったかチェックしてもらいます。
そして、
①なぜできたのか
②なぜ間違ったのか
③次は正解するためにどうすればいいのか
④自分に合う勉強法は何なのか
⑤教科書やドリルをどのように使っていくのか
を考えてもらいます。
 このように自分のテストを分析することで、得意不得意を子どもたち自身に理解してもらいます。この分析する力が身に付くと中学生以降になっても生きてきます。
 また、分析して導き出した自分の学習の仕方をノートにまとめてもらっています。これは自分の頑張りを可視化することができるので、子どもたち自身のモチベーション維持にも繋がります。
 そして、このノートを使って「けテぶれ」の次に繋がる「ノート交流会」をしています。ノート交流会では、自分の学習方法をまとめたノートを子どもたち同士で見せ合います。子どもたちは「いいね」、「教えて」、「アドバイス」の3種類の付箋から選んでそのノートに貼っていきます。ノートに懸けた努力に対する価値づけを子どもたち同士で行い、それを互いに認め合うことができます。また、他人のよい学習の工夫を真似し、自分の学習に取り入れることができます。交流会で子どもたち同士での努力の承認・学習方法の共有・アドバイスを行うことで、話す必然性が生まれ、クラスのみんなで力を高めることができます。

5 実践③ーつっち~先生ー

3つ目の実践は私立小学校教員のつっち~先生の例です。今回は毎日の宿題に「けテぶれ」の‟分析”を取り入れた例を紹介していただきました。

間違いをABCDの3パターンに分けて分析

A問題の意味が分からなかった
  B読み間違いや、単位ミス、計算ミス(俗に言ううっかりミス)
  C問題を見てもそもそもの解き方が分からない
  Dその他のミス(前の問題を間違えていたから次の問題に影響してしまった等)
ここまでの流れを毎回(3日に一回)行います。1ヶ月程度で多くの子が自分に合う覚え方を見つけられました。宿題の場合、間違っていても丸をする子や答えを丸写しする子がいるため、この分析を通して、「間違いに向き合うこと」に価値を見いだすのが大切だと伝え続けました。

また、やってきた宿題を使って、学期末テスト1ヶ月前の朝学習の時間(10分~15分)に「宿題交流会」を導入しています。宿題交流会では、やってきた宿題を子どもたち同士で見せ合いながら、宿題をどんな意図で行ったか、今日はどんなスケジュールで勉強するのか、どのように学習を行っているかなどを伝え合ってもらいます。宿題交流会を形だけにしないために、先生はその交流自体に価値づけをすることが大切です。

6 プロフィール紹介

くろ先生@teakurocher
現在教師4年目 「stay cool, stay fool, make happy!!」をモットーに日々子どもたちと向き合っている。けテぶれ学習法実践するだけでなく、教材研究や学級経営の在り方についても精力的に学んでいる。

ロック先生@rockteacher7777
保育園で担任をしながら、通信制大学で卒業資格と教員免許を4年で取得。卒業と同時に小学校教員へ。現在教師5年目。「楽しくなければ教師じゃないじゃん」を体現すべく、子どもと一緒に笑える楽しい学級作りに向け日々奮闘中。けテぶれ学習を実践し、講師としても実践発表中。

つっち~先生@teakurocher
私立小学校教諭 watcha Nagoya主催 けテぶれ学習法実践者 現在は先生達がより良く学び、現場に還元できるよう大人の学び場を様々企画中。

7 関連記事紹介

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8 編集後記

子どもたちが自立した学習者になる「けテぶれ学習法」のお話を伺いました。勉強嫌い・宿題に意味を見いだせない子どもたちにぜひ取り組んでもらいたいと思いました。
(取材:EDUPEDIA編集部 加藤、樋上 編集:EDUPEDIA編集部 樋上)

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