リード文で思考を促す

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文章表現の指導において、思考を促す文型なり、接続詞、問題提起の段落などを提示してあげると、止まっていた筆が進むことがあります。児童の指導において、このような文型ないし段落や接続型が効果的であることがわかってきました。このように、思考を促す文型を「リード文」と仮称し、論を進めるための段落を「リードの段落」としています。「リード句」とか、「リード文」とかいうこともあります。

効果的だったリード文の例です。

  1. 並列型の作文では、一つ目は、二つ目はと、数えて内容を整理させるリード文です。さらに、このリード文の後に、「一番おもしろかったのは……です。なぜかというと……」いうように、理由を促す導きを入れることで、より思考がすすむようになります。
  2. 時間型の作文では、「まず、……次に……その次に……」という書き出しで児童の思考をリードすることで、よりスムーズに思考が進みます。これに加え、「他にも」とか、「さらに」とか、教師がつぶやきの形「リード句」を重ねてあげると、より深い文章表現ができます。
  3. 並列型では、部分に分けて観察させ、「さいごに、僕は……と思いました。」と結ばせることでより気持ちのこもった表現が可能になります。このように、文末で規定するリード文も、今後の研究課題です。   
  4. 「例えば……」「何々から考えられることは、……」「……です。でも、……なことが、あります。」 など他にもたくさんの文型があります。

作文のテーマにあったリード文型を工夫していくことがたいせつでしょう。
例えば、予測・推量・逆接といった論理展開のパターンごとにで、いくつかのリード文型を分類していくことが大切になるでしょう。(リードの段落)挟み込み段落や 説明文の問題提起の段落、例えば「今から、3つの大切なことを書きます。」といった段落も、文章全体の展開をリードする文ないし段落といえます。「おもしろいので、もっとくわしく、せつめいします。」といった段落を挟み込むことで、より説得力のある書き手の気持ちにそった文章表現ができます。

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「文章表現の会」より、コンテンツをご提供いただきました。
http://www7b.biglobe.ne.jp/~satoyama39bun/index.htm

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