伝えよう!美山の自慢(指導案)

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目次

1 多面的にまたは細分化してとらえた情報を,関連付け類型化する力を育てる事例

 この実践は文部科学省から許可を得て、文部科学省ホームページ上の「先生応援ページ」より転載させて頂いております。ここから指導案もダウンロードできます。

単元の目標

 美山の町についての情報を集め,その分析を行い,テレビ番組を製作することを通して,自分のたちの町のよさを再認識し,地域に誇りと愛着をもとうとする。

評価規準

【課題設定の力】テレビ番組の製作に向けて,自ら課題を設定し計画的に学習している。
【論理的思考の力】テーマを多面的にとらえたり,序列化したりして考えている。 【コミュニケーションの力】相手の立場を考えて,町に対する自分の思いや気持ちを伝えている。
【意思決定・行動力】調査したことを基に,町の自慢を伝える番組作りを協力して行っている。

教材

 本単元では,自分の町の自慢をテレビ番組にしていく活動が中心となる。児童は美山町に住みな がら,自分の町のことをよくは知らない。そこで,「美山の自慢」について調査する活動を通して 自分の町を見つめ直し,その自慢を伝えるテレビ番組作りを行うことで自分の町に誇りと愛着をも って欲しいと考えた。また,児童自身が地域にかかわる活動を行うことで,地域の一員としての自覚が育ち,ふるさと意識をもった児童の育成を期待したいと考えた。

主な学習活動

(1)単元の展開(全38時間)

(2)本時の学習

 町探検やインタビューをして集めた情報をウェビングマップに書き加えることで,美山の自慢は何かを考え,課題を明らかにする。

【指導事例と学習指導要領との関連】

 小学校学習指導要領 第 5 章 総合的な学習の時間 第 3 の 2 の(2)において,「問題の解決や探究活動の過程においては,他者と協同して問題を解決しようとする学習活動や,言語により分析し,まとめたり表現したりするなどの学習活動が行われるようにすること。」と示している。

 総合的な学習の時間にあっては,児童が自ら課題をもち,その意識が連続発展することが欠かせない。しかし,児童が自ら課題をもつことが大切だからといって,教師は何もしないでじっと 待つのではなく,教師が意図的な働きかけをすることが重要である。例えば,直接かかわる体験活動においても,学習対象とのかかわり方や出会わせ方などを工夫したり,そこで得た情報を分析して課題を設定したりすることなどが考えられる。

 本事例では,町探検やインタビュー調査,アンケート調査を通して,「美山の自慢」を考え, 調査すべき次の課題を決めていく場面である。この場面では,町の自慢を多面的にとらえたり, 細分化してとらえたりしながら,それらを関連付けて新たな課題を見いだしていくことが期待さ れる。そうした思考力を効果的に育成するためにウェビングマップを使った課題作りを行うことにした。

【言語活動の充実の工夫】ーウェビングマップを使った課題作りー

 「自分の町の自慢は何だろう」と児童に呼びかけ,ウェビングマップに書かせた。はじめはほとんど書けず,イメージの広がりが見られない結果だった。そこで,町自慢を探すために,町探 検やインタビュー調査をしたり,保護者や他学年,地域の人へのアンケート調査を行ったりした。 そして,調査活動で収集した情報を
ウェビングマップに書き加える活動を行った。

 いくつか出てきた「美山の自慢」 の中から,最も関心が高く,さらに 調べてみたいエリアを明らかにしていく。そして,そのエリアの情報をつなぎながら新しい課題として設定 していく。こうして詳しく追究して みたい「美山の自慢」を絞り込み, 新しい課題を決定していく。
 ウェビングマップを使うことは,多面的にとらえたり,細分化してとらえたりした町の自慢を, 関連付け類型化することにつながる。その中から,課題を見いだしていくことは,課題設定の手法の一つとして有効であると考える。


引用元

文部科学省ホームページ「先生応援ページ」(授業資料・学習評価等)
http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/new-cs/senseiouen/index.htm
添付ファイル

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