【教員採用試験 合格者インタビュー】先生になろうか迷うことは悪いことじゃない。そこから豊かな教育観が生まれる

平成27年度実施の特別支援学校・教員採用試験に合格したSさん(新卒)に、先生を目指すきっかけや、先生になろうか迷った経験についてお話を伺いました。(H27,11月)

先生を目指すきっかけを教えてください。

先生になろうと思っていませんでした。

私は、もともと教員志望ではなく、児童相談所や療育センターなど障害のある方の学齢期や成人期を支援する福祉を学びたいと思っていました。福祉関係で働く母親から影響を受けました。大学では、子どもの支援を学べる特別支援教育を専攻しました。そこでは、教員免許は取得できますが、私は教員に対して、ネガティブなイメージを持っていました。周りから『学校の先生は若い頃から「先生」と呼ばれるので、いつの間にか高慢になってしまう』という事を聞いていたからです。実際にそういう人を見た訳ではありませんが、小さい頃からそう考えていました。

では、先生になりたいと思ったきっかけは?

授業で自分の思いが伝わった

大学3年生の時、特別支援学校の教育実習で考えが変わりました。高等部を担当しましたが、授業中の集中が難しいことがある生徒がいました。自分が授業をして上手くいくか不安でしたが、彼と関わる中でポテトが好きだという事を知り、それを教材にして栄養の授業をしたいと思いました。

実際の授業ではポテトを導入に使い、シールや砂糖など実物を用いるなど、楽しく授業に参加してもらえるような工夫を必死に考えました。そしえ、授業の最後の感想に、「これからポテトを食べる時はLサイズじゃなくてMサイズにしようと思います」という事を書いてくれました。授業で自分の思いが伝わり、子どもが少しでも変わってくれたことが、とても嬉しかったです。

(授業で変わってくれたのが嬉しいですよね。)

はい。大学1年生の時にクラスの先生から「今、教員になりたい人は手を挙げて」と言われ、手を挙げた人はクラス20人中半分もいませんでした。私も手を挙げませんでした。しかし、その先生は「3年後、教員になりたいと思う人は増えていると思います。教育実習などで子どもと関わる中で、教員になりたい気持ちが大きくなるでしょう」と言いました。私はその言葉の通りになりました。

どんな先生になりたいですか?

よく言われることですが「個をみれる」ようになりたいです。教育実習でポテトの授業ができたのも、休み時間にいろいろな話をしていたからです。授業だけでなく、休み時間など子どもと関わる全ての時間を大切にしたいです。

もう一つ、自分が折れるのではなく、自分も出しつつお互いの考えを受け入れていける先生になりたいです。

先生になるか迷っている人に向けてメッセージはありますか?

迷うのは良いことだと思います。

自分も教員採用試験だけでなく、企業の就職活動もしました。会社説明会に行き、企業の目標を聞いたり、周りの就活生を見て「こんな目標を持っている人がいるんだ」「こんな話し方をする人がいるんだ」と感じたりもしました。迷った分、いろいろな事を知れて視野が広がりました。

他に学校現場以外の活動として、私は今、知的障害者の暮らしを支援するグループホームでアルバイトをしています。そこでの活動を通して、特別支援学校を卒業した後の視野を持てたのも良かったです。

また、大学のサークルで、障害のある子どもや大人の方々と、休日に一緒に観光をしたり、料理を作ったりする余暇支援ボランティアをしています。学校卒業後の進路は就労だけじゃなく、卒業後ももっと学びたいと思えば進学という選択肢があっても良いと思います。

そのように、いろいろな活動を通して視野が広がることで、教員になってからの子どもへの接し方や自分の教育観が豊かになると思います。

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