【教員採用試験 合格者インタビュー】当事者意識を持って、主体的に考える授業がしたい

平成27年度、中学校・社会科の私立教員採用試験の合格者(新卒)に、先生を目指すきっかけや目指す授業像についてお話を伺いました。(H27,2月)

先生を目指すきっかけはありますか?

楽しかった中学校生活

中学2,3年生の時から、「先生って良いな」と漠然と思っていました。
私は公立の小学校・中学校の出身ですが、今でも「あの頃に戻りたい」と思うくらい充実した学校生活だったと思います。不登校やいじめがほとんどなく、平和でのどかな環境でした。

離任式や部活の引退など、担任や顧問の先生とお別れの時に、先生が言ってくださる言葉として、「この学校で、君たちに会えて良かった」という内容が多かったことを思い出します。

中学生の目線ではありますが、生徒だけでなく、先生方にとっても良い環境だったのかもしれません。そのような楽しい学校生活を送る中で、「自分もこういう場所に戻って来られたら良いな」と思っていました。

心に残っている先生との思い出はありますか?

中学3年生の担任の先生が心に残っています。3年生の9月に合唱祭があり、クラスで賞を取ることが出来ました。担任の先生が、クラスで歌った合唱のCDを通勤の車の中で繰り返し聞いてくれていた、という話を聞きました。

先生が私達を全力で支えてくれていたのは分かっていましたが、そこまでしてくれている事にとても驚きました。先生の熱意や愛情を感じ、ますます学校の先生になりたいという思いが強くなっていきました。

希望する校種で迷ったことはありませんでしたか?

中学の時、先生に救われた

中学校の先生になりたいと思ったのは、学校行事が多く、生徒と一緒に盛り上がるのが好きな自分の性格に合っているなと思ったからです。また、中学生の時に、自分が先生に救われた経験がありました。

私は、高校受験を推薦入試で受けましたが不合格になり、そのショックを引きずって一般入試もダメでした。私は生徒会長をしていて、自分でもメンタルが強いと思っていましたが、高校入試の失敗で心がボロボロになっていました。

そんな時に担任の先生と生徒会担当の先生を中心に、たくさんの先生方が家庭訪問や優しい声かけをしてくださいました。そのような心配りのおかげで、私の心は救われました。

自分で自分を強い人間だと思っていましたが、思っているほど強くなかった。そんな自分に道を示してくれた先生方のように、中学生という不安定な時期に心のサポートをし、道を示せる存在になりたいと思いました。

大学4年間で中学校か高校で迷う

しかし、大学に入ってから、「高校の先生になりたい」という思いが出てきました。きっかけは大学で社会科を専門として勉強したことです。

教育学部で専攻を決める時に、英語科か社会科で迷いました。私は中学の頃から英語が得意で、「先生になるなら英語の先生」と漠然と思っていましたが、なぜ英語の先生になりたかったのか、はっきりとした理由は見つかりませんでした。

そんな中、「自分がなりたいことか」「自分が学びたいことか」と考えた時に「社会科を学びたい」と強く思いました。社会科は採用が少ないと聞いていましたが、「社会科を学びたい」という思いをモチベーションにして頑張ろうと思いました。

大学で社会科を専門に学んでいるうちに、「自分は社会科の教科教育に重点を置きたい」「大学で学んだ専門性を授業でも生かしたい」と思うようになり、高校の先生の道を目指し始めました。

社会科はもともと好きだったのですか?

日本史と政治経済が大好きでした。社会の流れに興味を持っていて、中学生の時から、ニュースや報道番組を見るのが好きでした。
テレビを見ながら、コメンテーターの人と心の中で会話したり、「もし自分だったら」と考えたりしていました。例えば、経済が低迷しているなどのネガティブな内容のニュースを見たら、「これを良くするには自分だったらどうするだろう?」と政治家まがいなことをよく考えていました。

また、あるニュースで個人にスポットが当たると、自分の身に置き換えてしまいます。自分は「当事者意識」と言っていましたが、自分をその現場・状況に置き換えて考えながらニュースを見ていると、いつの間にか時間が過ぎていました。

とても社会科が好きなのですね。先生になったら、どんな授業がしたいですか?

生徒が主体的に考えられる材料を

政治経済の中でも暗記学習ではない金融や財政の授業をしたいです。
どんなニュースでも最後に流れてくるのは天気と為替。毎日出るものなのに、為替の仕組みを正しく理解している人は多くないのではないでしょうか。円ドルのレートや株価の推移に関わる人と人の思惑を理解しようとしたら、テキストの文章だけでは難しくて分かりません。

そこで、生徒に具体的な場面を想像しながらお金の流れを理解していく授業をしたいです。
まず、イメージを膨らませるために正しい知識を提供し、それを踏まえて「投資をするなら、他の人はどうするだろう?」といったシミュレーションをしてもらいます。

難しそうな事象について、いかにイメージを持ってもらえるか、が大切になってくると思います。授業で考える材料を与えて、生徒が自分なりに想像力を働かせることで、自分の将来を考える力につながるのではないかと思います。

暗記科目のイメージの強い地理や歴史の分野はどうですか?

実は、私は4月から高校で地理を担当します。
大学で人文地理・自然地理の両方を履修しましたが、自然地理は高校の地学のような内容で、とても難しかったです。どうすれば生徒に当事者意識を持って考えてもらう授業ができるのか、とても悩んでいます。

具体的な授業イメージは固まっていませんが、地理は社会科の中でも総合的な分野だと思います。特定の地域を取り上げたとしても、民族性や土地の風土、それが絡んだ経済体系、歴史性、文化など、地理がいろいろな分野の架け橋になるのではないか、と考えています。

そのため、地理の内容だけで考えるのではなく、歴史や公民との繋がりを意識して授業ができたらなと思っています。地理は、社会科の中でも一番苦手な分野なのですが、歴史や公民の中からヒントを見出し、学習内容を関連させて、生徒が主体的に考える授業をつくっていきたいです。

0

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA