1 はじめに
こちらの記事は、静岡県で30年間以上続く教員サークル、シリウスのホームページに掲載されている教育実践法の一つをご紹介しています。
シリウスHP
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2 食塩水を熱していくと
水溶液の中に溶けているものが出てくる瞬間の見れる実験をおこなった。子どもが大変感激する 実験である。
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発問1 食塩水を熱していくと、塩はどこからでてくると思いますか。
「塩はどこから出てくるか」など、考えたこともないので予想のたてようもない。それでも一生 懸命子どもたちは考えた。
< A:全体から > 1人
・塩は塩水の全体に広がっているから、全体から出てくる。
< B:下から > 18人
・水が蒸発して減ると、下にたまっている。
・溶けきれないと下にたまる
・初めは何の変化もないが、塩水が真ん中より下くらいになったら底の方から出てくる。
< C:横から→下へ >2人
・ビーカーの横の方から塩が出てくる。それが底の方にたまっていく
< D:上から >1人
・塩は上から出てくる。それが次々と下の方にたまっていく
< E:まわりから >3人
・まわりの方からあらわれてくる。
< F:まん中から外側へ >1人
・アルコールランプの熱があたっている所から現れてくる。真ん中から外側 に広がっていく。
< G:突然ドバッと出てくる > 2人
・下や真ん中、横からばっと広がって塩があらわれる。
・食塩水が半分くらいになったら、真ん中あたりからピカッと飛び出す。 いろんな考えが出された。
最も支持されたのは、 < B:下から > であった。 予想をたてたところで実験をはじめた。
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指示1 警戒警報、警戒警報。もうすぐ何かが起こります。注意してよーく見ていてください。
こういうと、子どもたちはじっとビーカーを見つめるようになる。それまでは、塩は上に飛び跳ねていただけであった。ところがそのうちにビーカーの中にアワが大発生。と思う間もなく、ビーカーの中は一瞬のうちに真っ白になってしまった。気がつくと、底には塩がたまっている。まさに劇的な変化である。
< G:とつぜんドバッと出てくる > を予想した2人は大喜びであった。アワが大発生しても、1回目の大発生で塩が出るとは限らない。アワの大発生が何回か続く。そして数回目の時に劇的に変化するのである。このことがわかってくると、「出るか?出るか?」 「ウォー」ととってもスリルが出て盛り上がる。
変化の様子を「3こまマンガ」であらわすことにした。
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指示2 変化の様子を「3こまマンガ」であらわしてみよう。
ホウ酸や塩の結晶があらわれる瞬間を顕微鏡を使って観察した。
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実験1 結晶があらわれる瞬間を顕微鏡で見よう
ホウ酸水溶液や食塩水をスライドガラスの上にとりドライヤーで乾かしていく。水滴がころころ 動かないように注意しながら乾かしていくとやがて、「うわー!みえてきたー」という感動の声が聞こえてくる。全くの水がドライヤーの熱で乾かされることによって結晶が見えてくる。顕微鏡で見ていると、見る見るうちに結晶のかたまりが浮き上がってくるのである。まさに「突然」出てくるのである。注意することとしては実験前に、ホウ酸のつぶを顕微鏡で見てピントを合わせておくことであ る。
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3 書籍のご紹介
「教室掲示 レイアウトアイデア事典」(明治図書2014/2/21発売)
「学級&授業ゲームアイデア事典」(2014/7/25発売)
「係活動システム&アイデア事典」(2015/2/27発売)
「学級開きルール&アイデア事典」(2015/3/12発売)
4 プロフィール
静岡県教育サークル シリウス
1984年創立。
「理論より実践を語る」「子どもの事実で語る」「小さな事実から大きな結論を導かない」これがサークルの主な柱です。
最近では、技術だけではない理論の大切さも感じています。それは「子どもをよくみる」という誰もがしている当たり前のことでした。思想、信条関係なし。
「子どもにとってより価値ある教師になりたい」という願いだけを共有しています。
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