1 はじめに
この実践は環境省「平成25年度 持続可能な地域づくりを担う人材育成事業」内で作成された、ESD環境教育プログラムです。ここから単元計画もダウンロードできます。
2 ESDとは
ESD(Education for Sustainable Development)とは、「持続可能な開発のための教育」という意味で、持続可能な未来や社会づくりのために行動できる人の育成を目的とした教育のことを言います。環境、人権、健康福祉、多文化共生、まちづくりなどの様々なテーマがあります。
3 実践内容
ESDの要素
持続可能な社会づくりの構成概念
- 多様性
- 連携性
- 相互性
- 公平性
ESD視点で育みたい能力/態度
- 【協力】他者と協力する態度
- 【未来】未来像を予測して計画を立てる力
- 【多面】多面的、総合的に考える力
- 【参加】進んで参加する態度
- 【伝達】コミュニケーションを行う力
プログラムの目標
①まず、地域の公園の利用調査や管理の背景を知ることを通して、公園の役割や課題を知り、その解決方法を考えます。またその活動を通して、社会参画への意欲を高めます。
②地域の特色に合った理想の公園を考え、自分たちにできる行動を起こすことで、地域社会に参画し地域の発展に努力しようとする態度を養います。
③世代間の公平を考えるきっかけとするため、異なる世代の考え方に触れます。
④情報機器の扱い方、情報発信活動を通じてメディアリテラシーを養います。
プログラムの概要
生徒たちの生活に身近な存在である公園ですが、世代や性別に応じて多様な利用目的があります。このプログラムでは地域の公園がどのように利用され、維持管理されているのか、NPOの話を聞いて知り、実際の現場を観察することで、現在抱えている公園の課題点や、問題点を考察します。観察では、グループごとにiPadを使って写真を撮り、教室に持ち帰って撮影した写真を議論しながら選び、コメントをつけます。生徒たちのアイディアをFacebookを通じてインターネット上に公開し、地域の大人がそれを受けて評価し、実践することで、よりよい地域づくりにつなげます。
学習指導要領との関連
- 中学校3年生 公民
プログラム(単元・題材)の展開の流れ(全10時間)
【引用元】
- ウェブサイト「ESD環境教育プログラム」 ESDを知る
https://edu.env.go.jp/esd/column
- ウェブサイト「ESD環境教育プログラム」 地域ESDプログラム(千葉県)
公園・発見・ほっとけん
https://edu.env.go.jp/esd/program/detail_r12
4 編集後記
公園の魅力や改善策を考えるだけでなく、最終的には地域の人に発信までするかなり実践的な内容です。普段使っている公園に対して魅力や改善点などほとんどの人が考えないでしょう。このような授業を通して考えることは、地域の一員としての自覚も育ているのではないかと思います。また、iPadやFacebookなどを使うことで、ただ学習するだけでなく、機器の正しい使い方や伝えたい人への発信の仕方なども合わせて学べるのはとても良いなと思いました。
(編集・文責:EDUPEDIA編集部 宇野 元気)
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