孔子から学ぶ ~論語をリーフレットで伝えよう~

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目次

1 単元名

孔子から学ぶ
~論語をリーフレットでまとめよう~

学習材

論語

単元目標

  • 自分の考えを意欲的にリーフレットに書こうとしている。<国語への関心・意欲・態度>
  • 自分の考えを根拠となる論語を用いて、自分の意見が説得力をもって伝えるようにリーフレットに書くことができる。<書くこと>
  • 論語を視写したり音読したりすることで、先人のものの見方や感じ方を知 り、今でも受け継がれていることを知ることができる。<伝統的な言語文化と国語の特質に関する事項>

2 単元について

本単元で行なう言語活動

本単元では、論語を自分の実体験を通して読み、論語から学んだことを身近な事例に置き換えたリーフレットに書くという言語活動を行なう。学習指導要領の【伝統的な言語文化と国語の特質に関する事項】には
  
ア 親しみしやすい古文や漢文、近代以降の言語調の文章について、内容の大体を知り、音読すること
イ 古典について解説した文章を読み、昔の人のものの見方や感じ方を知ること
   
と書かれている。また、それらを指導する際、「A話すこと・聞くこと」、「B書くこと」及び「C読むこと」を通して指導を行うと明記されている。今回の言語活動は「B書くこと」を通して指導を行なうものである。

自分の考えを明確に表現するためには論語についてよく認識する必要がある。そこで論語に親しみながら内容を理解する活動を行なう。そして、多くの論語の中から自分が伝えたい論語、例えば今でも論語が実生活の中に生きている感動や、論語から学んだことなどの選択を選ばせリーフレットにまとめる。

リーフレットには1枚の紙を折ってできたものである。表現したいものによって折り方や観点が変わってくる。まずは、リーフレットとはどういうものか、どのように書いたらいいのかを教師の見本を分析させる。見本のリーフレットは同じ論語を紹介しているのだが、折り方や表現の仕方で読み手の印象が変えられるという「リーフレットの特性」をつかませたい。それらを分析することで自分にとって効果的に伝えられる表現方法はどれかを考えさせる。

さらに、自分が作成したリーフレットを同じ学年の友だちや図書館で紹介することを伝えることで、目的意識や相手意識を明確にすると同時に、自分の考えを多くの人に知ってもらえるという達成感を味わいさせたいと考える。

児童の実態に基づくつけたい力

5年生では伝統的な言語文化に親しむということで「春暁」や「静夜思」などの漢文を声に出して読み、簡単な内容に触れることができた。6年生ではさらに内容にせまりたいと考え、漢文の入門に適している「論語」を扱うことにした。

論語の考え方は我々の生活に密着したものであり、内容は子どもたちにも十分通じるものである。この論語を通じて孔子のものの見方や感じ方を知るだけでなく、自分の日々の行動も振り返らせ、生き方そのものを考えさせたいと考えた。そこで、この言語活動を達成するために2つの手立てを考えた。
   
論語に親しむ
身近な事例に置き換えた文章を書く。
   
①では、論語の視写・暗唱を行なった。また、平行読書として論語に関する本を市内の図書物流を活用して集め教室に「論語コーナー」を置き、いつでも読めるようにした。これらの活動に行なうことで、論語に対する抵抗感がなくなると考える。
   
②書く活動を取り組むには、論語の内容を十分に理解し、主体的に自分の書きたい(伝えたい)ことを明確にすること重要である。そこで、国土社から出版されている『心をみがくことば 論語(八木章好著)』を教材として利用した。理由としてこの本は「現代の小学生が孔子から学ぶ」というものであり、且つマンガであらわされている。子どもたちは意欲的に読むことができるため、論語に対して自分の考えを持つことができる。

自分の考えを持たせる手段として「論語ノート」を作成する。子どもたちには与えられた論語や意味を視写し、レーダーチャートや実際に自分にあてはまる経験(エピソード)などを書く。エピソードとはその論語にあてはまるような実体験を書く。また、そのエピソードから反省しなくてはいけないこと、学んだこと、新しく発見したことなども書いていく。そうすることで論語に対して自分の考えを持つことができると考える。学んだ論語じゃ教室に掲示して、いつでも振りかえられるようにする。

3 評価規準

4 指導計画

本時の学習

本時の目標
リーフレットの特性を知り、観点や作り方を理解することができる。

本時のねらいと手立て

前時までに論語ノートから時間がどの論語を伝えたいのか大体決めてある。本時は、リーフレットの特性とは何かを考えさせる。まずは、教師が作ったリーフレットを分析する。同じ折り方や内容(観点)でもイラストを使うのか、見出しをつけるのか、ページを分けるのかなどの書き方で読み手の印象が変わってくることに気づかせる。書き方を押さえたあとは同じ書き方でもリーフレットの形が違うものを分析させる。開き方で表現したい効果が変わってくることを学ばせたい。

ある程度リーフレットに関して理解をしたところで、最後に変わった形のリーフレットや内容(観点)が全く違うもの(複数の論語から伝えたいこと導く書き方)を見せる。このように様々なリーフレットの書き方や折り方を指導することで自分が一番表現したいものはどれなのかを選ばせたい。最後はそれぞれのリーフレットからどのようなことを書いたらわかりやすく相手に伝わるのか「観点」をまとめる。これだけは絶対に書こうということを書いたらわかりやすく相手に伝わるのか「観点」をまとめる。これだけは絶対に書こうということを共通理解することでその後の交流にも生かせると考える。これらの活動を通して、相手にわかりやすく伝えるために自分だったらどの観点で書くのか。折り方はどうするのかななどの見通しを持たせたい。

展開

5 実践者プロフィール

千葉県教員12年目 現船橋市立三山東小学校勤務 生徒指導主任 学年主任 吹奏楽部顧問 

  • モットー 子どもたちが「早く学校に行きたい!!」と思うクラス作りをする。
  • エネルギー源 子どもたちの笑顔とおいしい物を食べること。

6 編集後記

論語から学んだことをリーフレットにまとめる言語活動を行なうことで、さらに論語の理解が深まります。また、リーフレットの折り方や描き方を考えることで、自分の伝えたい論語をわかりやすく相手に伝えることができると思います。
(編集・文責:EDUPEDIA編集部 白川真帆)

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