主体的な学びのために、1年生の最初に伝えること(千葉教生先生)

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作成者:Satoshi Arai (Edupedia編集部)さん

1 はじめに

この記事は、2017年7月22日に千葉教生先生に取材させていただいた実践を掲載しています。長年の学級担任の経験により培われた、1年生の学級開きについての実践です。生徒の主体的な学びの基礎になる、学級開きの手法は必見です。

千葉先生の社会科の実践については、こちらをご覧ください。
頼朝と義経の関係から「武士の世の中」への理解へ繋げる(千葉教生先生)

2 実践内容

入学式でみること

入学式の日に、初めて担任の紹介があることと思います。入学式での児童の振舞いによって、1年受け持つ児童がどんな児童なのか、その特徴を把握することができます。例えば、今回の記事で紹介する実践を実際に行ったクラスは、非常にやんちゃなクラスで、入学式から退場する間中、私にずっとちょっかいを出し続けていました。

入学式の次の日にやること

入学式の次の日には、まずはじめの2時間で机の使い方やものの置き方、ロッカーの使い方などを教えます。それを丁寧に行っていきます。学校に来たら、ランドセルを机の上において、中身を出して道具箱の中に入れて、それからランドセルをロッカーにしまう。机の上には右側に教科書とノートを置き、実際に使う時には、そこから開いて使う、ということ。このような、スペースの使い方、道具の使い方を丁寧に教えてきます。
次の1時間で、1年生が終わったら出来るようになっていたい3つの目標について話します

  • 学校っていうのは座っているところだよ
  • 学校というのは時間が決まっているところだよ
  • 学校って言うのはみんなでやるところだよ

この3つの目標を達成できたら、やりたいことがなんでもできるようになるよ、ということを伝えていきます。そうして、この3つのことが少しでも上達した児童を褒め続けていきます。「~~さん、とてもいい姿勢だね」というように。そうすることで、だんだんこの3つの目標に児童の意識が向き、価値づけられるようになります。

2日目にやること

2日目は挨拶の仕方や返事の仕方等を扱っていきます。返事は、手を真上に指を伸ばして、耳に付くようにまっすぐ上げて、はっきりと「はい」と言う。ここでも一つ一つのことを丁寧に教えていきます。このとき、1人の子だけを見てあげるのではなく、待機している子たちも姿勢できている子は「できているね」「すばらしいね」と、その都度褒めていきます。そうすることで、多くの子がしっかり学校のルールを守っていけるようになります。

3日目以降にやること

授業が始まると、まずは授業におけるルールを学んでいきます。教員や、自分以外の児童が話している時は、その人の話が終わるまで静かに聞いていること。自分が話したいときは、人が話し終わってから、手を上げて当てられたら発言すること。教師に「立ち歩いていいよ」と言われていない時は席に座っていること。このような授業における決まりを扱っていきます。先ほどと同じように、少しルールに則った行動が出来た児童を褒めていくことで、ルールを定着させていきます。

3 実践のねらい

このように、最低限児童が守らなければいけないルールを丁寧に教えていくのは、児童が主体的に取り組み、楽しめる授業を行っていくためです。児童が主体的に学ぶ学習は、学習指導要領に「主体的、対話的で深い学び」が記載されていることもあり、目指そうとしている教員の方々は多いことと思います。しかし、経験のない教員が急に主体的な学びを目指そうとすると、往々にしてクラスの統制が取れなくなり、児童が勝手なことを始めてしまう、という事態になりがちです。
そのような事態を未然に防ぎ、児童が本当に主体的な学びを得ていくためには、今回の実践のように最低限のルールを明確に、繰り返し伝えていくことが必須である、ということです。

4 執筆者プロフィール

千葉教生(ちば のりお)
横浜市立小学校に副校長として勤務後退職
メディア教育研究会事務局
YSRS(横浜市学校レクセミナー)

5 関連資料

未来の先生展

2017年8月26日(土), 27日(日)、武蔵野大学 有明キャンパスで行われる、国内最大級の教育イベント!
領域を越え、国境を越え、校種や業種を越え、日本の教育・学びを彩るプログラムが世界・全国から集まります。
◆ウェブサイトはこちら

千葉先生のプログラムは、27日(日)14:20〜15:50、1号館304教室

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