漢字基礎テストと漢字検定 ~6年間を通じた漢字学習の成功

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作成者:matui hiroshi (Edupedia編集部)さん

6年間を通じて積み上げる


6年間を通じて漢字を書く力をつけていくために、簡単に漢字の習熟度を調査する「漢字基礎テスト」と漢字を正しく書く「漢字検定」の実施を提案します。
漢字は小学校の内にしっかりと身につけておくべき学力の一つです。デジタル機器が発達して漢字を書く力は将来必要とされないという言説もあるものの、漢字を学習することを通して得られる能力や技能は決して侮ってはいけないと思います。口に出して書きながら覚えることは記憶力の教化にもつながると言われます。バランスをとるのが難しい漢字を美しく整えて書くという技能を身につけることはきっと単なる暗記の学習ではないように思います。
下手な指導をすれば子供たちが漢字アレルギーに陥ります。楽しく着実に漢字学習を積み重ねられる実践をやっていかなければなりません。EDUPEDIAには漢字に関する記事がたくさん掲載されていますので、是非下記リンク先をご参照ください。

「漢字」というキーワード の学習指導案・授業案・教材 一覧

学校評価(2) ~ まずは、漢字を評価するところから

漢字は一年生からの積み上げが大切です。ところが、個々の教員がしっかりと漢字を覚えさせているかどうかを学校を挙げてチェックしている現場は私の聞く限り、ほとんどありません。一時期(2000年辺りの)学力低下が問題視されたころはチェックする学校が結構あったのに、尻すぼみになってしまったようです。5年生時の全国学力テストには躍起になるのに、漢字の定着率にはあまり関心がないのは不思議です。

漢字基礎テスト


そこで、漢字基礎テストの実施をします。毎年度末に10問だけセレクトして漢字テストを実施し、どのくらい漢字が定着しているかを調査します。10問であればそれほど教員にとって負担ではないので、全クラスで実施して集計をします。間違ってはならないのは、この漢字基礎テストは漢字指導ができていない教員をあぶり出して責めることが目的ではありません。指導ができていない教員を早く見つけ出し、指導がしっかりできている教員から支援を施す機会を設定するためです。係は集計結果を上申し、支援対策を策定します。
それが6年間を通じた漢字学習の成功に繋がります。子供たちの漢字を書く力が底上げされ、学力が保障されることが、学校全体に安定をもたらします。

学力保障 ~学校の荒れを防ぐための最優先事項

漢字基礎テストのファイルを添付していますので、ご利用ください。

漢字基礎テスト.xlsx

漢字検定


平成28年2月29日の「常用漢字表の字体・字形に関する指針(報告)について」(文化庁)では、「文字の細部に必要以上の注意が向けられ,正誤が決められる傾向が生じている。」として、漢字の書き取りの際の正解の許容範囲を広くすべきとの見解が示されました。私は許容範囲を広くすることに異議はないですが、そこそこの正確さを求めることは必要であると考えます。例えば、「場」のような3つの部分から構成される漢字で、土があまりにも上側に書かれているケースをよく見かけます。こうしたパーツのバランス等、字の美しさに関わる細部に関してはきちんと書かせていかなければ、文字を丁寧に書く習慣が崩れ、学習態度全体に悪影響を及ぼしてしまいます。そこで、国語の漢字学習の時間としてではなく、書写の時間として扱い、漢字の字形をきちんと書かせる機会を設けます。
学期に一度ぐらいの頻度で、1・2年は10個、3年以上は20個の漢字がきれいに書けるまで何度も繰り返してテストをします。全部の漢字がきれいに書けたら合格です。その際、「衣」の4画目の「はね」をきちんとはねる等のチェックポイントを最初に子供に知らせておいた上で、美しく書くよう指導しておくとよいと思います。漢字検定プリントを6年分(17枚)作っています↓ので、「手本」のシートにチェックポイントを明記した上でご利用ください。

漢字検定.zip


子供たちは、「美しく書けるまで」という要求に、素直に頑張って応えます。きれいに書けないことを否定しながら進めるのではなく、きれいに書けた時に喜んであげるという前向きな姿勢で実践できるとよいと思います。

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