1 はじめに
この実践は環境省「平成25年度 持続可能な地域づくりを担う人材育成事業」内で作成された、ESD環境教育プログラムです。ここから単元計画もダウンロードできます。
2 ESDとは
ESD(Education for Sustainable Development)とは、「持続可能な開発のための教育」という意味で、持続可能な未来や社会づくりのために行動できる人の育成を目的とした教育のことをいいます。環境、人権、健康福祉、多文化共生、まちづくりなどの様々なテーマがあります。
3 実践内容
ESDの要素
持続可能な社会づくりの構成概念
- 有限性
- 連携性
- 相互性
- 公平性
ESD視点で育みたい能力/態度
- 【批判】批判的に考える力
- 【未来】未来像を予測して計画を立てる力
- 【関連】つながりを尊重する態度
- 【多面】多面的、総合的に考える力
- 【伝達】コミュニケーションを行う力
プログラムの目標
プログラムの柱となるのは、英語科リーディング教材に関する知識や情報を多様な専門家の方々からの講話や資料、ワークショップを通して学び、そこからの気づきをもとに考えや行動指針を生み出し、英語でプレゼンテーションする内容です。学習内容を通して、生徒は貧困や食糧問題に関する語彙を学んだり、英文資料を読み聞きし、国際的な課題に対する考えを英文エッセイに記したり口頭で発表したりすることができます。
プログラムの概要
一枚の「ハゲワシと少女」の写真から世界の途上国における諸問題について知ることに始まり、身近な「食」の視点から、私たちの日常生活が環境問題や食糧問題、貧困問題の原因となり、世界とつながっていることに気づかせます。これらの問題に関する様々なデータや写真から各問題の関連を考え、資源の有限性を考えるワークを体験し、問題解決のために自分たちに何ができるかを考え、行動へつなげます。
学習指導要領との関連
- 中学校3年 外国語(英語科)・道徳・技術・家庭科
プログラム(単元・題材)の展開の流れ(全12時間)
【引用元】
- ウェブサイト「ESD環境教育プログラム」 ESDを知る
https://edu.env.go.jp/esd/column
- ウェブサイト「ESD環境教育プログラム」 地域ESDプログラム(岡山県)
食と環境のつながりについて考えよう
https://edu.env.go.jp/esd/program/detail_r33
4 編集後記
食料問題や貧困問題といった話題は、日本に住む私たちにはなかなか実感が湧きにくいものです。しかし、そのような現実が私たちの日常生活と結びついていることもまた事実です。この実践は「ハゲワシと少女」というセンセーショナルな写真を入口にしており、生徒もこの問題に対して興味を持ちやすいのではないかと思います。また、英語でエッセイを作成し発表するという活動を通して、これからの地球社会に生きる一員として必要とされる技能を高めることができます。
(編集・文責:EDUPEDIA編集部 福井 駿平)
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