失敗しないスライム作り ~ちょうど良い柔らかさを目指して
今までに5回ほど、子どもたちにスライムを作らせたことがあります。理科の時間や学級会・理科クラブで作りました。1時間あればできますし、不思議な感触で子どもたちのウケがいいです。同じ分量で作っても、中には失敗してスライムが硬すぎたり柔らかすぎたりして、クラスで何人かは失敗する子どもが出てきます。本記事では失敗しにくいスライム作りをご紹介してゆきます。
スライムはゲル状態の物質(半固体物質)の中でも、1つにまとまりやすい性質と、流動性が残っている性質が程よくミックスされているのが触っていて面白いです。触るとバラバラになってまとまりにくいスライムは、いま一つ楽しくないです。また、流動性が高すぎてニュルニュル・ベタベタで手にくっつくスライムは洗濯糊に近くて気持ち悪いです。
プリン・ゼリー・豆腐・こんにゃく・ジャム・糊などがゲル状態の物質ですが、それらを触るよりも楽しいスライムを作りたいですよね。下の写真のようにビーカーの壁にくっつかない、つきたての餅に近い感じでありながらも、手にベタベタ引っ付かないぐらいの「モチモチスライム」が楽しいです。(個人の感想です)

◎ モチモチなのか、ニュルニュルなのか、プルプルなのか、どのような感触を目指すのかによって、各材料の分量は違ってきます。
◎ 温度(気温)も含めて(温度が高いと柔らかくなる)、配合量の違いでけっこう差が出ます。かなりの数を作ってみましたが、配合量の黄金比は分かりません。
◎ 下記の「作り方」はまあまあ間違いのないモチモチ感が出るので、参考になると思います。予備実験で作ってみてください。もう少し柔らの調整をしたい場合は「留意点」を読んで検討してみてください。
◎ 夏休みの自由研究などの題材としても面白いと思います。分量や色を工夫する、水につける、凍らせる、ゆでる、様々な形状の瓶に入れてみるなどなど、作った後の研究も面白そうです。
スライムの作り方
作り方はごく簡単です。
① ホウ酸3gと重曹3gを湯200mLに溶かす。(A)
② 洗濯糊50mLをビーカーに入れる。(B)
③ 透明感が出るくらいに洗濯糊に色水を入れる。
④ スポイトで(B)に(A)を入れてムラが無くなるまで混ぜる。・・・(A)の濃度であれば、8~10gを入れるぐらいがちょうどです。シャーレで測り取らせてもいいかも知れないですね。
⑤ (A)を10滴ずつぐらい入れかき混ぜる。・・・これを何度も繰り返してゆっくり(A)を加えた方がムラができにくいです。
⑥ ビーカーのガラスの面にスライムがくっつかなくなったぐらいで出来上がり。

この方法・分量でけっこういい感じのスライムができました。これを基準に考え、予備実験で下の「留意点」に書かれていることを考慮に入れて、試しながら好みの分量を見つけて下さい。
留意点
※ 洗濯糊の量によってスライムの大きさが変わります。50mLぐらいが大きすぎず、小さ過ぎずでいいように思います。
※ 洗濯糊は「PVA」と表記されているものを使います。洗濯糊のメーカーによって成分量が異なるようで、スライムの出来に関わってくるようです。ダイソーの洗濯糊は安くて、私好みの柔らかさになりました。
※ あまり必死でかき混ぜると、泡立ってスライムがパステルカラーになります。透明感は残したいので、「力を入れず、ムラなく」と指示しました。
※ 「洗濯糊にホウ酸&重曹の水溶液を入れる」のと「ホウ酸&重曹の水溶液に洗濯糊を入れるの」のはどちらがいいのでしょうか。私は前者の方がいいと思います。
※ 色水は絵の具やインクを使うといいと思います。写真は赤が食紅、その他は余った廃プリンターのインクです。「透明」を条件にしていましたので手に色が移ることはありませんでした。透明の方が不思議感が増します。
※ 洗剤「キレイキレイ」を1g入れてみました。少し柔らかくなるようです。入れすぎると泡立ってしまうし、混ぜにくくなります。また、泡立ちやすいので透明感は失われやすいです。(入れなくてもいい気がします)
※ 水を増量すると柔らかくなります。洗濯糊50mLであれば、水を10mL~20mL入れるといいと思います。
※ 洗剤糊50mLに水を50mL入れたものも作ってみましたが、その場合は(A)を多めに(18g程度)入れないと手にベタベタくっついてしまいます。モチモチ感が薄れる代わりに流動性は高まり、ヒタヒタ感が強まってこれはこれで面白いです。下の写真は水を50mL入れたもので、少し伸ばしたスライムの両端を持っていると、どんどんタレてくる様子です。

※ 洗剤糊50mLに水を水30mLを入れたものが下の写真。ちぎって重ねても、5分ほどでどんどん平らになってゆきます。分量のバランスでずいぶん様子が違います。

※ 水を入れる場合は、最初に洗濯糊に追加した方がいいです。固まり出してから水を入れて柔らかくしようとしても、混ざりにくいです。
※ 硬くなり過ぎた場合は、水を10mLほど足して、レンジで30秒ぐらい温めると混ざりやすいです。熱くし過ぎてやけどしないように注意してください。熱湯と違って流れ落ちず、手にくっつくので熱いスライムは火傷しやすいです。熱くし過ぎたら人肌ぐらいになるまで、冷ましてから混ぜましょう。
「ホウ酸&重曹の水溶液」の分量の調整がポイント
ちょうど良い柔らかさにするには、分量の調整が大事です。水に「ホウ酸&重曹の水溶液」をどれくらい加えるかがポイントです。
「かき混ぜているとビーカーにくっつかないようになりますから、その辺りで止めるとちょうどいい柔らかさです」
と、説明はします。しかし、その目安だけでは失敗する子どもが出てきます。少なすぎると洗濯糊がドロッとしただけの感じになります。少ないのはもう少し「ホウ酸&重曹の水溶液」を足せばよいだけです。「ホウ酸&重曹の水溶液」を入れすぎると硬くなり、少し厄介です。
そこで、スポイトのどの辺りまで入れるのかをはっきり指示します。スポイトによって入る量(形)が違いますし、大きいものを使うと誤差が出ます。できれば小さいスポイトにマジックで印(線)をつけたものを使うのがいいと思います。
私の好みの柔らかさで言うと、「ホウ酸&重曹の水溶液」は8~10gぐらいがちょうどでした。スポイトで10滴ぐらいずつ洗濯糊に少しずつ入れてよく混ぜます。どうやって8~10gを測り取るかと言うのが難しいです。私は、ミニスポイトに3g入るところに線を引いて、
「これを3回ぐらい、様子を見ながら洗濯糊に10滴ずつ加えていきなさい。全部使わなくていいので、自分でよく硬さ・粘り気を観察しながら混ぜましょう。」
と、指示を出しました。今回は2クラスでやってみました。47人中、43人が成功と言える状態でした。4人は少し硬すぎでした(失敗というほどでもありませんでした)。今までで一番、出来が良かったと思います。「スポイトに線をつけてホウ砂の水溶液を入れる回数を指定する」というところまで準備しても、子どもたちの作ったスライムの柔らかさ具合はまちまちでした。不思議です。
ホウ酸と重曹の水溶液でも可能
「ホウ砂の水溶液」でも、「ホウ酸と重曹(炭酸水素ナトリウム)の水溶液」を使うのもありです。「ホウ砂」も「ホウ酸と重曹」も反応式や分子量の計算が少し難しいですが、よく似た成分・濃さの水溶液ができるのではないかと思います。ネットで「水200mLにホウ酸3gと重曹3gを溶かす」と書いているのを見つけたので試してみました。「ホウ酸と重曹の水溶液」の方が若干薄く、ゆっくり加えるには良いように感じました。「ホウ酸と重曹の水溶液」の方が良いような気がします。(個人の感想です)
日がたつとどうなるか?
日がたってスライムから水分が蒸発していくとだんだんモチモチ感がなくなり、干からびてゆきます。家に持って帰る際にはサランラップで包んであげるとよいかと思います。

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