水槽で飼う難しさ
教師なら理科全分野(物化生地)に詳しいというわけではありません。実験にも生物の管理にも知識と経験値が必要なため、理科を教えるのは苦しいものがあります。メダカを育てろと言われても、経験値も興味もない教師(筆者です)にとってはアウエー感があります。
メダカぐらいなら飼えるだろうと思っていても、準備も維持もけっこうたいへんです。
①水槽の用意がたいへん。メダカと水草を買ってきて、ポンプやろ過システムを立ち上げるまでにけっこうな時間を要す。
②買ってきたメダカの生存力によって、維持が左右される。・・・数匹が死に始めると水質が悪くなり、悪循環で死んでゆきます。
③暑い時期は水が悪くなると一気に水槽に緑の藻がつきはじめ、水がさらに悪くなる。・・・水槽が立派で大きいほど、水替えと掃除が大変になります。
④卵を産んだら早い目に隔離しないと自分たちで食べてしまう。
⑤授業をする時期と卵を産む時期が一致しない場合がある。
⑥水草についていたタニシが大発生することがあります。→→→ タニシがメダカの卵を食べる場合もある。
⑦子供の人数に対して卵の数が十分確保できない場合がある。・・・予算の関係でメダカの数が限られるのと、あまり卵を産んでくれない場合は支障があります。
⑧餌をやりすぎると暑い時期に一気に水が悪くなる。・・・子供に餌を任せると、やりすぎになりがちです。
⑨たくさんのクラスで1つの水槽に入れたメダカに関わらせると、メダカにストレスがかかる。
毎年のように5年生でメダカを飼っているのを見てきましたが、上手くいっていないなと思えるケースをけっこう見てきました。最近は猛暑の影響もあるのか、世話ができない土日に状況が悪化し、6月末で全滅という状態も。そうなると子供もがっかりです。
ペットボトルでいいのでは?
水槽ではなく、ペットボトルでもうまくメダカを飼うことができます。
下の写真は1人1つのペットボトルでメダカを飼って、成功しています。大量に赤ちゃんが産まれています。
※ 筆者がやったわけではないです。特別支援学級の先生の取り組みです。ご立派。

できるだけ「自分が育てるメダカ」という気持ちを持たせたいところですが、ホームセンターでメダカ1匹が70~100円しますので、通常学級で1人1つのペットボトルでは予算オーバーするかもしれません。中規模・大規模の学校でクラス数が多い場合は「6匹×班の数」のメダカを買っきて、普段は廊下にペットボトルを置いておくといいでしょう。授業時に教室の班ごとに固めた机に持ち運ぶといいです。可搬性がよくて観察しやすいのも、ペットボトルで飼う利点です。
上の写真の取り組みは次のようにしています。
①オスとメス計6匹を混ぜて1つのペットボトル(2L)に入れる。
②各ペットボトルに水草を入れる。・・・水草だけで飼えています。
③必要に応じて酸素石を入れる。・・・水草による酸素補給が十分でない場合、メダカは水面近くを泳ぎます。そんな時には酸素石で酸素を補給してあげてください。(※注:酸素石も入れすぎるとメダカのストレスになるそうです)
④卵が水草についていたら、別の容器に入れ替える。
ペットボトルなら、水の状態が悪くなった場合、別のペットボトルに移し替えてしまえば済みます。手間が少なく、一気に全滅に向かうリスクを減らすことが出来ます。リスク分散になります。カルキ抜きをチョンチョンと入れてあげればすぐに入れ替え作業ができます。
ペットボトルでの飼育は小回りがきいて、子供にとって身近なので、よい方法だと思います。
卵の観察
最近は観察用にメダカの卵を売ってくれる業者もあるようです。しかし、お金を出してまでは・・・という気もしますので、なんとか上手に飼ってたくさんの卵を産ませることができるといいですね。
卵の観察は教科書では解剖顕微鏡を用いるようになっていますが、顕微鏡の低倍率(400倍程度)で見るとよりリアルです。次々に卵が生まれれば、いろんな時期の卵を観察することもできますね。
教室に顕微鏡を3つぐらい設置しておいて(クラスの児童数によります)、順次、子供たちに観察させてあげればいいと思います。

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