ボディパーカッション:まねっこリズムPart2 (山田俊之先生)

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山田俊之(福岡県久留米市立小森野小学校教頭・NPO 法人ボディパーカッション協会理事長)

「まねっこリズム」の様々な遊び方を紹介します。体全体が楽器になって、全身を使いますので、日頃、音楽の時間は、興味なさそうにしている元気いっぱいの男の子でも、楽しく取り組めます。

目次

1.1 1 まねっこリズム(基本形)

まずは基本形です。下の図のように子どもたち同士で一列に並んで、リズムパターンを打って遊びます。この場合は、前に並ぶ子どもたちは、希望者が前に出てくるとよいでしょう。最初は、意欲をもった子どもたちが進んですることで、周りの子どもたちを触発することになります。そして、最後は全員ができるようになると、クラス全体の子どもたちの表現する意欲が高まることになります。

1.2 2 まねっこリズム・サークル

下図のように円形に並んで、一人が交代でリーダーとなります。リーダーになった人が、1小節のアドリブ(即興)リズムを打って、それをほかの人たち全員で、まねっこでリズムを打ちます。リーダーが次々に変わり、自分にも必ずリーダー役が回ってくるので、なかなか緊張感のあるリズム遊びになります。この時、どうしても緊張する子どもに対しては、リズムパターンを教師側から教えておいたり、練習して自信をつけさせておくなどの配慮が必要です。

1.3 3 まねっこ伝言リズムリレー

参加者が一直線に並び、交代でリーダーになります。リーダーは即興でリズムを打ち、それを全員がまねるリズム遊びです。リーダーの打つ姿がよく見えないので、音を集中して聴き、リズムをリレーすることになります。

最初にリーダーになった人は、全員に聴こえるようにリズムを打ちましょう。リーダー以外の人は、そのリズムを集中力を働かせて聞き取り、まねをします。例えば6人いたら、【リーダー①】→【5人全員】→【リーダー②】→‥‥‥【リーダー⑥】→【5人全員】、というように、リーダーを交替しながら、まねっこリズムをつないでいきます。

1.4 4 まねっこリズム・ストンピング

今までは、手拍子や手で体を叩くなどの方法が主体でした。しかし、このリズム遊びは、手を使わずに、足踏みだけでリズム遊びを行います。

A、Bお互いに二人が向き合うように立って行います。そして、Aが打った1小節のアドリブ(即興)リズムをBが〝まねっこ〞します。

次にBが打った1小節のアドリブ(即興)リズムをAが〝まねっこ〞します。ルールはどちらかリズムが止まってしまうか、相手と同じリズムを打ったら負けになります。

お互いに5回以上続く場合は、先生が判定してあげてください。

1.5 プロフィール

山田俊之(やまだ・としゆき)福岡県久留米市立小森野小学校教頭。九州大学大学院人間環境学府教育システム専攻修士課程修了。NPO 法人ボディパーカッション協会理事長。1986 年小学校4 年生を担任し、あるキレル子どもをきっかけに、友達同士でリズムアンサンブルを創り上げる「ボディパーカッション教育」を考案する。その後、小学校、養護学校、聾学校、適応指導教室(不登校施設)、精神科入院病棟でボディパーカッション教育の実践を重ねる。2001 年、2004 年、2006 年、NHK交響楽団第一コンサートマスター篠崎史紀氏との共同企画で、N響トップメンバーと聾学校生徒(聴覚障害)・小中学生によるボディパーカッションの共演を指導、その指揮を勤める。主な著書「ボディパーカッション入門」(音楽之友社)他多数。現在、九州大学大学院博士後期課程で次世代の教育者へ伝えるため「子どものコミュニケーション能力を高めるボディパーカッション教育」をテーマに理論研究を行っている。

参考書籍

  • 「ボディパーカッション入門」(2000、音楽之友社)
  • 「楽しいボディパーカッション①リズムで遊ぼう」(2001、音楽之友社)
  • 「楽しいボディパーカッション②山ちゃんのリズムスクール」(2002、音楽之友社)
  • 「楽しいボディパーカッション③リズムで発表会」(2004、音楽之友社)
  • 「ザ・ボディパーカッション ほかほかパン屋さん」(2007、音楽之友社)
  • 「ザ・ボディパーカッション ケチャ風お茶漬け」(2007、音楽之友社)
  • 「ザ・ボディパーカッション B 級グルメパーティ」(2010、音楽之友社)
  • 「ボディパーカッションdeクラスづくり」(2011、明治図書)
  • 特別支援指導用教材「楽しいボディパーカッション」(2011、音楽之友社)

1.6 引用元

小学館発行「教育技術」誌より引用

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