授業開きとして
光村図書の国語教科書は、本のタイトルとなっている詩が扉のページに掲載されています。4年生は「ががやき」というタイトルが付いており、短い詩が1ページ目に載っています。国語の授業開きとして、音読をさせて終わってもよいでしょうし、新しいクラスの子ども達の様子をつかむために少し踏み込んでみてもいいと思います。
たった6行の詩であるからこそ、自由な感想を述べさせることができます。
目当てと発問
「状況を考えよう」
を、子どもにとっての本時の目当てにして、次の7つを発問してみました。一部は子どもから出た「疑問」です。省略バージョンにして2・6・7あたりだけを発問してみてもOKだと思います。
1. 何人いますか
特に正解はありませんが、詩の中に、「みんなのほほもかがやいている」と書かれていますので、1人や2人では「みんな」とは言わないという辺りを押さえましょう。
イラストにミニトマトが描かれていて、トマトが6つあるので、それに拘ることがあるかもしれません。
本文の記述に沿って考え、「1人ではない」という事を発表した子どもは褒めてあげましょう。
2. 何時ですか
けっこう「夕方」と思っている子どもがいる場合があります。「いま、太陽が山をはなれた」という記述から、「朝方」であることが導かれると正解でしょう。本文中に明らかな記述がある場合には、正解としてよいことを分からせる機会にもなります。
また、様々な答えが出ると思いますので、「18時だと思います。理由は・・・」と、キチンと理由が言えた子どもを褒めてあげましょう。
3. 山の方位は
朝日だと言うことが、2の発問で導き出されていれば、必然的に包囲は東となります。
4. どんな季節ですか
これは、イメージの問題なので、何を言っても構わないですが、「夏」というイメージをたくさんの子ども達が持っているようです。
5. 雲の様子は
輝いているのだから、雨雲ではないだろうし、朝から入道雲はないだろう、ということは考えられます。明らかに違うと思える答えを上手に否定した子どもは褒めてあげましょう。
6. みんなは何をしていますか
朝日を見に来た、キャンプをしている、山登り、登校中(田舎ならそれもあるかも)、ラジオ体操、釣りをしている、水泳、朝の散歩・・・クラスの中からたくさんの想像ができたら、褒めてあげましょう。
7. 「ほお」だけではなく、何かが輝いていると先生は思います。では、何が輝いていますか。3文字で答えなさい。
あえて、3文字制限をかけます。
「先生はこれだと思うなあ。三文字です。」
と言いながら挑発して、「みんなの○○○」と板書します。
「ほおが」と言う子どもがいると思います。
これは、やんわり、
「そうそう、教科書にはそう書いているよね」
「でも、それ以外にも、輝いているものがあるって、作者は言いたいんじゃないかな。先生はそう思うよ。この三文字が言いたかったのではないかな?○○○です!」
と、受けてあげましょう。
「気持ち」「いのち」「笑顔」「こころ」「はやし」「ちきゅう(字余り)」
などが出てくるので、
「わー、すごい、先生は○○○(上記のどれか一つ)だと思っていたのにー。いろんな考えがあるんだねえ。たくさん考えが出てきていいなあこのクラスは!期待ができそうだー!」
と、ボケて褒めます。
国語の答えに対する考え方を理解させる
国語の答えには、
① 正解がある場合(2や3)と、ややぼんやりした正解(7)
②人それぞれの想いで考えればいい場合(4や6)と、
③それはない、明らかに違うだろうという場合(1で「一人」や5で「雨雲」)
等があることも、子ども達に理解させる機会にするといいと思います。
扉の詩は、たくさんの子どもに発言させる良い機会だと思います
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