木版画(小学5年:図工)時間数を多くとれない場合は

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1 はじめに

以前に比べて、小学校高学年における「木版画」の全体的なレベルが低下してきたと聞きます。その大きな理由として、子どもたちの「クロッキー力」が挙げられます。以前は、朝の自習で週1回は「クロッキー」を採り入れていた4,5,6年が多かった記憶があります。それだけで、少なくとも年間35回は、クロッキーにチャレンジしているわけですから、いやでも、「クロッキー力」がつきます。

そうなれば、版画の下絵も、力作がそろうことになります。「木版画」は、下絵によって仕上がりが左右されますから、下絵の段階で、すでに甲乙つけがたい見事な作品のオンパレードでした。ところが、朝自習で、漢字・計算・ローマ字・都道府県名・・・と課題が増えた昨今は、「クロッキー」どころではない、というのが現状なのかも知れません。

2 下絵に時間をかけない方法(1時間)

そこで、「木版画」に関しては、下絵は、風景写真などを写して、彫刻刀で彫る体験のみに専念してもいいかな、と思うようになりました。時間も多くはとれないので、版画板の大きさも、グッと小さくして、ハガキサイズにします。そうすると、「木版画による、絵はがきづくり」というテーマも浮かんできます。3学期に取り組む場合が多いので、次の年の「年賀状」に使おう、「暑中見舞」に使おう、ということでもいいかなと思います。もし、子どもたちが、すぐ使いたいなら、「年賀状づくり」ではなくて「絵はがきづくり」にします。(文字は、左右逆に写す難易度を考えてパスします)

元絵は、各自が気に入った風景写真などを使いカーボン紙で版画板に写します。その風景を版画で再現するわけではないので、左右逆になることも気にしません。

3 使うのは「切り出し」と「平刀」だけ

彫刻刀ですが、「丸刀」や「三角刀」は一見、使いやすそうですが、木版画の特性である「白黒の面」を表現するには不向きで、子どもたちは、ついつい、線彫りをしてしまいます。

ところが、平刀」と「切り出し」だけで彫っていくと、どの子も「白黒の面」を表現できてしまいます}。切り出し」で深く筋をつけて、その筋に沿って「平刀」で、木の表面をめくっていく感じで、彫ります}。最終的に「白黒の面」で表現するので、多少のミスは目立たないから気にしません。

4 作品例サンプル

私は、それを版画クラブで、4~6年生の子どもたちにチャレンジしてもらいました。どの子も、なかなかの出来映えで、全員が満足そうでした。残念ながら、その作品群は、写真に撮って残すことはしていません。やむを得ず、私が毎年(その頃)、年賀状用に彫っていた「木版画」をいくつか、サンプルとして紹介します。(「おわりに」の下です)

5 おわりに

とにかく、彫る面積が小さいので、どこ(刷れば白くなるところ)を彫って、どこ(刷れば黒くなるところ)を彫らないか、この2つを彫る前に決めておけば、従来の版画と比べて少ない時間で完成させることができ、@どの子も「白黒の面」を表現できる「木版画」になります。なんせ、「丸刀」や「三角刀」は使いませんから。版画に時数を多くとれない場合のオススメです。

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