音読の指導

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音読の指導は,重要です。
音読がスラスラできれば,言葉の意味はもちろん,文章の大体を理解したと判断していいからです。

子どもたちが,音読の時に,つまったり間違えたりする言葉は,子どもたちに馴染みのない言葉,意味のわからない言葉,イメージできない言葉,です。ですから,スラスラ読めれば,意味もイメージもある程度理解できたと判断していいのです。

そこで,音読の指導時には,まず,範読をします。
教師が模範の音読をするのです。

そのときに,子どもたちには,鉛筆を持たせます。
そして,読めない字にはふりがなを,意味のわからない言葉には傍線を引くようにさせるのです。

読めない字に仮名をふらせることは,家庭学習などで,一人で音読する助けとなります。そして,読めるようになれば,ふりがなを消せばいいのです。そのための鉛筆です。

また,傍線を引いた言葉は,各自辞書を引いたりして理解できるようにします。辞書の使い方は,3年生以上なので,1年生や2年生は,教師が説明しなければなりません。

以上のような準備をして,子どもたちが家庭学習で音読練習をできるようにします。このような手立てをせずに,音読練習を家庭学習にすると,子どもたちは間違った読み方や,意味もわからず読むという,非効率的な音読をすることになります。

さて,このような音読練習ですが,単元導入までに最低30〜50回はさせたいと思います。これまでの経験で,それぐらいがスラスラ読めるようになる回数だと実感しているからです。

低・中学年だと,もっと多くなります。なぜなら,文章自体が短いからです。高学年になると,文章が長くなり,そんなにたくさん読むことが困難になります。

それでも,いろいろと工夫することで,音読が充実していきます。
例えば,長い文章では,1日一回読めばいいとし,読むのが難しいところ,間違いやすいところだけを繰り返して音読するようにします。それでも,繰り返し多分だけ音読をしたとみなし,3回繰り返せば,3回音読したことにするのです。

このようにして,音読練習を繰り返すことで,子どもたちは「自分なりの読み」を形成する準備ができます。逆に言うと,これぐらい音読しないと,一人学習には入れないのです。

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