かけ算~九九表の決まりをみつけよう~(シリウス)

1 はじめに

こちらの記事は、静岡県で30年間以上続く教員サークル、シリウスのホームページに掲載されている教育実践法の一つをご紹介しています。
http://homepage1.nifty.com/moritake/

2 実践内容

2年生時のかけ算では九九表を使って何度も九九を唱えた。この九九表を違った視点で見つめ直すと面白い決まりが見つかる。まず子どもたちに、1~81まで並んだ表を用意した。(以下、赤字部分が教員の発問部分です。)
 
1~81までの表の中で九九の答えになっているものに○をつけましょう。

「いんいちが1,いんにが2…」と九九を唱えながら表に○をつけていった。
1 2 3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31 32 33 34 35 36
37 38 39 40 41 42 43 44 45
46 47 48 49 50 51 52 53 54
55 56 57 58 59 60 61 62 63
64 65 66 67 68 69 70 71 72
73 74 75 76 77 78 79 80 81

 
○をつけて何か気づいたことがありますか。
児童からは次のような発言があった。

  • 一の段が、一つずつ増えている。
  • 九の段は、縦に一つずつ増えている。
  • 八の段は、斜めに増えている。
  • 上の方がたくさん○がついている。

丸の数は全部で36であった。九九の答えは全部で81通りあるのに、「どうして○がついたのは36通りしかないでしょう」と問うと「重なっているのがあるから」という返事が返ってきた。
そこで

重なって数はいくつずつあるか数えてみよう。
○のついた数を一つずつ確認して何個あるか確かめていった。手間がかかったが表のようにまとまった。ここで
重なりが2つ 2,3,5,7,10,14,15,20,21,27,28,30,32,35,40,42,45,48,54,56,63,72
重なりが3つ 4,9,16,36
重なりが4つ 6,8,12,18,24
重ならない 1,25,49,64,81

九九表に色をつけよう。

  • 重なりのないもの:黄色
  • 2回重なるもの:白
  • 3回重なるもの:
  • 4回重なるもの:

 
九九表には、2回重なるものが一番多くあることが分かった。色塗りをしているとだんだん色のつき方に決まりがあることに気づいてきた。色塗りができたら

色のついた九九表を見て何か気づいたことがありますか?
こう尋ねると

  • 緑と白はつながっている。緑は3個ずつ使っている。
  • 黄色が少ない。

子どもたちは色にとらわれすぎたようなので、重なりの位置に注目させて考えると

  • 25がまん中にあって反対にしても同じになる。
  • 逆さにしても同じ。
  • 斜めの線があって6と6、8と8みたいに答えがいっしょ。

子どもたちは1、25、49、64、81を結んだ線を中心として、九九の答えが線対称になっていることに気づくことができた。

授業の感想を書きましょう

  • 黄色の線があって緑の四角があって、これをどっちも裏にしても答えは同じだった。
  • 秘密がいろいろで、ちょっと難しかったけれど楽しかった。
  • 九九はいろいろな数字を見つけると面白いと思った。九九には秘密があるから面白いと分かった。またやりたいな。あと白い色がすごくたくさんあってすごかった。
  • 私は最初は分からなかったけれど、だんだんやっていたら楽しくなってきました。またやりたくなってきました。楽しかったです。またやりたいです。

3 プロフィール

静岡県教育サークル シリウス
1984年創立。
「理論より実践を語る」「子どもの事実で語る」「小さな事実から大きな結論を導かない」これがサークルの主な柱です。
最近では、技術だけではない理論の大切さも感じています。それは「子どもをよくみる」という誰もがしている当たり前のことでした。思想、信条関係なし。「子どもにとってより価値ある教師になりたい」という願いだけを共有しています。

4 書籍のご紹介

「教室掲示 レイアウトアイデア事典」(明治図書2014/2/21発売)

「学級&授業ゲームアイデア事典」(2014/7/25発売)

「係活動システム&アイデア事典」(2015/2/27発売)

「学級開きルール&アイデア事典」(2015/3/12発売)

5 編集後記

規則性にどう気づけるか、それを応用して別の思考にステップアップするためにひも付けられるかが重要です。実際に九九を唱えながら○をつけていく作業をすることで、九九表の上に規則が浮き上がり、気付くためのきっかけになります。ぜひ、「気づき」にわくわくする授業にしてください。

(編集・文責:EDUPEDIA編集部 水島淳)

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