ステキな大人になるために~二分の一成人式をしよう~2「特別活動・集会」(シリウス)

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目次

1 はじめに

こちらの記事は、静岡県で30年間以上続く教員サークル、シリウスのホームページに掲載されている教育実践法の一つをご紹介しています。
http://homepage1.nifty.com/moritake/

2 実践内容

「二分の一成人式」に向けて準備をする中で、大人になるとはどんなことかを考えた。

大人になるとはどんなことだと思いますか?

ノートに考えを書いてもらった。
 ・会社でお金をもらえる。
 ・子どもができる。優しくなる。肩がこる。
 ・家を建てられる。鼻毛が増える。
 ・免許を取る。頭がよくなる。お酒が飲める。
 ・勉強がない。残業がある。新聞を読む。
 ・背が伸びる。土日は寝てる。お金持ちになる。

 たくさんの考えが出された。「大人になる」ことと「大人になってできること」の両方が混じっているようだ。そこで班ごと相談して考えを絞った。

大人になるとはどんなことか班ごと相談して3つ決めましょう。

 子どもたちはワイワイと「あーだ、こうだ」とずいぶんとにぎやかである。「大人になったらわき毛が生える、鼻毛が生える、○○毛が生える」「大人になると宿題がない」こんな声が聞こえてきた。班ごとにまとめた考えを聞いてみると、

1班
 ・お金が多くもらえる
   働いてお金をもらえるから。
 ・一人で遠いところへ行ける
   子どものときは親がついてくるけれど大人は一人で行けるから。
 ・好きなことができる。
   子どもではできないことができるようになる。

2班
 ・年をとる
   成長したり年を取ったりして大人になるから。
 ・体重が増える
   大きくなると体重が増える。
 ・結婚できる
   つきあったりして結婚できるから。

3班
 ・お酒が飲める
 ・免許が取れる
 ・仕事をする

4班
 ・一人暮らしができる
  一人暮らしをして料理とかが作れるから。
 ・仕事ができる
   お金がもらえて自分のためになるから
 ・宿題がない
   宿題がないからほとんど自由

6班
 ・仕事をする
 ・結婚する
 ・白髪が増える

8班
 ・年を取る
   毎年誕生日が来て年を取るから。
 ・結婚する
   結婚はいろいろな家事や子どものお弁当ができる。
 ・仕事をする
   毎月給料が入ってくる。

班ごと話し合ったことを図にまとめてみよう

 さて 、こうして班ごとの考えがまとまったところでこれを1 枚の図に表した。
 ファシリテーショングラフィックスという手法でまとめた。これは発想法の1つである。外側円に「子どものすること」中央円に「大人のすること」内側円に「大人になること」とだんだんレベルを上げていきながら内容を絞っていく。「大人になること」では、心のことに触れた班が多く見られた。

3 プロフィール

静岡県教育サークル シリウス
1984年創立。
「理論より実践を語る」「子どもの事実で語る」「小さな事実から大きな結論を導かない」これがサークルの主な柱です。
最近では、技術だけではない理論の大切さも感じています。それは「子どもをよくみる」という誰もがしている当たり前のことでした。思想、信条関係なし。「子どもにとってより価値ある教師になりたい」という願いだけを共有しています。

4 書籍のご紹介

「教室掲示 レイアウトアイデア事典」(明治図書2014/2/21発売)

「学級&授業ゲームアイデア事典」(2014/7/25発売)

「係活動システム&アイデア事典」(2015/2/27発売)

「学級開きルール&アイデア事典」(2015/3/12発売)

5 編集後記

現代社会の中で、決まった「大人のかたち」はありません。そんな中で、この活動は、みんなで楽しみながら大人になることについて考え、それを共有していくことができる。子どもたちに、そ れぞれの「なりたい大人像」を形成してもらういい機会になるのではないでしょうか。
ぜひ試してみてください。
(編集・文責:EDUPEDIA編集部 中原瑞貴)

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