1 はじめに
本記事は、データに立脚して問題解決する能力を育むために、RESASを取り入れた授業モデルを提供しているRESAS for teachersに掲載されている授業モデルを紹介する記事となっております。この記事の作成で用いた学習指導案・授業スライド・ワークシートは、記事終盤のリンクからダウンロードし、ご活用いただけます。
2 指導案紹介
ここでは、以下の学習指導案から転載しています。実際の原稿もお読みになりたい方は転載元の学習指導案をご確認ください。
実施学年,教科など
高等学校 総合的な探究の時間
単元の目標
- 課題を設定するための基礎的な力、数学的な手法や科学的な手法などを用いて、探究の過程を遂行する力、探究した結果をまとめ適切に表現する力を身に付ける。
- 表示形式が異なる同じ2つのデータ、複数のデータを比較する力を身に付ける。
- 探究活動において、社会でどのように生きるのか、人々にどのように貢献するのかを意識しながら課題設定する動機付けも併せて行う。
指導計画(全3時間)
第1時
複数のデータに共通して出る傾向と、ほかの傾向とは異なる傾向を探す。その因果関係を探ることで、課題となりうるものを考える。
第2時
RESASを活用した課題設定〜データ分析の基礎~前時に考えた研究テーマをもとに複数のデータにあたり、考えられる複数の仮説を立て検証する。(本時)
第3時
地域の魅力と課題を見つけよう前時の授業を振り返り、発表形式(パワーポイント 1 枚)にまとめ、グループ毎で発表を行う。
単元で活用するRESASのマップ
- 雇用/医療・福祉マップ → 医療需給
- 人口マップ → 人口構成
- 消費マップ→消費の傾向(POSデータ)
※それぞれのマップはこちらのメインメニューから選択してご確認ください。
使用教材
- 授業スライド(本時はスライド1-14を使用)
- 配布プリント(本時はP.1-6を使用)
※上記はこちらからダウンロードすることができます。
授業展開
3 転載元の紹介
RESASについて
地域経済分析システム(RESAS:リーサス)は、地方創生の様々な取り組みを情報面から支援するために、経済産業省と内閣官房(デジタル田園都市国家構想実現会議事務局)が提供しています。自治体職員の方や、地域の活性化に関心を持つ様々な分野の方によって、効果的な施策の立案・実行・検証のためなどに広く利用されています。くわしくはこちら。
※他の授業モデルもご覧になりたい方はこちら。
転載した授業資料
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4 編集後記
理系のための探求プログラムという視点はなかなか馴染みがないでしょう。様々なデータから仮説を検証し、新たな知を生み出す理系が必要な探求スキルを身に着ける過程においてRESASの活用はとても有意であると感じます。この授業を通して仮説を立てていく中で、教師の想像を超えた発見や学びが生まれていくのではないでしょうか。ぜひ、多くの理系学生にRESASを活用していただきたいと思います。
(編集・文責:EDUPEDIA 編集部 森下聡吾)
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