すぐに使えるメディアリテラシーのためのPowerPoint教材

●はじめに

PowerPointで提示したニュースの見出しについて考えたことを、ノート(またはワークシート)を交換することによって深めます。PowerPointのスライド切りかえに応じて授業が進みます。ノート(またはワークシート)の交換をする際に使うタイマー(3分間)もスライドに埋め込みました。

それで、PowerPointのファイルをそのまま公開するつもりだったのですが、5MBを超えていないにもかかわらず、なぜかアップロードできなかったので、やむを得ず別の場所に置いておきます。

↓これをクリックしてリンク先のファイルを参照して下さい。
 「メディアリテラシーの授業のためのPowerPoint教材」公開ファイル

●授業の要点

2014年12月の総選挙翌日の五大紙(朝日・毎日・読売・産経・日経)の写真を見せながら、同じニュースでもメディアによって扱い方が違うことを示した上で、以下のような見出しを示します。

  1. 甲状腺がん、新たに7人福島の子供 (日経)
  2. 甲状腺がん 新たに7人…18歳以下検査(読売)
  3. 福島:甲状腺がんの子供57人に 健康調査(毎日)
  4. 甲状腺がん、疑い含め104人 福島の子供30万人調査(朝日)
  5. 福島の子供の甲状腺がん、57人に 「放射能の影響はみられず」福島県(産経)

上記の5つの見出しのうち、生徒それぞれが自分の考えで2つを選び、その違いについてノート(またはワークシート)に考察を記します。
そのあと、ノート(またはワークシート)を生徒同士で交換させ(例:後ろの生徒に順送りし、いちばん後ろの生徒は一番前の生徒に渡す)、自分が選ばなかった組み合わせを含め、見出し同士の違いについて考察を深めさせます。(3分×5ラウンド程度)

ノートに書き込まれた友人のコメントをふまえて口頭で意見交換を行い、クラス全体(またはグループ)で見出しの差異についての理解を深めます。

正しい1つの正解があるわけではなく、受け止める人間によって受け止め方が異なり、場合によっては誤解することもあり得ます。メディア・リテラシーの授業なので、読者が誤解したり勘違いしたりする可能性をも考察の対象にしていきます。

●その他

「福島」という単語の有無による受け止め方の違いや誤解が生じる可能性、「子供」と「18歳以下」という表現の違いによる印象の違い、「7人」「57人」「104人」「30万人」などの数字が与える効果、見出しの長さによる印象の違い…等々、中学1年生でも、意見交換を重ねながらさまざまなことに気づいていきます。デリケートな話題ではありますが、学年を問わず興味を持って授業に取り組んでくれます。

専門的な問題には深入りせず、国語の授業として実施することを想定しているので、3時間扱いにしています。

「甲状腺がん」や「放射性ヨウ素」などの問題に入っていくとすれば、調べ学習やディベート、ディスカッションなど、さらに時間をかけて授業を展開することも可能です。

OneDriveとPowerPointのアプリを入れておけば、iPadでも操作することができます。その方が、机間指導しながらタイマーを操作することができるので便利です。

スライドを映写しながら、何を語り、どのように生徒たちの気持ちを動かすかについては、抱えている現場の状況に応じて考える必要があります。私の場合は進学校の男子たちだったので、政治家の発言(失言)、芸能人や文化人のコメント、宣伝のためのコピー(商品名)、ツイート(による炎上、リツイート)など、短い言葉を運用する能力の大切さについての雑談を授業の最初に語り、ノートをリレーする際もそういう意識で「反射神経、頭の回転」が大事だと話しました。

昨年度の中学1年生の授業(3学期)で使った教材を、今年度の中学3年生の授業(2学期)で使うために増補改訂しました。

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