先輩に聞く!教員採用試験合格体験記!~①進路選択編~

 

1 はじめに

本記事は、2016年度の教員採用試験に見事合格した、2人の大学生の方にインタビューしたものです。
なぜ教員になろうと思ったのかというところから、教員採用試験の勉強を始めた時期や内容に関してまで、沢山のお話を聞かせていただきました。
記事は3本立てになっており、本記事は「進路選択編」です。
続きも公開しておりますので、ぜひご覧ください。

②(一般教養&教職教養編):先輩に聞く!教員採用試験合格体験記!~②教員採用試験対策(一般教養&教職教養)編~

③(面接対策編):先輩に聞く!教員採用試験合格体験記!~③教員採用試験対策(面接対策)編~

2 先輩の紹介!

簡単な自己紹介をお願いします。

I:立命館大学文学部日本史学専攻のM.I.です。受けたのは高校の国語科で、愛知県、京都府、神奈川県、静岡県から合格を頂きました。春からは愛知県の教員になります。

Y:同志社大学文学部国文学科のS.Y.です。大学では日本文学を専攻していて、京都市の学校ボランティアに参加していました。横浜市の中学(国語)の採用試験に受かりました。採用延期制度(注①)を使って、教職大学院に進学します。

3 先生を目指した理由

なぜ先生を目指そうと思ったのですか?

Y:僕は両親がまず小学校の先生で、兄、叔父、叔母も全て小学校の先生という教員一家の環境でした。小さいころから学校の先生っていいなと思っていて、小中高の先生にも恵まれたので、自然に教員を目指しました。

I:私は親戚に教員はいないんですが、小中高でいい先生に出会ったことと、大学受験が私にとって大きかったです。そのときの担任との進路面談で私の人生が大きく変わったと思っています。それまでは京都に来るつもりもなかったし、私立大学に進むつもりもありませんでした。でも、今ここにいて教員の道に進むのも、全てあの分かれ道からきていると考えると、高校の先生って子どもの進路にすごく関わるなと思って、でもそれがいいところだと私は思います。子どもの将来を左右する重要な職業ですが、あえてそこに関わりたいと強く思いました。

その先生から言われたことはなんですか?

I:センターの点数が伸びず、それでも目指していた国公立大学にこだわる私に
「お前がもし教師だったら、ここでこういう生徒の背中を押せるのか?」と声をかけました。「無理です」と答えたら、「俺もそういう気持ちなんだ」と言われました。先生らしくない言葉ではありますが、私はそれでふっきれました。

Iさんは初めから高校の先生になろうと思っていたのですか?

I:小学生のときは小学校の先生になりたいと思っていたし、中学生の時は中学校の先生になりたいと思っていましたが、小中高を全部見たうえで、キャリア教育に携わりたかったので高校を選びました。小学校の免許はタイミングを逃して取れなかったので中高から選ぶことになったのですが、中学校から高校に進学するときよりも、高校を卒業した後の進路の方が多彩なので、高校教員を目指すことにしました。

中学校の先生を目指すことを決めたきっかけは学校ボランティア

Yさんは小中高で迷いましたか?

Y:高校生の時は高校の先生になりたくて、高校の先生になるなら専門的なことを学んだ方がいいと感じて教育学部ではなく文学部に進学しました。2年生から4年生にかけて公立中学校で学校ボランティアとして活動し、3年生のときには公立高校の総合的な学習の時間のサポーターとして入り、高校生と触れ合いました。その2つを比べたときに、中学校がいいなと感じました。

中学校がいいなと感じたのはなぜですか?

Y:自分がボランティアとして通っていた中学校はすごい落ち着いているところだったんですが、中学校はやはり学力の差が大きいので、誰にでも分かる授業が求められ、自分を鍛えられると思ったのが一つです。あとは、問題行動や不登校などの件数が多い中学校で、そういった子たちを自分が手助けできたらいいなと思いました。小学校から中学校に上がると一気に大人になって、先生たちも高いレベルのことを要求しがちですが、小学校の延長線上にあることを忘れずに自立を図るというのが面白いなと個人的には感じました。

その気持ちに気付いたのは学校ボランティアのおかげということですね?

Y:そうですね、大学生という比較的子どもたちに近い立場で学校に入ったことで、中学生が直接悩みを打ち明けてくれたりしました。大学2年生から4年生にかけて同じ学校に行っていて、中学1年生だった子が中学3年生になって受験勉強を頑張っていたりして、学年をまたいだ成長を見られたことも大きいです。京都市の教師塾に2回生から通っていたのですが、その一環で学校の実地研修に参加して、そのままその学校にボランティアとして通っていた形になります。

Iさんもボランティアの影響は大きかったですか?

I:私は、大学の学校インターンで市内の中学校に2か月間行ってみて、比較的落ち着いていた学校だったけれど、中学生から自分が離れていたからか、「こんな感じだったかな?」とすごく違和感がありました。比較的大学生と近い高校生くらいのイメージで行ったので、「私、この世界に戻れるのかな」と感じてしまいました。あとは自分が行った学校の職員室がギスギスしていて、無理だなあと感じました。教師になるのは無理かもと感じたレベルでした。教育実習は高校に行って、そのときにやはり高校の方が自分に合っているなと感じました。クラスをまとめるとかではなく、人と人として一対一で話せる感じがしました。

ギスギスしていたと言いますが、反対に先生同士の関わりで良いと思った関わりあいはありますか?

I:先生同士で冗談を言い合っていて、この学年はうまくやっているんだろうなと感じたところはありました。

Y:私のところは大きくない学校だったので、日常での会話が多かったです。中規模校ならではの特色ですかね。若手が多かったんですが、若手と中堅、ベテランが飲み会でいろいろ話しているところがいいなと感じました。新任時代は学校の雰囲気になじまなければいけませんが、中堅になると逆に雰囲気を作っていかなくてはなりません。その立ち回りを学べました。

4 教員採用試験一本で

一般的な就活はしましたか?

I・Y:していません。

I:最初はどちらもしようと考えたんですが、どっちつかずになってしまうと思ったので、教員採用試験に絞りました。

Y:教育実習が終わった時点で就活は無理だと感じました。

3回生でインターンには?

I:今考えると行けばよかったなと思いますが、行ってないです。企業の方は見ずに教員に決めてしまったので、自分がやりたいキャリア教育は企業でもできたのでは?と問われると、そうかもしれないと思います。そこはちょっと心残りですね。

Y:行っていません。教員は自分の経験そのものが教材になるので、生徒に話すネタにもなるし行っておけばよかったなと思います。

授業で思い出に残っているものがあれば教えてください。

I:教職の授業でいうと、教職発展科目(必修ではないが、追加で教職について学べる科目)が面白かったです。発展科目の中では特に、応用ドラマ教育論という演劇要素のある講義がよかったです。教師は生徒に様々な顔で接するために、演技ができないとダメという話がよくありますが、自分をどう表現していくのか、どう見られているのかを追求する授業でした。ワークショップも多く、寸劇で自分の過去を表現したり、体全体を使って自分の感情を表したりすることなどを通して、自分ってなんだろうと見つめ直しました。

Y:四重田(よえだ)先生というとても話の上手い先生の平家物語の授業は面白かったですね。もう一つは教育社会学の授業です。社会学的な観点から教育を見ることで、新しい視点を持てたのがよかったと思います。

5 学生時代にもっと本を読んでいればよかった

大学生活で、できなくて後悔していることはありますか?

I:本をもっと読めばよかったと思います。高校で読書習慣がなくなってしまって、大学に入ったらスマホが普及して、読む機会が少ないままになってしまいました。今頑張って読んでいます(笑)。面接でもどんな本を読んだか聞かれたりしました。

Y:英語圏に行ってみたかったです。読書に関して、有名な作品はちょくちょく読んでいましたが、古典作品ももっと読んでおけばよかったと思います。近世のゼミに所属していたので、その年代の作品は文化を絡めて理解していますが、中世の作品も読んだものの、なぜ評価されているのか深く理解はできていません……。

小学校の教員免許は取得しておけばよかったと後悔?

国語以外に取りたい免許はありましたか?Iさんは高校国語以外に中高の社会科も取ったそうですね。

I:はい、私は地歴公民全部取りました。司書教諭も取ったので、授業はなかなか大変でした。小学校の免許も取りたかったんですが、実際に取る余裕はなかったかもしれません。

Y:中高の国語しか取っていません。小学校は結局取りませんでした。

複数の免許の場合教育実習はどうするのですか?

I:教科はどれか一つで大丈夫です。私は教採が国語だったので、教育実習も国語で行きました。実習は中学校3週間、高校2週間必要ですが、実習先の高校が3週間で受け入れてくださったので大丈夫でした。中高両方とる人で高校のみ2週間いった人は他に1週間行く必要があり、合わせて3週間の実習が必要です。

実際中高の教員免許はどれぐらい忙しかったですか?小学校との両立は?

I:立命館大学では、小学校の教員免許は佛教大学の通信でとらないといけません。遠かったし、そこまでして取りたいものではないと思いました。一方で、中高の教職は卒業単位に入るのでそこまでしんどくはありませんでした。これから中高一貫校が増えてくることも考慮して、中高両方の免許を取りました。

Y:同志社大学では、小学校教諭の免許取得に関しては、親和女子大学との提携で遠かったので取りませんでした。文学部なので中高の教職は卒業単位に含まれます。そんなにしんどくはなかったので、せっかくだし小学校も取ればよかったと今では思います。

中学校教員が「小学校ではこんなことを学んでいる」というのを知っているのとそうでないのとではかなり違います。小学校のことを知っていれば、このようなことを学んでいるから中学校ではこういうことをやろうと考えられると思います。これから小学校や高校のことも意識して、中学の授業を組み立てようと思っています。

6 教職大学院に行くきっかけになった教育実習

教職大学院で免許はとれないのですか?

Y:大学によっては取れます。2年間のところを3年間学べば取れるところが多かったりします。

実際、教職大学院ではなにを学ぶのですか?

Y:特徴としては実習が多いことです。修士課程の大学院ではなくて、専門職大学院なので、実習で体験したことを大学院に持ち帰ってその考察を行います。ワークショップを行ったりと、それこそアクティブラーニングです。

2年間現場で経験を積むか大学院に行くかの選択をしたキッカケは何ですか?

Y:教育実習ですね。実習に4週間行ったんですが、ちょうど指導教諭の先生が体調を崩されてしまい、他の先生も忙しくて指導してもらえませんでした。そこで4月からのイメージを逆に持つことができ、このままではヤバイなと感じたんです。授業を成り立たせるにはまだまだ力量不足かなと。教室には発達障害を持った子など様々な子がいるので、学級をまとめる為には大学院に行って学ぶことが必要だと感じました。

I:私も教育実習で同じことを思いましたが、採用延期制度を知ったのは願書を出してからでした。愛知県は願書に猶予欄があって、そこに丸をつけていたら大学院に通う猶予をもらえたのですが、後から気付いたので無理でした。なかなか難しいとは思いますが、今は30代ぐらいに大学院に戻ってこれたらいいなと思っています。

先輩に聞く!教員採用試験合格体験記!~②教員採用試験対策(一般教養&教職教養)編~ へ続きます。

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