中学地理〜北アメリカの国と自然〜(自主学習用教材「こころの窓」第21回)

1 はじめに

本記事は、東近江市の元中学校校長で現在は小学校講師を務める雁瀬徳彦さんが作成した「こころの窓」の内容を引用・加筆させていただいたものです。「こころの窓」は中学生向けの地理教材で、不登校の生徒や、学校に登校できても教室に居られず別室で過ごす生徒が一人で勉強できるように作られています。雁瀬さんの取り組みに関しては、こちらの記事もご参照ください。

本記事では、第21回「北アメリカの国と自然」の内容について紹介しています(教材の本文は編集せずに掲載しております)。ほかの単元の記事をご覧になりたい方はこちら

2 「こころの窓」について

教材の一枚目を見ていただくと分かりますが、教材の文章を読むと歴史の流れがよく分かります。現在使用されている学校の教科書は写真も多くとても見やすいように思いますが、初めて歴史を学ぶ子どもたちにとって、とても難しい写真や資料です。また、教科書の文章には事実が羅列されているだけなので、歴史の事象がドラマティックであることや、当時の武将がどんな思いで戦いや政治を行っていたかという感動が伝わってきません。だから、不登校の子どもたちが学校の教科書だけを使って一人で勉強しようと思ってもなかなか続かないのです。

そこで、子どもたちが一人で楽しく歴史の勉強ができるようにプリントを作成しました。また、次のページには復習問題があります。ほかの教材だと、「794年に何がありましたか」という語句を答えさせる問題が主流です。このプリントには語句を答えさせる問題ではなく、「なぜ、都を奈良から京都に移したのですか」という問題が載っており、起こった事実に対して、その原因や結果について子どもたちに考えさせる問いになっています。

解説編

こんにちは。今日の気分はどうですか。では、今日もがんばりましょう!

今日のお題は「北アメリカの国と自然」です。

下の地図を見てください。北アメリカには、カナダとアメリカ合衆国とメキシコという国があります。北アメリカの西には、大きなロッキー山脈がそびえています。また、東側には五大湖(ごだいこ・・・エリー湖、オンタリオ湖、スペリオル湖、ヒューロン湖、そして滋賀県の琵琶湖に関係の深いミシガン湖)という大きな湖もあります。この五大湖のなかのエリー湖からオンタリオ湖に流れるナイアガラ川の途中に、あの有名なナイアガラの滝があるのです。

ところで、もともと北アメリカにはアメリカインディアンやネイティブアメリカンと呼ばれる先住民が住んでいました。そこへイギリス人が新しい新天地(しんてんち)を求めて移り住んできたのです。はじめの頃は、今のニューヨークのあたりに自分たちの国をつくりましたが、その土地をだんだんと東の方へ広げていったのです。この時、もともと住んでいた先住民達を追い出してつくったのがアメリカ合衆国の始まりなんです。こんな言い方をすると、アメリカの人に怒られるかも知れませんが、事実なのです。だから、よく考えると分かりますが、アメリカでなぜイギリスの言葉である英語が話されているかというと、アメリカという国をつくったのがイギリス人だからなのです。同じようにカナダにも先住民がいましたが、おもにフランス人がたくさん移り住んできたので、現在のカナダはフランス語と英語が公用語(こうようご・・その国で使われている言葉)になっているのですよ。

それから、アフリカのところで勉強しましたが、かつてアフリカから黒人が奴隷として北アメリカに連れてこられたため、アメリカやカナダにもたくさんの黒人の人たちが住んでいます。さらに現在では、他にもたくさんの人々が移り住んだため、いろんな人種(白人、黒人、黄色人種<アジア人など>など)の人たちがいるのですヨ。

また、アメリカ合衆国とカナダとメキシコが、1994年に北米自由貿易協定(NAFTA・・・ナフタ)を結びました。これはヨーロッパのEUと同じように、三つの国のなかで貿易が活発に行われるようにするために結んだのです。もともとアメリカ合衆国は、経済的にも軍事的にも世界最強の国でしたが、この協定でさらに強くなったのです。また、メキシコはこの協定のおかげですごく発展しました。どこの国や地域でもそうですが、一つの国だけでなく、いろんな国同士が協力してまとまっていくと、大きな力を発揮できるようになるのですね。

はーい!今日はここまでです。では、復習問題に進んでください。

復習問題

1.北アメリカの自然や地形について、その特長をまとめてください。

北アメリカには、カナダとアメリカ合衆国とメキシコという国があります。北アメリカの西には、大きなロッキー山脈がそびえています。また、東側には五大湖(エリー湖、オンタリオ湖、スペリオル湖、ヒューロン湖と琵琶湖に関係の深いミシガン湖)という大きな湖もあります。この五大湖のなかのエリー湖からオンタリオ湖に流れるナイアガラ川の途中に、あの有名なナイアガラの滝があるのです。

2.なぜアメリカ合衆国で英語(イギリスの言葉)が話されているのですか。説明してください。

もともと北アメリカにはアメリカインディアンやネイティブアメリカンと呼ばれる先住民が住んでいました。そこへイギリス人が新しい新天地を求めて移り住んできたのです。はじめの頃は、今のニューヨークのあたりに自分たちの国をつくりましたが、その土地をだんだんと東の方へ広げていったのです。この時、もともと住んでいた先住民達を追い出してつくったのがアメリカ合衆国の始まりなんです。だから、アメリカでなぜイギリスの言葉である英語が話されているかというと、アメリカという国をつくったのがイギリス人だからなのです。

3.北米自由貿易協定(NAFTA)について、簡単にまとめてください。

アメリカ合衆国とカナダとメキシコが、1994年に北米自由貿易協定(NAFTA)を結びました。これはヨーロッパのEUと同じように、三つの国のなかで貿易が活発に行われるようにするために結んだのです。もともとアメリカ合衆国は、経済的にも軍事的にも世界最強の国でしたが、この協定でさらに強くなったのです。また、メキシコはこの協定のおかげですごく発展しました。

3 ダウンロードはこちらから

こころの窓 第21回「北アメリカの国と自然」

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4 おわりに

不登校の子どもたちにとって一番大切なことは、何が何でも学校に登校させることではなく、家であろうが別室であろうが自立の力をつけてあげることだと考えます。誰かに言われて取り組む学習を重ねるのではなく、自分で考えて自分で学習できる力をつけることが大切です。その上で、学力をつけていくことが「生きる力」につながっていくと思います。

この「こころの窓」は、一人で勉強するために作ったプリントです。閉ざした『こころの窓』を開けて、社会に出て行くための勉強をがんばってほしいと考えてこの題名をつけました。

不登校に悩む子ども達の力になることを祈っております。

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