『わたしたちの市の歩み』かわる道具とくらし(教育出版3年社会科)~カードを使ったまとめ学習~

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目次

本単元で身に付けたい資質・能力

生活の中で使われる道具の変化について、人々の生活との関連を踏まえて理解させる。調査活動、具体的な資料を通して、必要な情報を調べまとめる技能を身に付けさせる。また、生活の中で使われる道具の変化や、人々の生活との関連を考える力、考えたことを表現する力を養う。そして、学習問題を追究・解決するために、意欲的に調べ、粘り強く考えたり、調べたことや考えたことを表現しようとしたりする主体的な学習態度を養う。

単元の評価規準

知識・技能

生活の中で使われた道具について、見学や聞き取り調査をして調べ、必要な情報を集め、人々の生活の移り変わりについて理解している。

思考・判断・表現

生活の中で使われた道具などに着目して、問いを見いだし、人々の生活の様子の変化について考え、表現している。

主体的に学習に取り組む態度

人々の生活の移り変わりについて、予想や学習計画を立てたり、見直したりして、主体的に学習問題を追究し、解決しようとしている。

単元の展開【1~6時】

1時 昔の道具

・地域で今でも使われている昔の道具について、クラス全体で話し合う。

・学校にある郷土資料室などを見学し、昔の道具を探す。

・昔の道具がそれぞれどのようなことに使われていたのかを、個人で調べる。

今後、振り返りは「道具調べカード」を作成することを伝える

2時 学習問題をつくり、学習の見通しを立てよう           

・班で役割分担をして、昔の道具を調べて、気づいたことをクラス全体で発表する。

・昔と今の暮らしの違いをもとに、学習問題をつくる。

・単元の学習問題(例:道具がかわることで、人々のくらしはどのようにかわってきたのだろう。」)を問いかけ、個人で予想をする。

・個人で予想したことを班で共有する。

・班でどうやって調べればよいかを話し合って決め、「調べること」と「調べ方」を整理した学習計画をノートなどに書く。

3時 郷土資料館をたずねて

・地域にある郷土資料館などを見学する。

・班で役割分担をして、昔の道具の名称、使われていた時期、用途などについて調べる。

・個人で調べた道具について、「道具調べカード」にまとめる。

4時 昔のくらしをインタビューする

・家の人、もしくは地域に詳しいお年寄りなどに、昔の道具(電化製品など)についてインタビューする。

・家の人、もしくは地域に詳しいお年寄りなどに、当時の暮らしの様子について、インタビューする。

・個人で今と昔の暮らしの違いについて、まとめる。

・個人でまとめたことを班で共有する。

・本時で調べた道具について、個人で道具調べカードにまとめる。

5時 かわってきたくらし

・クラス全体で昔と今の洗濯道具の写真を見て、使い方を比べる。

・班で道具とともに、人々の暮らしがどのように変わったのか話し合う。

・班で話し合ってわかったことをクラス全体に伝える。

・本時で調べた道具について、個人で道具調べカードにまとめる。

6時 道具とくらしのうつりかわり

・これまでにつくった道具調べカードなどを使って、班で年表にまとめる。

・年表には、その年代の主なできごとや人々の暮らしの様子についてまとめる。

・班でまとめた年表を使い、道具とともに人々の暮らしが移り変わってきたことを班で確かめる。

・班で確かめたことをクラス全体に伝える。

カードを使ったまとめ学習

学習後は毎時間振り返りができるといいのですが、どうしても時間がとれないなどといった問題が出てくると思います。また、子どもたちも毎時間の振り返りで同じような振り返りを書いたり、飽きてしまったりすることもあると思います。もちろん、文章を書く振り返りはとても大事なものです。しかし、時にはいつもと違う形で振り返りをすることが、学習の意欲付けや形を変えた学びの成果物として効果を発揮します。

本単元では、道具調べカードというものを学習後に作成します。そこには、対象の道具の「絵」や「使い方」、「今と似ている道具」、「人々の暮らしはどうなった」などを記入します。「本時で身に付けたい資質・能力」の中にも、生活の中で使われる道具の変化や、人々の生活との関連を考える力、考えたことを表現する力を養う。」とあるので、その目標とリンクさせる項目がいいでしょう。作成後は、単元の終末に班で持ち寄って、年表にまとめます。さらに、その年表は次の単元に活かすことができます。

社会科は準備に時間がかかる教科です。そのため、学習の流れをフォーマット化したり、毎時間の振り返りを使った単元の終末を考えたりすることが時間の短縮にもつながります。

 [参考出典]

・教育出版「令和6年度版『小学社会3』年間指導計画・評価計画」

執筆者プロフィール

nanalalala

元小中学校教員。「思考を深める」(アクティブラーニング・思考回路図の活用など)、「安心して学ぶことができる」(ユニバーサルデザインを意識した授業計画・環境整備など)、「SST」「理解教育・インクルーシブ教育」などを意識し、教育活動・学習活動などに取り組んできた。現在は自身の経験を伝えるWebライターとして活動中。

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この記事を書いた人

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