野球・ベースボール型ゲームを簡単ルールで楽しく

GOOD!
44581
回閲覧
57
GOOD

作成者: matsui (Edupedia編集部)さん

野球を知らない子供たち

最近はテレビでの野球中継が減り、野球が流行らなくなったため、子供たちは野球のルールを知りません。バットに球が当たっても、「フェアかファール」の判断ができませんし、「ファーストに向かって走るのかサードに走るのか」さえ、分かっていない子供がけっこういます。

子供たちにとって野球はルールがかなり難しい競技です。野球の「打つ、捕る、投げる、走る」という動きは、野球経験のない小学生にとっては、かなり高度なスキルであると思います。伝承遊びとしてルールが伝わったり、地域のクラブチームの子供がルールを知っていたりする状況がなくなってきているので、試合をさせるとルールがわからないことでもめることが多くなりました。これでは到底、楽しめる状況ではありません。

また、本来の野球は敵の隙をついて走塁することが面白みの一つであるため、野球経験のある子供たちはリードや暴走気味のプレーをして敵の守備をかき乱して楽しもうとします。これをやりだすと攻撃が長くなるし、打つ時間が減ってしまいます。

下手をすると野球経験のある子供が偉そうに正規のルールを主張して、経験のない子供の知識・スキルの不足を責めてしまう。はそれが面白くなくてもめてしまう・・・といった険悪なムードになってしまうような状況にもなりかねません。

簡単ルールの導入

これらの事を考えると、ルールをどの子でも理解ができ簡単にしてしまい、スキルがなくてもある程度の活躍ができる状況を作り出してあげる必要があります。特に走塁で混乱しないようなルール作りが、初心者が多い集団の野球には向いていると言えるでしょう。

子供たちに、

「野球を知っている人、野球が上手な人たちだけが楽しむような野球は、学校の授業でやることではありません。どんな人にもチャンスがあって、たくさんの人が楽しめる野球ができるように、少し、ルールを簡単にします。」

と、主旨を説明してから、以下のようなルールを示してみましょう。

簡単ルールの実際



1. 打った後、バットを投げると危険なので、必ずフラフープの中にバットを置いて一塁に向かう。置かなければ、打者本人が置きに戻らなくてはならない

2. 安全確保と秩序維持のため、ベンチを作り、ベンチから外に出ている時は審判が10カウントする。10カウントで打者を1人減らすなどのペナルティーを。

3. ホームベースあるいはピッチャーマウンド付近のフラフープにいるピッチャー(キャッチャー)にボールが返ってきたら、守り側チームは「ストップ!」と叫ぶ。そこで進塁は止まり、前の方の塁にもどる。

4. 攻撃側のチームの1人がピッチャーとして、バッターの打ちやすい球を打てるまで投げる。ボールもストライクもない。

5. さらに、ホームを中心に5~8mぐらいの扇形の弧を描き、扇形の中で、バウンドしたら、打ち直し。そこを超えるまで打つことができる。・・・・・こうする事によって、バントや打ち損じによる処理による混乱(1塁への暴投)が減ります。また、&color(Aqua){スカッとフライやライナーの打球を打てる};まで打ち直せるので、バッティングが苦手な子供も楽しい思いができます。ただし、10球ぐらいを限度にしてアウト?

6. 「フライをとった時」「フラフープ内にバットを置かなかった時」「2と3の時」だけをアウトにして、その他の場面はアウトはなし。

7. 守備側としてバント処理は難しいし、球が飛ばないと攻撃側もスキっとしないので、ピッチャーよりも後ろに球が飛ばない場合は、もう一度打つ。

8. 通常の3アウトでチェンジではなく、攻撃は、バッターが6人打てば、攻守交替。これで攻撃が長引いていつまでも守備をさせられることがなくなります。

9. バットはラケットでもOKでバッターが選択することを許す。

10. リードやタッチアップはなし。バットにボールが当たった瞬間からランナーは走り始めてOK。

11. もし、キャッチをすることが苦手な子供(女子)が多いなら、フライは受けなくても手(体)に当たったらアウト

12. もめたらジャンケン。どうしても納得できないときには、ジャンケンをして潔く。

子供たちの発達具合によって、これらのルールを少々カスタマイズして、厳しくしたり、軽くしたりして調節をして実施してみてください。

経験がない子供が活躍

上記ルールで、体育の時間に野球をやった時のことです。

初めは野球の経験がなくて、打った後に三塁を目指して走り始めるような状態であったN君が、上記のルールで実施した時の事です。N君のチームは最終回に7−7と追いつき、しかもランナー2塁の場面で、いつもはおとなしくて体育が苦手なイメージの強いN君が最終バッター(6人目)となりました。普段ならN君に対してチームメートから「あーあ、N君か。もう、おしまいだー。」等とプレッシャーとなるような声かけが出てしまっていたかもしれない所です。そしてもしN君が打てなかったら、非難の声があがっていたかもしれません。

ところが、このルールであれば、N君にもヒットを打てるチャンスが出てきます。実際、チームメートはN君を応援してくれたし、N君は見事、サヨナラヒットを打ってヒーローになりました。

この程度のルール簡略化なら、経験者も納得して楽しめるレベルであるし、経験のない子供にも活躍の場が生まれます。スコアが大差になってしまうことも防げて、楽しい雰囲気で野球型のゲームを行うことができます。

カテゴリ:

キーワード:

コメント

コメントはまだありません

    より良い実践のためには、あなたの励ましや建設的な対案が欠かせません。
    ログインして、ぜひコメント欄をご活用ください。