【釜石市津波防災教育】(中学生)Ⅱ‐E(2)対処行動を知る-避難後の行動を考える

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目次

1 授業内容と目的

本授業では自分たちの地域を守るために、中学生としてできることを考えることを目的としています。

大きな災害が起きた時に活躍している救助隊やボランティアの様子を学習し、中学生としてできることを考えます。また、自分たちの町の防災体制や工夫を学習し、そこからさらに、自分たちに何ができるかを考えます。

2 導入

(1)大きな災害が発生したときに活動した救助隊やボランティアの様子を紹介する。

→沿岸部において大きな地震が99%の確率で起こることを想起。
資料を使って、「災害ボランティアの活動」について補足説明をする

添付ファイル

(2)本時の学習課題「避難した後、中学生としてできることを考える」を説明する。

→災害時は中学生も重要な役割の担い手であることを説明する

3 展開

(1)自分たちの住んでいる町の防災体制や工夫がどのようになっているか、資料等から読み取る。

→釜石市地域防災計画を見せて、釜石市の防災体制や工夫どのようになっているかをつかむ

【書籍-03】釜石市地域防災計画 http://dsel.ce.gunma-u.ac.jp/kamaishi_tool/text/book_03.pdf

(2)地域で津波や災害が起こった際、中学生として何ができるか考えさせる。

①避難する時、具合の悪い人やケガ人、小学生に対してどのような行動をとれば良いか考える。

→具合の悪い人→ 肩を貸す、簡易担架で搬送

→ケガ人→ 複数で救助し、搬送

→小学生→ 一緒に避難する、避難誘導

②避難場所での行動(集合隊形、点呼、安全確認、けが人への処置)を確認

→混乱せず落ち着いて行動する→小学生等を安心させる

→ケガ人への処置や対応を手伝う

③避難後、中学生として何ができるか考える。

→炊き出しの手伝い、物資の運搬、避難誘導、給水、清掃等生徒の意見をもとに補足していく

(3)炊き出し、けが人の搬送、給水などのグループに分かれ、活動内容を考える。

→(2)で出た意見をもとにして、グループに分け、詳しい活動内容を考えて用紙に記入させる。

※発表させても良い。

(4)救助やボランティアの活動を行う際、気をつけることをあげる。

→自己および周囲の安全確保、複数で活動する、大人の指示に従うなど

4 まとめ

(1)学習して気付いたことをプリントに記入する。
【print-44】災害ボランティア

(2)感想等を発表し、今日の学習をまとめる。
詳細は以下のPDFをご覧ください。
添付ファイル

5 講師プロフィール

片田 敏孝
群馬大学大学院工学研究科
社会環境デザイン工学専攻 教授
広域首都圏防災研究センター長
岩手県釜石市の小中学校における津波防災教育を指導。
2011年3月11日に起こった東日本大震災で、地震や津波の甚大な被害を受けた釜石市では、片田先生による子どもたちへの日頃からの防災教育指導の結果、多くの子どもたちを津波の被害から守ることができた。

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