さけが大きくなるまで 後編 (シリウス)

GOOD!
3961
回閲覧
26
GOOD

作成者:Misuzu Shimamura (Edupedia編集部)さん

1 はじめに

今回は「さけが卵を産むのは簡単だろうか?」という視点から文章を読んでいく。

まず、親ざけが卵を産んで埋めてしまうまでの様子を読みとった。教科書は産卵までの様子を次のように書いている。(番号は文番号)
  
3.秋になるころから 大人のさけはたくさんあつまって たまごをうみに海から川へやってきます。
4.そして、いきおいよく 川を のぼります。
5.三メートルくらいの たきでも のりこえて、川上へ川上へとすすんでいきます。
6.やがて 水のきれいな 川上に たどりつくと さけは おびれをふるわせて すなや小石の 川そこを ほります。
7.ふかさが 五十センチメートルくらいになると そのあなのそこに たまごを たくさんうんで うめてしまいます。

2 前回の授業の振り返り

前回やった鮭の卵作り(人工いくら)を思い出すことから始めた。
  
問いかけの例:作った鮭の卵を触るとどんな感じがしましたか? 

  • ぷよぷよしていた
  • 触ると気持ちいい
  • スライムみたい
  • ねんどみたい
  • 柔らかい
  • 触っただけでぺちゃんこになっちゃう

本物の鮭の卵もやわらかくて、触るとつぶれてしまうことを話すと「お寿司で食べたことがある」「いくらはプチプチする」などの声があがった。

3 「さけは卵を産むのが簡単か?」について考える

問いかけの例:親の鮭は、卵を産むのが簡単だと思いますか?(かんたん・たいへん) どうしてそう思うか文の中から証拠の言葉を見つけましょう。

もう一度、3~7文を読ませて考えさせると、全員が〈 大変 〉だと考えた。ここで大切にしたいのは、どの言葉が〈 大変 〉だと感じさせるかを見つけることである。こんな目で文章を改めて見つめさせた。
 
〈 大変 〉28人

  • 深さが50センチメートルも掘るから親の鮭は疲れてしまう。
  • “おびれをふるわせて”穴を掘っている。
  • 卵をたくさん産んでいる。卵のときは疲れちゃう。
  • 鮭のしっぽは柔らかいから。なかなかすぐには川底を掘れない。
  • 鮭は手やシャベルじゃなくて尾びれだから大変。
  • 鮭の体がボロボロになっちゃう。
  • 川底には石があるのに体で掘っているから。
  • “三メートルぐらいのたきでものりこえて”川を上ってくる。
  • “いきおいよく”と書いてあって、力が入っているから大変だとわかる。
  • “たまごを たくさんうんで うめてしまいます”とあって、一度掘った穴をまた埋めてしまうから。

このようにキーワードになりそうだ言葉をいくつも見つけることができた。他にも“やがて”、“たどりつく”なども親ざけが大変だとわかる言葉であることを説明した。

4 卵を埋める理由について考える

では、このように苦労して産んだ卵をまた埋めてしまうのはなぜだろう。柔らかい卵がつぶれてしまうことはないだろうか?このことについて考えた。
  
問いかけ例:さけの卵はとてもやわらかいですよね。親ざけが苦労してせっかく産んだのに、また埋めてしまうのはなぜだと思いますか?卵がつぶれてしまったら産んだ意味がないじゃないですか?

答となる文章が教科書に書いてはないので、答を想像して発表した。

  • 卵を埋めておかないと他の魚に食べられてしまう。
  • 産んでそのままにしておくと、卵が流されちゃうかもしれない。
  • 子どもが食べられてもいいという親はいない。だから埋める。
  • 卵が石にぶつかったりして、はさまちゃうと困るから。
  • 産んだままだと卵が泥だらけになる。

このようにです親ざけがどのような思いで卵を埋めているまで想像をすることができた。

5 今までの学習を振り返って劇をしよう

「さけが大きくなるまでの劇をしよう」と呼びかけ、「さけが大きくなるまで」のまとめで劇遊びをした。画用紙で鮭のお面を作ると、気分はもうすっかり鮭になってしまう。教科書の話に合うように青のビニールひも、カラーコーン、ブルーシートを使って場の設定をした。ある児童は「劇をやるよ」と呼びかけた翌日にはもう家からも大きなブルーシートを持ってきた。このやる気がうれしい。

「川を作るから青のビニールひもを持ってきてくれる人がいないかな?」すぐに、児童が持ってきた。このビニールひもは廊下に作る滝の材料になった。小石は段ボールの切れ端をばらまいた。段ボールの切れ端を廊下にバラまくと、子どもたちは“おびれをふるわせて”卵を産んでいた。

6 関連記事

さけが大きくなるまで 前編 (シリウス)

7 プロフィール

静岡県教育サークル シリウス

1984年創立。

「理論より実践を語る」「子どもの事実で語る」「小さな事実から大きな結論を導かない」これがサークルの主な柱です。

最近では、技術だけではない理論の大切さも感じています。それは「子どもをよくみる」という誰もがしている当たり前のことでした。思想、信条関係なし。「子どもにとってより価値ある教師になりたい」という願いだけを共有しています。

8 書籍のご紹介

「教室掲示 レイアウトアイデア事典」(明治図書2014/2/21発売)

「学級&授業ゲームアイデア事典」(2014/7/25発売)

「係活動システム&アイデア事典」(2015/2/27発売)

「学級開きルール&アイデア事典」(2015/3/12発売)

9 編集後記

様々な観点から「さけが大きくなるまで」について考えて、さらにはそのまとめとして劇をするという工夫が素晴らしいと思いました。子どもたちも楽しみながら体を動かして、さけが大きくなるまでについて学ぶことができると思います。
(編集・文責:EDUPEDIA編集部 嶋村 弥寿)

コメント

コメントはまだありません

    より良い実践のためには、あなたの励ましや建設的な対案が欠かせません。
    ログインして、ぜひコメント欄をご活用ください。