しっかりと挨拶をさせるために(学級編) ~子供たちの「面倒くさい」に負けない

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年間800回の機会


下記関連記事もご参照ください。

しっかりと挨拶をさせるために(校門編) ~子供たちの「面倒くさい」に負けない | EDUPEDIA

朝・帰り・いただきます・ごちそうさま・授業の開始・体育のゲームの初めと終わり・・・挨拶をさせる機会はたくさんあります。朝・帰り・いただきます・ごちそうさまだけでも、年間200日登校したとして800回、6年間で4800回も挨拶をさせる機会がある事になります。授業の開始と終わりまでさせるとなると、たいへんな数の挨拶が発生します。しっかり取り組むのか、いい加減に取り組むのかで学級経営にも影響が出てくると思います。

私の考えるあいさつの合格ラインは、
①きちんと立つ(座ってする場合は姿勢を正す)
②全員が大きな声を出している
③挨拶をした後、きちんと顔を上げていったん止まる

です。最初のうちは張り切ってやるのだけれど、だんだんとだれてくるというケースはよく見られます。声の大きさも大事ですが、姿勢も大事だと思います。

毎日の事なので、子供たちはだんだん面倒になってきて、合格ラインを下げようとしてきます。挨拶をした後、ヘラヘラっと座ってすぐにおしゃべりが始まる。「さようなら」といい加減に言いながらもう帰りの動作を始めている。・・・これではしまりがなくなります。こうした子供たちの「面倒くさい」と戦うのは、正直なところ教師だって「面倒くさい」のです。さて、子供たちの「面倒くさい」に負けないようにするには??

立派な挨拶をさせるために

まず、挨拶の意義を伝えましょう。大きい声を出すことは、自分の中にある力を引き出すことになる。先生に対して挨拶をしてほしいのではなく、学校生活の中で、お互いに頑張りましょうと励まし合い、頑張ったねと称え合うという意味で、挨拶は大切。大人として、礼儀正しいことの必要性。等々。
そして、ルールを伝えましょう。

① 「起立・礼・着席」ではなく、挨拶係(日番)が起立の後、「休め」「気をつけ」を入れてから、「礼」へと進む。「気をつけ」ができていない場合、教師がもう一度、「休め」からやり直させる。

② 「礼」の後、全員の顔がきちんと上がっているのを確認してから、教師がサインを出すまで動かない。最初のうちは、必ず動く子供がいるので動いたらやり直しです。やり直しの時は、動いた子供を「ガン見」します。

③ 教師のサインは、「おはようございます」「さようなら」の返礼でもいいですし、両手で丸、片手でOKサイン、ガッツポーズでもいいです。場合によっては「解散!」と宣言するのも子供たちは喜びます。挨拶の態度が今一つであった時は、「もう一度、お願いします」と、やり直しを迫るのもいいでしょう。何も言わずに人差し指一本を立てるのもいいでしょう。


④ やり直しが多くてなかなかしまらない時は、「休め」か「気をつけ」の後で、「一回で合格ね!」と、合いの手を入れるのもいいと思います。


⑤ 帰りの際は、「○○君、二重とびが5回出来てよかったね。サイコー!さよーなら!」など、一言を入れるのもいいでしょう。

こんなルールを取り入れるだけで、子供たちの「面倒くさい」に負けないで、気持ちの良い1日を作り上げるのに役立ちます。
勿論、しっかりした挨拶ができた時には「気持ちのいい声と、素晴らしい態度でした!」「○○さん、素晴らしい挨拶!」等と、ほめてあげることも忘れずに。

スタンダード化

上記のようなルールを作って、学校全体で共有し、スタンダートにしておくといいと思います。教師によってやり方が違うと、子供たちも混乱します。若い教師でもすっと取り入れることができるように、年度当初、共通理解事項として確認するといいと思います。

※スタンダードはあくまで標準なので、自己責任で「取り入れない自由」は保障しておくべきだと思います。あまりガチガチにやると、教師間がギスギスする原因になってしまいます。

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