<あなたは〇〇系先生?>〜『「今」の自分を知り「未来」を考える』〜(Teacher's School)

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作成者: 横田 (Edupedia編集部)さん

1 はじめに

本記事は、2019年3月29日(金)に開催された、先生(教師)と共に創る双方向型の研修プログラム「Teacher's School」<あなたは〇〇系先生?>〜『「今」の自分を知り「未来」を考える』〜(一般社団法人Teacher's Lab.主催)の内容を編集したものです。

様々な学校で教師を勤め、試行錯誤しながら生徒をよりよく育てるための先生のタイプを模索してきた久保口優喜先生と、10年以上企業に勤めたのち、学校の先生へと転職した青野祥人先生による、生徒への接し方について考えるワークショップの様子をご紹介しています。

2 ワークショップの目的

先生が生徒に向き合う際には、様々なタイプがあります。いつも怒っていて怖い先生、近所のお兄さんお姉さんみたいな親しみやすい先生など……。あなたは普段、どのようなスタンスで生徒と向き合っているでしょうか。あなたのスタンスは、本当に正しいのでしょうか。

より多くのスタンスの引き出しを身につけることで、少しでも多くの生徒により良い学びを届けることができるかもしれません。今回のワークショップは、相手の立場に立って自分のタイプを見つめ直し、新たな気づきを得ることを目的にしています。

3 ワークショップの流れ

ワーク1:自分のタイプを言語化しよう

下記のようなワークシートを使い、生徒や上司、部下といった形が定まった人間関係において、自分がどのように他者と接しているかを言語化しました。姿勢や言葉遣い、空気感や相槌のタイミングなどを細かく記します。そして、自分がそのような接し方をしている理由、その接し方が相手にどう思われていると考えられるかも記入しました。

ワーク2:自分のタイプを体験してみよう

3人組で以下の役割を割り振り、ワーク1で言語化したそれぞれのタイプを2回ずつロールプレイしました。

  • 参加者1:普段、参加者1自身が「上手く接することができない」と感じている生徒になりきる
  • 参加者2:参加者1になりきり、1度目は参加者1が普段している方法で生徒役(参加者1)に接する。2度目は、参加者1が普段しているのとは真逆の方法で接してみる。
  • 参加者3:見物人役となり、ロールプレイの様子を客観的に観察する。

自分が「普段自分と接している生徒の役」を演じることで、自分の接し方やその逆の接し方をより客観的に見つめることができるようになっています。実際に、「普段自分は正論で生徒を説得しようとしていたが、生徒の心情に寄り添いきれていなかったかもしれない」「生徒の立場になってみると、反抗してみること自体を面白く感じてしまった。生徒も構ってほしいだけなのかもしれない」といった気づきが生まれていました。

まとめ:スタイル+oneを考えよう

これまでのワークショップを踏まえて、現在自分が行っている生徒への接し方をより良くするための一工夫をそれぞれ考えて、全員で共有しました。会場には特別支援学校なども含めたさまざまな校種の先生や社会人の方がいらっしゃり、多様なバックグラウンドを持つ方々が互いの気づきを紹介していました。

4 生徒や先生に求められるものとは?ー企業人の視点から

最後に、10年以上企業で営業を務められた青野先生から、今求められている人材や、そうした人材を育てる上で教師に求められるものについて、以下のようなお話をいただきました。

企業は生き残るために、成果を出し続けられる人、出し続けようとする人を求めています。成果を出し続けられる人というのは、以前は言われたことをきっちりやりきる人でした。しかし、世の中の変化が速くなった現在では、自ら問いを立てて考え、行動し、他人を巻き込める人こそが成果を出し続けられると言えます。こうした人になるためには、物事の理由を問う批判的思考力や、考えをすぐに行動に移す行動力、適材適所に人材を割り振るプロデュース力、初対面の相手に対する交渉力が必要です。

私は、こうした能力を支えるのは対話力だと考えています。私たち教師は生徒に対話力を身につけさせる必要があり、そのためには私たち自身が対話力を持っていなければなりません。人と接する上で、自分のスタイルを確立しながらも、変化を恐れずに新しく人と接して、接し方の引き出しを増やしていきましょう。

5 プロフィール

久保口 優喜(くぼぐち ゆうき)

Teacher's School コーディネーター
教員一家の長女。生まれた時から「学校の先生」がとても身近な存在に。子供の頃から「教えることの喜び」を体験し、物心ついたときには教員を目指す。大学在学中に中学/高校の保健体育科教員免許取得。卒業後、教員の道は目指すも様々な経験を重ねたい想いと目の前の生徒への熱い想いが重なり、教員採用試験を受けないまま小学校・中学校・高校・公立・私立・国立と合わせて10校を経験。その間に追求・研究の楽しさを知る。現在は東京都公立中学校の正規教員5年目。陸上部顧問として関東大会・全国大会出場者を輩出。
教育は学校×家庭×社会の連携が不可欠だと実感し、教育への意識向上を図るため活動中。

青野祥人(あおの よしと)

Teacher's School コーディネーター
大学在学中に中学/高校の社会科教員免許取得。卒業後、文学部国文学科に編入し中学/高校の国語科教員免許を取得し卒業。
教員の道には進まずに、富士ゼロックス(株)に入社。13年間超大手企業の担当営業を担う。
社内公募の次世代リーダーシッププラグラムに応募し、10ヶ月間のプログラムを経て、教員への思いを捨てきれず東京都教員採用試験を受験し合格。
2017年4月より都内の中学校にて国語科教諭となる。サッカー部顧問としても絶賛青春中。
teacher's Labでは、企業経験と教育現場両面の経験を踏まえ、主に企業と教育現場を繋ぐ、学生と教育現場を繋ぐ、人と人を繋ぐということをテーマにイベント開催を担う。

6 Teacher's Schoolについて


(写真はHPより)

Teacher’s Schoolは、下の3つの価値を大切にしながら、学校の先生と共に様々な社会資源を活用し「学びたい先生が主体的に学べる環境」「挑戦したい先生が自分のやりたい事に挑戦できる環境」の創造を目指しています。

Teacher's School 3つの価値
①つくることで学ぶ「生成的な学び」
②ふりかえることで学ぶ「内省的な学び」
③つづけることで学ぶ「継続的な学び」

失敗を気にせず自由に試行錯誤して、自分の想いを「学び」のプログラムにすることができるのが特長です。

詳しくはこちら↓
HP:teacherslabFacebook
Mail:info@teachers-lab.org
HP:Teacher’s School

7 編集後記

いつも厳しくて怖い先生、お茶目で面白い先生……学生時代接したいろんな先生のタイプは、それぞれの先生が生徒と接する上で最も良いものを考え抜いた結果だったのかもしれません。生身の人間である先生同士が、お互いに引き出しを増やし合える素敵な機会にお邪魔することができました。(編集・文責:EDUPEDIA編集部 横田)

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