キャリアパスポートで小・中・高をつなぐ(文部科学省)

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作成者:Chinatsu Tsuji (Edupedia編集部)さん

1 はじめに

この記事は、文部科学省より許可を得て、国立教育政策研究所ホームページに掲載されている、「キャリア教育リーフレットシリーズ」を転載させていただいています。

↓転載元はこちらです。↓
キャリア・パスポートで小・中・高をつなぐ〜北海道「小中高一貫ふるさとキャリア教育推進事業」より〜

「キャリア教育リーフレットシリーズ 特別編 キャリア・パスポート特別編第2号」では、北海道「小中高一貫ふるさと キャリア教育」とその指定地域の一つである北海道羅臼町の知床・羅臼版キャリア教育、及び、その中で行われている「キャリアノート」の取り組みが紹介されています。

2 キャリアノートの活用

北海道教育委員会は、平成27年度から3年間、道内14管内の同一市町村の小学校、中学校、高等学校を指定しました。
地域の未来を担う人材を育成するため、地方自治体や地域の産業界など関係機関・団体の支援を受けながら、研究指定校において、家庭生活の大切さや子供を育てることの意義についての学習や、小学校、中学校、高等学校間の体系的なキャリア教育に取り組み、北海道におけるキャリア教育の充実を図ることを目的にしています。共通の取組 の1つとして「キャリアノート」の活用が挙げられます。

北海道教育委員会は「キャリアノート」作成に当たっての留意事項を以下のように明示しました。

3 事例:北海道立羅臼高等学校と羅臼町立小中学校

知床・羅臼の自然や産業を生かしたふるさとキャリア教育を推進しています。「キャリアノート」もその一つで、羅臼町内の全小学校から羅臼中学校、春松中学校へ持ち上がり、羅臼高校に入学した生徒は全員が小学校からの「キャリアノート」を持って来ています。

羅臼高校の校長先生に「キャリアノート」の取り組みについてポイントと今後の展望を併せて紹介していただきました。

ポイント①小中高をつなぐ

高校1年の学年末に書く「キャリアノート」のページには「中学生の頃と比べて」という項目が盛り込まれており、中学校の「キャリアノート」を振り返る場面が設定されています。
もちろん、前の学年の記録を読み返す仕掛けや次年度の取り組みへの見通しを立てさせる仕掛けも行われています。

このように、学期や学年のみならず、ときには下級学校での経験も併せて振り返り、これからを見通すように活用することが大切です。

ポイント②将来とつなぐ

高校版では「今の学びが、将来、どのように役立つか」考えさせる項目が多く設定されています。

教師の関わり方

書かせて終わりではなく、児童生徒の頑張りを教師が認めているというメッセージを返すことが大切です。教師の負担を軽減しつつも、対話的な関わりを目指すうえでは、児童生徒の記載内容の「ポイントとなるところに線を引く」程度からまずは始めるのでも良いでしょう。キャリア・カウンセリングの初めの一歩としても位置付けたいところです。

4 キャリア・パスポート活用の検討課題

児童生徒の行動と考えや思いを整理する工夫が重要です。

「具体的に何をした」「今度は何をする」といった項目や「そのときどう思った」「なぜこうしたい」といった項目などを尋ねることで、自分の行動を客観的に見るように促していくのも有益です。

キャリア・パスポートをまとめるときを見越して、後で振り返ったときにそのときの気持ちを思い出す手掛かりとなる記述がなるべく多くなるように促しましょう。

書くのが苦手な児童生徒は「印象に残ったことは『体育祭』」「頑張ろうと思うことは『テストの点を上げる』」といった、単語や短文になりがちですが、まずは書けたものを前提にしつつ、自身の考えをより表現できるように関わっていくことが大切です。

見通しの観点からは、将来の自分を想像させることもよいでしょう。キャリア・パスポートに残しておくことで、想像した時点が来たときに、当時の想像の自分と、今の自分を比べる機会を提供することができます。
また、自己変容を確認することにもつながります。

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6 編集後記

特別活動を要としたキャリア教育実践のための効果的なツールとなる「キャリアパスポート」が2020年4月よりすべての小中高で実施されるようになりました。「キャリアノート」の取り組みは、自分が小中高で頑張ってきたことや感じたことを記録することで、自分が大切にしている価値観などがわかるため、進路選択においてすごく役に立つと思いました。
この記事が「キャリアパスポート」のお役に立てると幸いです。

(編集・文責:EDUPEDIA編集部 辻)

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