1 授業内容と目標
2年生では、津波の遡上高さについて知り、津波についての知識を深めることを目標にしています。
まず、3mのテープと自分の身長を対比させ、長さを確認します。次に、過去に襲来した津波の高さを提示し、場所によって津波はとても高くなることを理解していきます。最後に50cmの津波の映像を見て、その破壊力を知り、避難の大切さをおさえます。
※算数「長さをはかろう」◆長いものの長さのたんい
教科書60ページ 2けいじばんのよこの長さをはかったら、1mのものさしでちょうど3つぶんでした。 けいじばんのよこの長さは何mですか。また、何cmですか。
※教科書62ページ 「テープものさし」をつくろう
この授業を受けた後の設定となっています。
2 導入
(1)実際の3mの長さのテープを縦にして掲示し、自分の身長と対比させる。
→算数「ながさをはかろう」の単元で行う
→大人の身長を例にして、50cmだとひざ、1mだと腰くらいの高さになることなどをおさえる
3 展開
(1)過去に襲来した津波の高さを紹介し、場所によってとても高くなることを確認する。
- 三陸地震津波 綾里村(今の大船渡市)で21m
- 北海道南西沖地震 奥尻島 で30m
【写真-05】1993年北海道南西沖地震による奥尻島の被害
→写真を見せて、電線に海草がからまっていることを指摘する
→場所によって、津波はとても高くなることを確認する
(2)津波注意報で予想される津波の高さ(50cm)は小さいけど、威力は強いことを確認する。
【動画-09】50cmの津波の破壊力 [1:51]
→映像を見て気付いたことを発表してもらう
→発言の中から「50cmの津波でも、家の中がぐちゃぐちゃになってしまうほどの被害になることをおさえる
→津波注意報で、50cmの津波が予想されたとしても、海の近くでは避難する必要があることを確認する
4 まとめ
- 学習して気付いたことをプリントに記入する。
- 感想等を発表し、今日の学習をまとめる。
→発言の中から、「津波から命を守るためには、早く高いところに避難する必要がある」ことをしっかりおさえる
5 確認
- 「50cmの津波」の破壊力を知ることができたか?
- 津波が来たら、早く高いところに避難する必要があることを知ることができたか?
詳細のPDFは下記をご確認ください。
6 講師プロフィール
片田敏孝
群馬大学大学院工学研究科
社会環境デザイン工学専攻 教授
広域首都圏防災研究センター長
岩手県釜石市の小中学校における津波防災教育を指導。
2011年3月11日に起こった東日本大震災で、地震や津波の甚大な被害を受けた釜石市では、片田先生による子どもたちへの日頃からの防災教育指導の結果、多くの子どもたちを津波の被害から守ることができた。
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