瞑想読み 子どもに読む力をつける業 [第7時]

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目次

1 <柱立てをした読み深めたいことを軸にして、各場面ごとに対話によって進めていく。> 

ここでは、対話という形式で読みを深めていく実践を紹介する。第1時同様、独特な実践であると思うから、青木先生の語り口を参考にどのような展開がなされるのかをみていこう。

2 全体の流れ

  1. 第一場面を柱と結び付けて読み取っていく
  2. <場面の指導法>
  3. 対話による読みの交流 

1. 第一場面を柱と結び付けて読み取っていく

黒板には…模造紙に柱立てしてきた一覧表を貼りながら

柱立てした内容ごとに(「豆太は勇気がある」など)、クラスのみんながどんなことを読み深めたいと思っているのかを紹介する。

<全員のカードについて、カードを出した子の名前と選ばれた子の名前を発表>
Ex)「今日はこのように、この前みんなに書いてもらった読み深めたいことカードを先生がまとめてきました。・・・。 まず、一つめの柱は[豆太は勇気があってすごいです。5人いましたね。○○さんは○○さんの初めの感想から選びました。」

自分のカードが選ばれると子どもたちは嬉々とした表情をする。この作業は子どもたちに、自信を与えるよい機会となる。

2. <場面の指導法>

◎基本的おさえ

  1. 柱立てした課題と、場面のキーセンテンス・キーワードと重ねて読み進める。
  2. 柱立てした課題と、場面のキーセンテンス・キーワードと重ねて読み進める。
  3. 柱立てした課題で読み進める。
  4. キーワード・キーセンテンス・「指導のポイント」をおさえて読み深める。 

⇒子どもの場面からの疑問、質問、感想から上記と結び付けて展開する。

◎「書きながら読む」ことを基本とする。

  1. 書きこみ・書き出し
  2. 思ったこと・感じたこと・伝わってくること・響いてくることを書く。
  3. その場面に応じた具体的展開を工夫する。
  1. 二人読み、役割読み、群読
  2. 動作化、劇化
  3. 絵画表現、音楽表現
  4. 小道具を使って具体的体験 

3. 対話による読みの交流 

柱立てされた内容について、それぞれ思ったことをノートに書き込んだのち、クラス全体で話し合う。教師はどんなことであれ、子どもたちの発言はすべて板書しよう。板書されるというのは、自分の意見が認められたことを意味し、子どもたちは大きな自信と喜びを得ることができる。

◎ 子どもへの指示

  1. 「今日は、これから対話で勉強してみます。」・・・対話と板書する。
  2. 「対話というのは、みんなが友達同士、向き合って話しあうことです。」
  3. 「先生は、みんなを指しません。自分で立ち上がって意見を発表します。」
  4. 「いっぺんに大勢立ち上がった時は、譲り合って、順番に発表します。」
  5. 「そして、全員が発表できるようにします。」
  6. 「友達の意見を聞いて、質問したいことや意見があったら言ってください。」「それをもとに話しあっていきます」
  7. 「それでは、これ(柱立てした読み深めたいこと)について、話しあってみましょう」
  8. 「この柱をノートに書いてください」といって、教師は板書する。
  9. 「書けた人は、赤鉛筆をだしてください。赤鉛筆で、この問題について、思うことや考えたことを書いてみてください。」
  10. 「さあ、だいぶ書けたみたいですね。友達同士向き合ってください。」真ん中を中心にして、向き合った座席にする。
  11. 「それでは発表したい人から順番に発表していってください。」「はい、対話を始めましょう。」

⇒子どもたちが一斉に立ち上がる場合も、その逆の場合でも、教師が助け舟を出しながら対話を調整していこう。対話が初めてのクラスではなかなか上手くいかにことがあるかもしれないが、回を重ねるごとに慣れ、発言も活発になってくる。

<対話のメリット>

  1. 読む力がつき、説明文などの読みも、ほかの教科書の文章もよく読めるようになる。
  2. 子どもが驚くほど変容する。
  3. 子どもが互いに認め合うことができるようになる。
  4. 子ども同士、子どもと教師の間に信頼関係が生まれ、学級経営にも良い影響をもたらす。
  5. 国語に限らず、他の教科・分野でも話し合いができるようになる。
  6. 1年生のクラスでもできるうえ、方法が簡単なので、新任の教師もできるようになる。是非試してみてはどうだろうか。
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